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【記事まとめ】思索のノート:虹の筆で彩って

 2023年4月~2024年3月の1年間、長野県をベースにした地方紙「信濃毎日新聞」において、月に1回のペースで「思索のノート:虹の筆で彩って」というコラムを執筆してきました。

 このコラムはタイトルからも分かるように、すべてクィア/LGBTQ+の観点から書いています。日本に住む一人のクィア女性(レズビアン)から見た世界の景色、クィアの文化と歴史、差別の現状とそれに対する批判、時事問題と論考など、毎回違うテーマを取り上げています。

 日本の新聞において、このようにはっきりとLGBTQ+というテーマを前面に出し、しかもクィアの当事者が執筆しているコラムはまだまだ珍しいのではないかと思います。もっと広く読んでほしい貴重なコラムなので、ここで1年分の記事をリストアップしました。

 残念ながらこのコラムは1年限りの連載であり、2024年3月で終わりを迎える予定です。クィアの視点で、まだまだ書きたい、書かれなければならないことがたくさんありますので、この連載終了後に、どこかのメディアが引き継いで同じ趣旨のコラムを設けてくださればなと、願っております。

 また、社会情勢的に、2023年はトランスジェンダーに対する差別言説がかつてないほどに盛り上がった年でもあったので、テーマはどうしてもトランスジェンダーをめぐる議論(≒トランスの人々が否応なしに巻き込まれた議論)を多めに取り上げています。そのため、必ずしも明るくない話題が多くなったという結果になりましたが、本当はもっと明るい話題がたくさん書きたいと思っておりました。これは少し心残りです。

 以下、記事一覧です。

■1回目(2023年4月):トランスジェンダー可視化の日に寄せて:トランスジェンダーとは何か
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023041700718

■2回目(2023年5月):恥を誇りに変えて:クィア差別の歴史
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023052100061

■3回目(2023年6月):同性婚訴訟に寄せて:五地裁判決の振り返り
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023061800094

■4回目(2023年7月):理解増進法は怪物なるか:問題だらけの立法過程
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023071600078

■5回目(2023年8月):ryuchellを偲ぶ
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023082000072

■6回目(2023年9月):鏡像の対話:もし同性愛とトランスがマジョリティだったら
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023091700257

■7回目(2023年10月):青いオアシス:米アイオワで見たクィア・カルチャー
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023101500087

■8回目(2023年11月):米国の反LGBTQ+バックラッシュと、リベラル派の抵抗
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023111900081

■9回目(2023年12月):優れたクィア映画:『虹色の朝が来るまで』と『ボクらのホームパーティー』
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023121600380

■10回目(2024年1月):定義の定義を考える:トランスの定義を問う時に何を問うているのか
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024012100215

■11回目(2024年2月):病気とは何か:同性愛とトランスの脱病理化について
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024021800067

■12回目(2024年3月):イスラエルのピンクウォッシュ
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024031700093

書くためには生きる必要があり、生きるためにはお金が必要になってきます。投げ銭・サポートは、書物とともに大切な創作の源泉になります。