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2022.10月(10冊ログ)

毎月、読んだ本から「10冊」紹介しています。

1. #ぼくらは嘘でつながっている。

これは、嘘の辞書で、嘘の使い方教科書。嘘を起点にどんなことが繰り広げられるかの分析が明快。究極的には全部嘘だってこと。

嘘の中に真実が隠れていて、嘘をつくことでしか真実を伝えることもできない。何を真実とするのかも結局相手が決めていたりして。お互いの都合の良い解釈で結局「ぼくらは嘘でつながっている」。

2. #ユーモアは最強の武器である

ユーモアがある人は、かっこいい。それが最近かっこよく映りすぎる。ビジネスの現場で明るい人が少ないからかも。ユーモアは人間だからこそできる仕事につながる大前提だと思ったりして。

ユーモアの大切さをまず理解し、ユーモアってそんなに大変なことじゃないことを知る。大喜利じゃないから。時代のタブーの変化を追っておき、やっぱり楽しく仕事するベースがここにある。ユーモアの先にあるチームワークを作るのはリーダーだけじゃなくて、1人1人。せめて笑おう。

3.#偽者論

NISEMONORON。著者の精神科医が、健康だけど“病んでいる”人間を紐解く。表面上はうまくやっているけれど「自分は本物ではなく、偽者である」という虚無感に悩まされている現代人のパーソナリティの構造をこんなストーリーと世界観で叙述されるとは衝撃。

東京・新宿を舞台に『マッチングアプリ』『パパ活』『推し』『人間関係リセット』などの現代の文化や現象も細やかな心情と分析された解説に、納得してしまいそうなくらい。その中に「部分恋人」という表現がある。これをきいてピンと来る人も多いかも。もう人間がお互い全部をシェアするのはとてもとても大変なことなのだ。

4. #22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる

革命の始まりは論じること、の1冊。民主主義の故障は何で、改造する闘争をするとしたらどうで、いっそのこと逃げてみる逃亡、新しい構想の4章を通じて論じられている。

民主主義を通じて、政治がこの先どう国民から捉えられるのか、現代の若者がこの本の感覚に近いとしたら、ゲームとして政治を理解し、この革命に賛成は多数だろう。政治ってよくわかんない~と言ってもいられないと気づける若者はこの本から読むと良いかも。

5. #書く瞑想

自分の気持ちを書き出しながら整理していく方法。毎日小さなチューニングをしていくように。書くことで自分と対話していく。手を通して書き出される言葉は頭の中で浮かび上がるよりも別のことだったりするから面白い。

既にジャーナリングを取り入れている人にもおすすめの本。質問の内容や切り替え、段階の話もわかりやすく、今の自分に合った書き出しテーマをちょっと変化させるにもおすすめ。

6.  #「買い方」を変えたら、人生変わった!

断捨離していると、毎回「買い方を変えねば!」と思うのにまた大量の断捨離。心得を知ることに。使うものを買う、買ったらすぐ使う!に徹する気持ちになった。

「地味に嫌なことリスト」から日々のストレスを解決&使っていないマグカップを冷蔵庫で活用するのはとてもいい作戦。あとは自分に合わないものを取り入れようとしても結局捨てることになると肝に銘じた。

7.#セレナーデ

著者Uruさん、シンガーソングライター。2013年より名曲カバーをYouTubeへ投稿する事から活動をスタート。16年にメジャーデビュー。

生きる、死ぬ、これを自分で選択している自覚があって本気で考えたことがある人の表現は神秘的になるのかもしれない。残酷なことも美しく、嫌悪感もピュアさに溢れる表現がうつくしい小説。

8. #いい日だった 、と眠れるように 私のための私のごはん

自分のお腹や気持ちに合わせて、ご飯の支度をできること。それがていねいで自分を労わるご飯作り。レシピはシンプルなのに個性的なものが多い。でもそれは凝っているというより、素材の旨味と掛け合わせを楽しんでいるようだった。

エッセイの章はどれもあたたかい気持ちになる話だった。どんな気持ちの時に何を食べたか。泣きながら食べるご飯はきっと誰にでもあるし、どんな時も食に救われるんだな~。

9.#わたしの好きな季語

季節を感じて想いを馳せる生き方に憧れる。抒情詩のようなエッセイで時間の流れはゆるやかな印象に癒される。言葉の選び方も奥ゆかしくて紙の本である必要がある本だった。

日常の中に季節はあるんだけど、日々の感情の中での季節は自分にとって心地いいか?って事ばかり。それとは別の味方で季節を楽しむ気持ちを持っていくと顔つきまで変わる気がする。丁寧に過ごそうって思う気持ちチャージ。

10. #失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!

21人の偉人たちの失敗図鑑。「イケてない」と言われたココシャネル・得意なこと以外まるでダメなアインシュタインなど。本人の強いこだわりが引き起こした失敗から学び、捉え直してその先の成功へ導いたことがわかりやすく書いてある。

小学生の娘の授業参観に行ったときに、廊下でこの本を読みながら歩いている男の子がいた。「その本面白い?」と聞くと「この人たちカッコイイよ」と教えてくれたので買ってみた。この本の最後の偉人は「親」だった。親がどんな失敗を繰り返して何に悩むのか。親には何を感謝する価値があるのか?なんとなくのことが的確に書かれていてあたたかかった。

おわり。
今月も読んでくださってありがとうございました。来月も書きますので良かったら遊びに来てください。

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