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Liverpool FC 20/21 通信簿

個人的にシーズンを振り返る通信簿企画が大好きなのだが、そういった企画を行う記事の絶対数が少ないこともあるので、じゃぁ自分でやるかということで、完全主観の振り返り。一定の試合数を出場orベンチにいた選手のみ評価しました。

〜GK〜

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1アリソン・ベッカー 9点
 まず評価したいのは出場試合数。2018年はワールドカップ、2019年はコパアメリカとオフシーズンを十分休養できず、昨シーズンは序盤を含め故障離脱が多かった。それでも今シーズンはリーグ戦に多いては33試合に先発し、10のクリーンシートを達成。多くのKOPもアリソンあんまり離脱しなかったなという印象を持ったはず。(そもそも離脱が多いGKとは・・)
 アウェーでのレスター戦などでの凡ミスなど、父の他界による不調も見られ、彼の実力を疑問視する声が出たこともあった。それでも、セットプレーが全て大ピンチになっていた暗黒の時代を過ごしてきたKOP達の面構えは一味違い、全く彼への信頼を失うことは無かった。
 クロップからの揺るぎない支持もあり、終盤に向けて復調。不安定なバックラインの尻拭いをするかのようにうに神セーブを連発し、CL争いにおける大一番のバギーズ戦で値千金の決勝ゴール。(筆者は意味がわからなすぎて、点が決まった後爆笑していた)彼がいなかったらこの順位でシーズンを終えることができなかったはずだ。

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13アドリアン5点
 今年の夏で契約が満了になるリヴァプールの2ndキーパー。2ndキーパーとして安定感に欠き、大敗したヴィラ戦やスタメン出場したアヤックス戦などでサポーター含めクロップからの信頼を勝ち取ることが出来ずに、ケレハーに2ndキーパーの座を奪われてしまった。
 年齢も34歳とキーパーという寿命の長いポジションであることを考えても、十分高齢な年齢に差し掛かり、フリーでの退団が予想されているが、果たしてどこのチームにいくのか。
 リヴァプールに来る前はハマーズで戦力外になっていた選手だが、正直まだまだプレミアでやれそうな気もするので、多くはないかもしれないけど欲しがるクラブもあるはず。

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62ケレハー 6.5点
 今シーズンアドリアンに変わってアリソンの故障離脱の穴を埋めるべく、アヤックス戦でデビュー。幼い顔つきで髭が生えているのはめちゃくちゃ違和感あるが、アリソンのように飄々とプレーし、デビュー戦らしからぬ安定したプレーでサポーターの心を掴んだ。
 2ndキーパーはケレハーかな?と思いきや、まさかの負傷離脱。有識者によるとケレハーも負傷離脱が多い選手らしく、ケレハーを2ndに置いておくのは不安とのこと。 
 それでも出場した試合では印象的なパフォーマンスを見せたので、来シーズンも一定数の出場は見込めそう(そんな時に限って怪我してそうでもあるが・・)

〜DF〜

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66 アレクサンダーアーノルド 7.5点
 コロナに感染し、十分なオフを過ごせないままシーズンに入った。低調なパフォーマンスから代表も落選。 (それでも、サウスゲートのボケナスがEURO候補選手にトレントを選出) ※追記:結局、EUROの代表に選ばれ怪我。2度とサウスゲートはリヴァプールの選手を呼ばないで欲しい。
 若い彼には挫折も必要!などという意味のわからない声も聞こえてきたが、シーズンを通して見た時に、そこまで悪くなかったんじゃないかと思っている。確かに、アシスト数は7(それでも十分多い)と3年連続の二桁アシストを達成できず、試合中も集中が途切れるシーンも散見された。
 それでもトレントはダイクの不在が最も影響した選手であるため、仕方ないかなとも思っている。そもそもリヴァプールのCKから直接ヘディングで点を取っていたのがダイクでありマティプであったので、彼らが欠場したなら当然アシストも減るだろうし、彼らがいないことで重心が重くなり攻撃参加の回数も減ったこともアシスト数には当然影響したはずだ。
 ちょっとでも気を抜いたプレーをしたら、クロップより先にダイクから怒鳴られていたというのに、ダイクがいなけりゃそりゃ気も抜けるよねといったところだろう。まだ22歳だしね・・(なんかめちゃくちゃ甘い採点になった気がするな・・)

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76ネコ・ウィリアムズ 5点
 トレントが負傷離脱した際や、パフォーマンスが低かった際の途中出場、ターンオーバーしたい時にネコは起用された。特徴的な名前や愛くるしい顔からも、彼に期待する日本のKOPの方も多かったはず。
 それでも筆者は、彼はまだプレミアレベルの選手ではないと感じているし、今後プレミアの第一線でプレーするのも難しいのではないかと思っている。というのも、彼にはプレミアでも通用する圧倒的な武器と言える要素が見当たらず、数年前クロップがユースから昇格させるも、十分な活躍ができなかったランドールと姿が重なってしまう。
 もちろん彼には活躍して欲しいし、彼に対して過度な批判は間違っている。それでも彼がこのままリヴァプールでのキャリアを築く上では、何か絶対的な武器を見つける必要があるのは間違いないはずだ。

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32ジョエル・マティプ 6.5点
 この記事を書くにあたって、彼がリーグ戦に9試合も出場していたことを知り、そんなに試合出ていたの!?と驚いたのが正直な感想。彼に対してKOPが思っていることは共通していて、怪我さえなければなぁ・・これに尽きるだろう。とにかく、怪我せずにフルシーズンを終えたことが無い。今シーズンも例に漏れず、普通に故障離脱した。そしてKOPも、あぁまた怪我したのかと、彼の怪我を周知の事実のように受け止めた(切ない)
 エアバトル、対人守備、キック精度、推進力、冷静さ、などなど DFとしての総合力はプレミアでもトップクラスで、おそらく能力的に見たら世界でも過小評価されているDFの1人だろう。(怪我するので、評価もクソも無い気がするが)
 まぁ、そんなこんなで色々書いてきたが、実はマティプはフリーで獲得した選手で、費用対効果は実は滅茶苦茶良いんじゃないかという噂もちらほら。一方で、あまりの故障の多さに、いい加減放出すべきという声も聞かれる。それでも、筆者はもう一年いてもらっても良いかなと思っている。
 メディカル、頑張ってもう1年はこの問題児の面倒を見てやってくれないか?

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47ナサニエル・フィリップス 8.5点
 CB陣が全滅し、シティ相手にヘンダーソン、ファビーニョの2CBで挑み、0バックVS0トップだ!などとふざけたことをしていたリヴァプールにおける救世主的な存在。年明けの終盤戦から本格的に起用され始めると、エアバトルの強さ、闘争心を見せたプレーでKOPの心をガッチリ掴んだ。
 レアルマドリード相手にも堂々とプレーし、プレミアでも高いパフォーマンスを披露した。(ファビーニョがアンカーの位置でフィルターとして効きまくっていたのも大きいだろうけど)
 隣でプレーしていたリースが、超がつくほどの鈍足であるためそこまで目立たないが、あんまり足は速くなく、ボールウォッチャーになり裏を取られるシーンもちょこちょこあった。それでも、裏を取られてもアリソンが全部止めるはずさ!と言わんばかりの積極的なプレーで、奇跡的に彼が起点となって失点することはほとんどなかった。
 来シーズン、5番手としてリヴァプールでベンチを温めるには勿体ないほどの実力者であるため、引く手数多だろうし、24歳という年齢を考慮しても、完全移籍かローンか分からないが移籍する可能性は高いだろう。(スペばっかのCB抱えるチームとして残ってほしいけど・・) ※追記:どうやらバーンリーへの移籍報道が加熱してきている。彼のプレースタイルとバーンリーのプレースタイルはハマると思うし、本人にとってもバーンリーにとっても良い移籍になりそう。

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19 オザン・カバク 7.5点
 CB陣が全滅し、即戦力の CBを探していたリヴァプールがローンでシャルケから獲得したトルコ人CB。デビューしてから数試合はプレミアのスピードとフィジカルに苦戦するも、すぐにフィットし、リヴァプールのバックラインを支えた。
 ナットと同様に、ボールウォッチャーになってしまい、裏を取られるシーンも見られたが、20歳という年齢を考慮しても非常に良くやっていたと言える。とにかくリヴァプールへの愛が半端なく、移籍した途端にSNSのプロフィールからシャルケの文字を速攻で削除し、シャルケへの別れの挨拶をぶちかまし、まるで完全移籍するかの勢いでリヴァプールに加入した。
 彼を完全移籍で獲得してほしいというのが、KOP大半の意思かもしれないが、CL争いで大一番であるユナイテッド戦以降の試合を負傷離脱・ナット&リースの大健闘・コナテの獲得・値段設定など、彼の完全移籍に対する不利な要素が多いのもまた事実。
 果たしてエドワーズがこれらの要素を無視して獲得に動くのか、個人的には首を傾げてしまう。それでも、短い間であったが彼の貢献は非常に大きかったのは間違いない。

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46リース・ウィリアムズ 7.5点
 CBが全滅(この文字を今年何回書いたのか・・)した中で、CBの穴を埋めるためにプレー。プレーをしていくうちに、徐々にプレミアレベルではないことが露呈され、結局ファビーニョかヘンドをCBで使った方がマシじゃね?と判断された。さらにカバクの獲得もあり、ベンチに逆戻り。
 それでも、シーズン終盤にかけてファビーニョをアンカーに戻したことに加え、カバクとヘンドも負傷離脱し、CBとして再びレギュラーとしてプレー。ナットとともに3位フィニッシュに貢献した。ナット同様に空中戦に強く、プレミアの猛者たちと一歩も引かずにエアバトルを繰り広げた。また1試合に1回ほど、しれっとダイクばりのフィードを対角線に蹴るなど、そこそこのキックの技術も見られた。
 一方で、超がつくほどの鈍足で、一発でも裏を取られたらTHE・エンド。(飛び出しが超一流のアリソンだったからなんとかなったけど)パレス戦で、サイドライン際で、よーいどんで後方からスタートしたタウンゼントに負けた時は、もしかしたら自分の方が足速いんじゃ・・と思ったKOPもいたとかいないとか。
 来シーズンは、チャンピオンシップあたりにローン移籍かな?と思っている。

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26ロバートソン 10点(MVP)
 個人的なシーズンMVP。唯一の全試合スタメン出場を達成。負傷者が多かったシーズンでこの記録は本当に立派だ。シーズンを通して、これといった好不調の波がなく、攻守にわたって大車輪の活躍を見せた。
 強いて言えば、ファイナルサードにおけるクオリティがそこまで高くなく、シュートが枠に飛べばより脅威は増すはずだ(前線の連中も枠内にシュートしないので、SBの彼に求めるのは本当にお門違いではあるけど)
 とにかく怖いのは、クラインの二の舞になること。クラインもクロップ就任当初、ブラック企業も真っ青になるレベルで酷使され、大怪我をしてしまい、それがきっかけとなってリヴァプールでのキャリアを終えた。彼が今もいれば右サイドバックのバックアップなんて考える必要無かったのに・・
 EUROもあるけれどオフはきちんと休んでほしい。

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21ツィミカス 4点
 プレミアリーグもCLも全ての試合を見たが、彼のプレーしているシーンを殆ど見たことがない。プレミアでもロボを休ませる時に交代で出てくるのはミルナーで、ツィミカスは?と思ったらベンチにいないということが何度かあった。意味が分からない。
 移籍当初は、ロボからスタメンを奪うというようなことをコメントしていたが、ロボの控えにすらなれず、ずっと行方不明だった。来シーズンも同じような状況が続いたら、放出されても仕方がないだろう。お願いだからロボの控えくらいにはなってくれ。

〜MF〜

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3ファビーニョ 9.5点
 アンカーにCBに大車輪の活躍。CBでも一定のクオリティでプレー出来てしまうせいで、彼をアンカーとしてプレーさせてあげられなかった。無理矢理にでも、もっと早い段階で彼をアンカーに固定させるべきだったと、クロップ含め多くのKOPが思っているはずだ。
 ファビーニョをアンカーに固定することでチアゴがIHであそこまで輝くのは想定外だった。というか、チアゴはアンカー適正じゃないよって、バイエルンの偉い人はチアゴの取扱説明書に書いておいてほしかった。
 あとこれは本当にどうでもいいが、ファビーニョがNo1のアンカーだと筆者は冗談抜きで思っていたのだが、CLでカゼミロと対戦し、世界は広いなぁと再認識した。フィルターとしての能力がもう一つアップしたら、No1も見えてくるかな?(というか、ブラジル、人材の宝庫過ぎない?)

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5ワイナルドゥム 8点
 クロップリヴァプールを体現するかのような、オランダの働き屋。これだけ怪我人が多い中でシーズンを通して殆ど負傷離脱しなかったのは、本当に立派。また、試合終盤でも落ちない運動量、キープ力、バランサーとしての判断力など、チームへの貢献度は計り知れない。 
 ただ、やはり攻撃面における不満は残ってしまう。サポーターも彼に点を取れと言っているわけではない。ファイナルサードでフリーなのにシュートを撃たなかったり、カウンター時にテンポアップせずに相手の帰陣を許してカウンターのチャンスを潰してしまったりするなど、単純になんで?と思えるシーンが多い。
 今シーズンから横にチアゴが来てしまったせいで、余計に攻撃面における消極性が顕著になったのも、彼にとっては不幸かもしれない。バルサに行くのか、バイエルンに行くのか分からないが、彼の今後のキャリアが素晴らしいものになることを願っている。
 また、シーズンを通して大きな故障もなくフル稼働できる彼が移籍し、中盤の高齢化が進んでいるチーム事情として、彼の後釜となる選手を獲得してほしいのがKOPの総意なのは間違いない。

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8チアゴ・アルカンタラ 8.5点
 終盤戦のMVP。シーズン序盤を負傷離脱し(あのブラジル人絶対許さねぇ)チーム、プレミアへの適応が遅れ、復帰した後もスタメンではなく途中出場でゲームを変えるのがメインだった。
 それでも、ファビーニョがアンカーに固定され、IHで起用されるようになってからは、シーズン当初は多かった不用意なファールも格段に減り、攻撃に守備に大活躍だった。というか、シーズン終盤においては、チアゴとアリソンにおんぶに抱っこの状態だった。アリソンが止めて、チアゴが試合のタクトを振るう。さながら、若林源三と大空翼で試合していた、一時の南葛SCである。
 また、チアゴはキャリアで初めて無冠で終わったシーズンらしく、非常に申し訳なさでいっぱいである。ということで来シーズンは、ファビーニョ、ヘンドと中盤を組み、自由に攻撃にタクトを振るう彼の姿を期待したい。

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14ヘンダーソン 8点
 我らが偉大なキャプテンであり、CB全滅の被害を思いっきり受けた選手。今シーズンヘンドは中盤だけでなくCBとしてもプレーする機会も多かった。
 ヘンドがCBとしてプレーするのを当然のように受け入れていたが、改めて考えると意味わかんなくね?ということで、ヘンドのCBを当然だと思ってしまっていた点からも、今シーズンの異常さが改めて分かるだろう。
 最終節でギリギリベンチ入りしたが、シーズン終盤を怪我で離脱してしまった。彼も試合に出れば高パフォーマンスを見せてくれていたので、コンディションを整えて来シーズンキャプテンとして、またリヴァプールを引っ張っていってほしい。
 (どうやら、サウスゲートのボケナスによって代表選手に選ばれたらしい。当然だが、決勝以外の試合は温存してほしい)

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17カーティス・ジョーンズ7.5点
 今シーズンブレイクした若手と言っても良いと思っている。KOPからの期待も大きく、序盤戦は攻撃のアクセントとしてIHで活躍。カットインしてミドルシュートも撃てる左のIHが適正なんだろうけど、クロップの謎のこだわりによりずっと右IHに回されていた。
 キープ力、ミドルシュートが良く、ドリブルも悪くない。しかし、良い時はキープ力の高さを活かして、DFを引きつけラストパスして決定機を演出することができるが、悪い時はシンプルに球離れが悪いだけという、好不調の波もあるなぁという印象。
 個人的に、コウチーニョっぽい印象を持っているので、より攻撃的なプレーを選択できるようになったらもっと面白いかな?とも思っている。
 終盤になるにつれて、ファビーニョがアンカーに固定され、チアゴがIHで大活躍し、出場機会が徐々に減っていったので、来シーズン、プレミアのチームにローンで出しても良いかもしれない。

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8ナビ・ケイタ 5点
 とにかく怪我が多すぎる。しかも試合に出てもこれといったインパクトが残せない。マドリーとのCLファーストレグで謎にスタメン起用されていたが、ハマらずに速攻で交代されていた。正直あの采配さえなければ、突破の可能性ももう少し高かったんじゃないかと思っている。
 特別リハビリプランを用いてコンディションを整えているらしいが、そもそも彼が大活躍した試合をもうすでに思い出せなくなってきているのが正直なところなので、そこまでして起用したいのか?と密かに思っているKOPは多いはず。
 今年の夏に放出されてもおかしくないかなぁと思っているけど、残留希望らしい。とにかくまずは試合に出て欲しい。話はそこからである。

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15オックスレイド=チェンバレン5.5点
 今シーズンも相変わらず怪我が多く、KOPは17/18のチェンボの幻想を追い続けていた。また今年もチェンボはダメだったかーと思っていたら、シーズン終盤にかけて身体のキレを戻し、短い時間の途中出場でありながらコンディションの良さを見せ、バーンリー戦では得点まで決めてみせた。
 フィルミーノに変わって0トップで起用された際に、短い時間であったが良いプレイを見せていたため、来シーズンもしかしたら0トップで起用されるかもなぁなんて思っている。 
 しかし、移籍を希望している噂をちらっと耳にしており、また来シーズンまでこのコンディションが続くのも、チェンボに限っては低いと思っているので、まぁボビーに変わって0トップで活躍というのは儚い夢でしょう・・

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23ジェルダン・シャキリ5.5点
 加入したシーズンをピークに、徐々に評価を落としていってしまっている。ケイタ、チェンボほどではないが、シャキリも怪我に対する耐性がなかなか低く、離脱することが多々ある。また、ジョーカーとして途中出場するが、あまり期待に答えるようなプレーを見せることが出来なかった。
 それでも、前半戦のハマーズ戦のように、得点に直結する一撃必殺のスルーパスをいきなり出したりするので、他のプレーがダメダメでも目に見える結果を残せるのは彼の強みでもあり、評価を難しくする点でもある。
 バルサ戦のように左でプレーする彼を見てみたい気もするが、まぁあまり変わらないんだろうなとも思っている。セットプレーが蹴れて、プレミアに対応できるフィジカルと足元の技術が有るため、彼の獲得に乗り出すチームも少なくないだろうし、放出するタイミングが来てしまっているのかもしれない。

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7ジェームズ・ミルナー 7点
 流石に年齢には勝てないのか、鉄人と呼ばれたミルナーも負傷離脱が多かった。流石のミルナーも迫り来る加齢による劣化に勝てないか・・と思ったのも束の間、一時期はIHとしてスタメン起用され、そこそこのパフォーマンスを披露した。
 また、ツィミカスが不甲斐ないせいで、相変わらずロボの代わりにS Bやっていたが文句も言わずにこなしてくれた。ただ、アジリティの面での劣化は隠しきれず、少しずつ振り切られる場面が散見されるようになってきた。(というか、35歳の選手を普通に戦力として数えているリヴァプールの層の薄さたるや・・)
 いい加減、ミルナー離れするべきだろうけど、ミルナーの後を継ぐと思われていたジニが退団してしまうため、来シーズンも困った時はミルナーに頼るんだろうなぁ。。。

〜FW〜

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11モハメド・サラー 9点
 リーグ戦、34試合に先発、3試合で途中出場し、22得点5アシスト。得点王は逃したものの、怪我での離脱も少なく、昨シーズンと殆ど変わらないクオリティを披露し、リヴァプールの攻撃を牽引した。
 シーズン終盤に、え?サラーってそんなに決めてたの?え?得点王争いまでしてんの?と思ったKOPは少なくないはず。これには、サラーが簡単なのを外して難しいのを決める、トーレスタイプなのが影響しているだろう。なんでそれが決められないのに、それを決められるの・・というシーンがありありと思い出される。
実際に、クラブが発表している「Goal of tha season」を見て分かる通り、サラーは難しいゴールを決める頻度が異常に高い。(https://youtu.be/cFNHQek49hM)
   おそらく簡単な決定機も決められるようになれば、加入初年度のようにシーズン30点超えを狙えるのだろうけど、彼は来シーズンも簡単なシュートを外し、難しいシュートを決め、KOPたちは複雑な表情で彼のゴールを祝うのだろう。

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9ロベルト・フィルミーノ7 点
 リーグ戦、33試合に先発、3試合で途中出場し、9得点7アシスト。良いシーズンだったかといえばNoと答えるKOPが多いだろう。サラーやマネ以上にシュートが枠内に飛ばず、ボビーから得点の匂いがしない。勿論、彼に期待しているのは得点ではなく前線における高いクオリティの守備と、リンクマンとしてサラーとマネを活かすことであるため、目を瞑ろうと思えば瞑ることはできる。
 だからこそ、あっさりとロストしてしまうシーンや、パスがズレまくっていた時に、ため息を吐いたKOPは多くいるだろう。極端に言ってしまうと、現状はボビーが機能しない=リヴァプールの攻撃が機能しない、というある意味で分かりやすい構造である。そのため、彼が機能不全に陥ると、リヴァプールの攻撃も綺麗に機能不全に陥る。
 今シーズン得点を奪えずに終わった試合が8試合もあるのは、ボビーだけの責任ではないが、ボビーの不調が主な要因の一つであることは間違いない。年齢によるクオリティの低下が露骨になってきている今こそ、彼に変わる新しいストライカーを獲得するタイミングなのかもしれない。

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10サディオ・マネ 7点
 リーグ戦、31試合に先発、4試合で途中出場し、11得点7アシスト。彼もボビーと同じように、フラストレーションが溜まったシーズンであったはず。彼の本質は、サイドから圧倒的な身体のキレとスピードで相手を抜き去り、得点に絡むというものだ。
年齢による身体のキレが落ちてきたからなのか、他チームによる分析が進んできたからなのか、はたまた両方なのか、とにかくドリブルで相手を抜けなくなってしまった。その結果、彼はボールを貰いに中盤まで降りてゲームに関わる機会を増やそうとした。実際に、昨シーズンや一昨シーズンよりも、彼を中央で見る機会が多くなった気がする。
 当然だが、彼の強みはそこではなない。サイドでこそ彼は本領を発揮する。だからこそ、クロップなり、リンダースなりコーチ陣は彼を無理やりにでもサイドでプレーをさせるべきだったのかもしれない。
 また、マネもサラーも、ダイクの負傷離脱の被害者であるのは間違いない。彼がいたら、中盤をすっ飛ばしたフィードによって、いきなり相手SBと1対1という構造を作ることが出来ていた。しかし、ダイクからのフィードが無くなったにも関わらず、サラーはきちんとサポーターを納得させるだけのスタッツを残した。
 来シーズン、ジョタとの定位置争いもあり、彼のポジションも安泰ではないのは確かだ。

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20ディオゴ・ジョタ8.5点
 12試合に先発、7試合で途中出場し、9得点。とにかく出場時間が短いのにも関わらず、点を取ってくれる。ジョタが離脱してから、リヴァプールは点が取れなくなり、一気に順位表を駆け下ったことから、彼の影響力の大きさが計り知れる。また、フロントスリーと比較しても、ジョタの決定力が1番高いといっても過言ではない。
 加入してすぐに、「これほど試合中にチャンスが来るのは初めてだ。」とコメントしており、それだけチャンスがあるのに点を決めきれないフロントスリーへの間接的な煽りかと、筆者は深読みしてしまった。冗談抜きでフロントスリーにシュート練習してやってくれ。
 マイナス点として、怪我耐性がフロントスリーと比べて低いことだろう。というか、フロントスリーの怪我耐性が尋常じゃない。また、強豪相手に対するインテンシティの低さが挙げられるが、筆者はそこまで気にならなかった。
 来シーズンは、フロントスリーとの定位置争いもそうだが、まずは怪我せずにリーグ戦で20試合以上出場してくれるのを期待する。

〜監督〜

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 ユルゲン・クロップ 8点
 CLの消化試合でジョタを起用し、試合中にまさかの負傷。レアル・マドリードとの1stレグでもチアゴではなくケイタを先発させるなど、例年以上に不可解な選手起用が見られた。
 ファビーニョをアンカーにもっと早く固定していれば、勝ち点をもう少し稼げたかもしれないが、結果論に近いところはあるので、仕方ないか・・と思っている。
 一方で、采配次第でアンフィールド6連敗は回避出来たかもなぁという思いもすごくある。しかし、ここまで負傷者を出しながらも、プレミアリーグ3位、CLベスト8は立派な成績だろう。
 来シーズン、再び優勝争いできるようなスカッドを作り上げてほしい。

〜雑感〜

 山あり谷ありのシーズンだった。CB全滅、アンフィールドでの6連敗、などを考えると、谷しかねぇじゃねか!と思いがちだが、実はクリスマスを首位で折り返していたり、カーティスやケレハー、ナット、リースの台頭、アリソンの値千金のゴールなど、悪いことばかりではく、良いこともあった。そう思いたい(小声
 また、プレミアリーグ全体を見ても、ランパードやモウリーニョが解任され、ホジソン、ヌーノが退任。レスターやハマーズがBIG6に食い込むなど、一つの時代の節目となるようなシーズンであった。
 その中でも、優勝チームを作りあげたペップに関しては、ただ単純にすごいという感想しか出てこない。プレミアリーグのサポーターが、他国リーグを散々1強リーグだと馬鹿にしてきたので、シティの一強にならないように、リヴァプールは勿論、プレミアのチーム(マンチェスターユナイテッド、エバートンを除く)は頑張らなくてはいけない。
 以上、稚拙な文章を書いてきたが、ここまで読んでくれた忍耐力のある方には感謝を。



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