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”突っ走り力”は必要か

わたしはちょっと変わっているのかもしれないー。

そう気づいたのは、自分の人生を棚卸する機会が増えてきた30代中盤くらいから。
特に3回目の育休中以降、そのような機会が増えてきて今に至ります。
気づいたことは、「やってみたい!」と思ったことは、とりあえずやってみている、という人生を送っていること。
大なり、小なり、純粋に興味を持ったことはまずは体験したい、という思いが行動に繋がっているようです。
今回は、学生時代のエピソードから。

学生時代のハイライト

学生時代のハイライトといえば、SKAバンドを組んだこと。
男女混合7人編成で、わたしはトロンボーンを担当していました。
楽器以外では、【外務大臣】と呼ばれる役割を担い、とにかく外部とコネクションを作ることと発信などを通じて認知を上げ、ファンを増やすような広報を兼ね備えた動きをしていたんです。

ちなみに冒頭に「トロンボーンを担当」と堂々と書いたけれど、とんでもなく素人でした。(一応、小5まではヤマハに通っていたので、楽譜は読めるけど、やめてからは全然弾いていないのでピアノすら無理)

なぜ、SKAなのかというと、高校時代にきっかけがありました。
わたしは中高女子校で育ち、その環境の中での情報が主だったので、音楽含め、情報を得るルートも若干限られていた気がします。
でも、高校で水泳部に入り、試合を通じて、他校に男女問わず、友達ができる過程で音楽を教えてもらう機会がありました。
そこで衝撃を受けたのがSKAというジャンルの音楽でした。
バンドに管楽器が入って、リズムが一般的なものと違い裏打ちだったり、明るく楽しい感じが新鮮でとても心地よく、そこからSKAにハマりました。

純粋な無謀

大学受験が終わった春休み、わたしは唐突に「SKAバンドやりたい!」と思い立ったのです。CDを聴く側だけではなく、ライブを見る側だけでなく、自分がその音楽を奏でる一部になりたい!と。

そこでさっそく、「SKAバンドやりませんか?」とメンバー募集のチラシを作り、CD屋さんやライブハウスなどに貼らせてもらったりしました。
そういう世界からは対極に居たような女子校出身の世間知らずなわたしがです(笑)
チラシには「ただし、当方素人です。楽器できません」と書いていたので、もちろん連絡は来ません。
だって、無謀な思いつきに無謀さを掛け合わせたようなチラシですから。

奇跡が起きた

諦めかけた頃、見知らぬ番号から電話があり、取ると女の子の声でした。
「ドラムをやっているから、一緒にやりませんか?」と。
「え!!!」

そこから話は急展開・・・
その子の知り合いや、またその知り合いなど、なんとメンバーが集まってしまったのです。
言い出しっぺの私は楽器ができないどころか、その楽器すら手元にありません(笑)
はい、自分が何をやるかなんて決めていなかったのです(オイ!)

トロンボーンとの出会い

そこで大学に入ってから吹奏楽部の門をたたき、1年生として使える楽器で余っていたのがトロンボーンでした。
吹奏楽部に入っているのは大体、経験者で担当楽器もすでに決まっている人がほとんどだったから。
「・・・うーん、じゃあトロンボーンにします」と。

この消極的選択がわたしとトロンボーンの最初の出会いです。。。
ちなみに吹奏楽部で活動する気持ちはなく、基礎を学びたくて入りました。なので、半年で退部。これは最初からの戦略でした(ごめんなさい)
同時並行でさらなるスキルアップのため、個人レッスンを受けるべく、トロンボーンの先生を探して、継続レッスンを受けにいき、先生のアドバイスのもと自分用のトロンボーンも正式に購入しました。これで好きな時に練習ができるようになりました。

さらなる出会い

そのうち、大学の軽音楽部でもSKAバンドが立ち上がったという噂を聞き、部活をやっているスタジオに見学に行ってみました。
メンバーが1年生だったのとトロンボーンが不在だったので、その場で「わたしも入りたい!」と直談判。
当時は男子だけだったので、どうなるかと思ったけど、男子と話すのは意外に気楽でフラットな関係性で居心地よかったです(笑)

なので、しばらくは2つのバンドをかけもちして両方で活動をしていました。(あ、バンドにうつつを抜かしていたわけではありません。授業は無遅刻皆勤、他に個別指導塾の講師と牛角でのバイトも2つw この話はまたいつか)

途中で大学のバンド1本に絞り、メンバーチェンジを経て、女子も2人入り、トランペット、サックス、トロンボーンと管楽器もそろい、7人体制となりました。ちなみにわたし以外は経験者で特に管楽器隊は吹奏楽部出身のため、レベルが圧倒的に異なりました。そんな中でわたしはまさに足を引っ張る存在です。だからこそ楽器以外で貢献できることとして、外務大臣の役割を頑張っていたのもあります。

後悔しない行動をする約束

2年生以降は、オリジナル曲を9曲作り、外部でのライブも増やしながら、3年生の秋にはなんとCDを制作しました。しかも、スタジオを借り、プロのミキサーの方に収録編集を依頼して、CDジャケットはアートが得意な知り合いに依頼し、ライブで販売もしました。
今でもそのCDは大切な宝物です。

3年生の秋に解散ライブをした際は、終わりに向かうのになぜか2曲新曲を作ったのです。この時決めたのは、解散することを「絶対に後悔しない!」ということです。
最後は、歌詞を7人みんなで作ることにチャレンジ。夜通し話しあったことも何度かあります。
みんな責任感も強く真面目なメンバーだったので、やはり常に本気です。
最後のライブで一度しか発表しない2曲にたくさんの想いを詰め込んで、完成しました。
まさか解散と決めてから、こんなにポジティブな気持ちで最後まで走り抜けることができるとは思いもしませんでした。
この時の経験は、社会人になっても活きています。
「自分で選択したことにあとから後悔をしないことを自分と約束する」という考えは、何かに迷ったときの判断軸にもなっています。

行動の源泉にあるもの

はたから見ると無謀でしかない一連の行動でしたが、点と点が繋がり、しっかりとした線になり、しかも、その線は円のように周りを巻き込み、広がっていた気がしています。

「突っ走る」というのはネガティブな要素で使われることが多いかと思います。しかし、時にはその“突っ走り力”も必要ではないでしょうか?
それが行動の源泉となっていた気がしています。

わたしの場合は、突っ走った結果、人生でかけがいのない仲間と時間と人生での判断軸を手に入れることができました。

結果論かもしれないですが、「こんなことわたしにできるかな?」とひるんでしまいそうなことでも、もしあなたが心から本当にやりたいと思ったことは、あらゆる可能性を信じ、今、自分にできることに着目して、手段を増やし、やりたいことを言葉にし、伝えることで、共感してくれる仲間を味方につければ、きっと実現できるのではと思います。

まぁ、わたしはやっぱりちょっと変わっているのかもしれませんが😊




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