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きっと今だったんだ

この週末についに末っ子の卒乳をしました。
2年2ヶ月の月日が経っていました。
本当は、1歳の誕生日あたりで授乳をやめる予定でした。
でも、できませんでした。
次は、保育園に入るタイミングを予定していました。
でも、またできませんでした。

そのどちらもいわゆる「断乳するとよい」と言われる時期かと思います。
「そろそろ断乳した方がいいんじゃない?」
夫からも言われました。
(↑仕事復帰すると夜間授乳など、わたしのからだがしんどくなるから心配、という意味で)
定期的に通っている歯医者さんにも言われました。
(↑こどもの歯の成長的な観点から…)

一応、断乳のチャレンジはしたんです。
もう4人目だし、もちろん言われなくても分かっていたけれど。
それでも途中で断念したのは、自分の中で、今でなくても…という思いがどこかにあったのかもしれません。

ちょうど先日、区が主催していた子育て支援者向けの講座に参加し、そこで赤ちゃんの発達に詳しい専門家の方から講義を受けました。
そこで印象に残ったのは、「〇ヶ月だからこれができる」「〇ヶ月だから離乳食はこれを食べている」「1歳にはよちよち歩きしている」などの一般的な目安に自分の子どもの成長を当てはめなくてもいい、ということでした。

今だからこそ、「そうだよね、比べる必要なんてナシ!」と思うのですが、渦中にいる親子当事者だとしたら、つい他の子の様子と比較したり、育児雑誌の成長目安と比べて、不安になったりするだろうなぁと。
当時の自分がそうだったように。

それらの“一般的な目安“は、あたかもあなたも「そうあるべき」という基準を突き付けてくるような、そんな感覚でもありました。

卒乳に話を戻すと、そこにも同様に母親としての基準があるように感じます。
「歯が生えてくるから、そろそろ授乳を減らしましょう」
「ごはんを食べるようになるから授乳をやめましょう」
「仕事に復帰するなら、その前に断乳しましょう」

わたしたちの前には色んな目安が掲げられています。
初めての子育てでは特に溢れる情報の中で、何が正しいのか必死に「答え」を探しがちです。

その答えを得る前に自分の子どもの本当の様子を見ていますか?
目安に当てはまっているか否かで、一喜一憂していませんか。
そして、その「目安」に無理に当てはめようとしていませんか?

わたしは、今4人の子育て中ですが、今回の卒乳を通じて、ようやく気づきました。
卒乳、断乳のタイミングも結局、誰かの設定した理想的な目安だったんだ、と。
わたし自身も3人目までは理想の目安に合わせようとしてきました。
こどものペースもわたし自身のペースも。
そこには無理があったかと思います。

でも、4人目の末っ子は、わたしが決めたタイミングにしました。
末っ子は2歳になり、言葉でのやりとりがある程度できるようになったので、時々会話の中で話すようにしていました。
末っ子も、なんとなく「わかったよ」という表情をしていました。

そして、「この日から」というのを決めて、そこからは一緒に頑張りました。
「3日間耐えられば、大丈夫」という根拠のない、でも確信にも近い予感をもって。

案の定、3日間は夜中何度か起きて、その度に「ママ、パイパイ~」と泣いて探していました。
わたしもそこはグッと耐えて、感情的にもなんとかこらえました。

そして、4日目の朝、いつものように起きてきた末っ子は、どこかすがすがしくケロっとしていたのです。
それからはもう不思議と「パ」の字も一切言わなくなりました(笑)

これで、わたしも人生最後の授乳というコミュニケーションを終えました。
よし、身軽になった!と思うと同時にちょっぴり寂しさもあります。
子どもの適応力は、大人が思っている以上ですね、
末っ子の方があっという間に次のステージに颯爽と走っていたような、
なんだかそんな気分です。
でも、わたしもなんだかんだ心が満たされている気がしています。

ーきっとお互いにとって今がそのタイミングだったんだね。



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