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大人が好きな絵本作家 - 酒井駒子さんの世界観

絵本は子どもに読んで聞かせるもの? 大人もその世界観に触れると、もっと深く覗きたくなる、そんな素敵な絵本作家がいます。

酒井駒子さん。よるくま」(1999年)という作品が有名ですが、絵本以外にも本の装画や、CDのジャケットなども多く手がけています。僕自身あまりに好きすぎて家の壁じゅう彼女の作品が飾ってあります。滅多に出ない複製画を何年も時間をかけることで少しずつ集めることができました。

酒井さんの絵は、タッチがラフなので子どもの眼にはきっと優しく映ります。しかし、そのラフなタッチの曖昧な表情には、憂い、倦怠感、恐れ、不安のようなダークな印象と、強い意志のようなポジティブな光を同時に感じ取ることができます。絵の下地が基本的に黒であることもまた、絵のコントラストを強め、また表情を読み取りづらくします。

お薦めは、もちろん代表作の「よるくま」もありますが、大人が読むなら「BとIとRとD」と「森のノート」等は良いと思います。「BとIとRとD」は装丁も良いのでインテリアのアイテムにもなるかもしれません。

酒井駒子さんの絵は見れば見るほど、想像力は膨らむばかり。人によって感想は、かわいい、怖い、美しい等いろいろと出てくると思います。酒井駒子さん自身もメディアへの露出がほぼ無いので、ミステリアスさに拍車がかかります。これだけネットで何でも情報を得られる時代にあって、動静を知る手段(※)も限られるため、余計にいつも気になってしまいます。

(※)ファンでも知らない方が多いと思いますが、こちら(sk-yorukuma@a07.itscom.net)にメールすると酒井駒子さんのメルマガ(月一回)が送られてくるようになります。

昨年2018年は、絵本雑誌「MOE」の創刊40周年の展覧会があり、そこで酒井駒子さんの作品をたくさん観ることができ、とても幸せでした(参考リンク 「MOEの展覧会はなぜすごいのか?」『MOE』編集長の「大人が絵本を読むのって変ですか?」第8回)。

最後に我が家の彼女の素敵な作品のいくつかを紹介します。星がよく見える寒空の下、暖かい家の中でお子さんと一緒に酒井駒子さんの世界観に触れてみませんか? ファンの方がいらっしゃったらぜひコメント下さい。


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