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国家神道の犠牲者は現人神 後編

前回の続きです。

根本的なことで考えます。
陸軍省益や財閥は戦果拡大で潤うけど、天皇には何の得もありません。
国民の利益に反する理由も天皇にはありません。
支配者に反すると自分の命を狙われることへの恐れ?
2.26事件を反乱将校は「昭和維新」と呼びました。明治維新のように天皇をすげ替えることは簡単です。
陸軍には、弟の秩父宮もいるし、北朝系の宮家の親王もいます。いつでも入れ替えられます。
他国の王室と違い、護衛の親衛隊などいません。
(親衛隊は政府の軍隊とは違います)
無防備に皇居にいるだけです。
直接に守ってくれる武装組織もなく、次々と首相が殺される中、とっくに自分の命は覚悟している状況です。

終戦後、フリーメーソンのマッカーサーが占領しに来ました。
もし昭和天皇がイルミナティ主導側であれば、昭和天皇を呼びつけ、あんな写真を撮る、そんな屈辱を与える立場にありません。
他国の指導者や元首の敗戦による助命や言い訳などせず、「全ての責任は朕にある。国民には責任がない」などと言えるでしょうか。
処刑も覚悟しています。
仮に作り話だとしたら、逆の作り話にした方が支配層には都合がいいはずです。


近現代に目を向けても、皇統継続のあり方で、
小泉純一郎は、女系天皇・女性天皇容認。
安倍晋三は、男系維持。

強固な米国追従の2人の総理でさえ、皇室の根源的なことが逆方向なんだから、支配層と皇室なんてもはや関係ない、どうでもいい感じなんじゃないでしょうか。


天皇陛下を擁護したいわけではありません。
ただ、自分の無能を耐えられず天皇を美化する選民思想も、自分の不満に耐えられず天皇を悪者にする左巻きに利用される陰謀論者も、双方向から天皇に責任を押し付けており、天皇が気の毒になってしまいます。

欧州王室とは仕組みが違います。
今いる表向き王室は、ロスチャイルドなど資産運用者のいる王族、その分家です。
陰謀論の、皇室の隠し資産なんて妄言です。
財務省の配下の宮内庁が皇室予算管理してます。
秋篠宮家の予算は緊縮してます。それによる諸問題です。
仮に天皇名義の資産があったところで何が出来るでしょう。日本人全員の目で監視されて何も自由に出来ません。

内大臣の牧野伸顕が、軍部に何度も暗殺されそうになり、健康がすぐれず退任の意向を聞いた昭和天皇が涙を流したという記録があります。
父は大久保利通、婿は吉田茂、曾孫は麻生太郎と怪しげです。
しかし牧野の死後、財産らしきものは残っていませんでした。
信頼する人物に私的に渡せる資産なぞありません。


最後に。
昭和天皇には、私たちの多くにいるような、“両親”はいません。
宮中のならわしで、幼くして家族から引き離され臣下に育てられます。
幼少時の養育係の足立たかを「母のように思っている」と回想します。それでも青年期以降は、またも引き離されました。
同じ人間として、幼なくて親に甘えられないその寂しさの胸中に、察するものがあります。
最大のわがままが、明仁親王(平成天皇)を手離さず手元で育てようとしました。しかし叶わず。
親から引き離され、親代わりからも引き離され、我が子も引き離され、想いが所々に見ることが出来ます。
そして、戦後にようやく叶います。
以後、皇室は万人同様に家族一体で育ちます。
家族内の諍いも、私たち同様です。
長い皇歴の中で、初めて両親に育てられた今上天皇(令和天皇)陛下の時折見せる気さくな受け答えに、隠しきれるものは何もありません。


セルフペタリンコズ

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