見出し画像

介護と医療のクロスを考えた

日常診療の中で、家族の介護やご本人の介護利用のご相談をいただくことがあります。リハビリテーション科専門医としては得意領域ですので話を聞いて必要な場の情報提供をします。
一方、ケアマネージャーの方は医療の相談を受けることが多いようです(それをまた相談される)

医療で困っているならば、かかりつけ医をはじめとした医療機関へ、自宅での生活で困っているなら包括支援センターやケアマネに直接相談できない理由を考えてみました。

医療機関では、今でも患者さんの立場は弱いとされています。
立場というよりも、
問題解決を望んで依頼する側の弱さがあります(お願いする立場)

せっかくお医者さんが治療してくれているのに、困っているとか治らないとか言いにくい→ケアマネさんやヘルパーさんには言いやすい。咳が続いて眠れないのよ、最近疲れが強くて、胸がドキドキするなど伝えます。

ケアマネさんが介護のこと面倒見てくれているから、デイサービスで不満があるやヘルパーさんが気に入らないなどいえないでかかりつけ医に来て医師に話したりします。

クロスオーバー、率直に意見を述べることに慣れていない文化

自分のことは自分の言葉で、直接話す
感情と事実を話す

率直ができないのは曖昧さを大事にする文化だからでしょうか
だれも傷つけたくない
逆に、きらわれたくない。

間接コミュニケーションにどっぷり浸かっている
医療では介護との連携が必要とされるのは率直にいいにくい根回し文化のせいもあるかもしれません。
医療と介護のクロスオーバーはややこしいけれど日本的です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?