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2022.2月(10冊ログ)

毎月、読んだ本から「10冊」紹介しています。

1.脳内に「毒素」が溜まっているなら #仮面

常に人生の転機、究極の選択を突き付けられると、脳内から何かが解放されます。人間の欲求の怖さ、残酷さに背筋が凍る。読むのが怖いけど読むけど、怖いけど・・を繰り返す。息をのむミステリ小説を読んでみませんか。

特定の話題や、他人の反応に自分でも戸惑う「スイッチ」がバチっと入る瞬間がありませんか?それは、自分にとって大切なことや、守りたいことがあるとき。普段は意識していなくても、突然自分にはこんなスイッチがあるんだ!ということをに気付いてしまう。

一度それに気づくと、それを守るために行動を変えていく。そのためには仮面が必要になる。それからその仮面が衝撃的な引き金になる。

人間は、常に何かを理性で押し殺し、知性を保とうとする。だからこの小説を読んで自分の感情の毒素を解放しよう。

2.なぜ生きているか知りたいなら #ネイティブタイム  

歴史に隠された先住民たちのスピリットを現代まで追う衝撃の日本史です。動物から人間として生きるための歴史という印象でした。

知恵や思考を持ち始めた人間たちが、何を食べ、誰とどこに行くのかを考え抜いた日々。血統・思想を守ろうとした強制・統制は衝撃の数々。今、社会のルールで成り立っている人間が不思議な、どこか懐かしさもある体験型に近い感覚の本でした。

地球環境のことを叫ぶような活動が、美しいイメージだけで成り立っているのは違うんじゃないかって思った。社会のルールの延長では、本当に魂が受け継ぎたかったことは形を変えてしまうんじゃないかと。

もちろん昔に戻らないといけないわけじゃない。だけど、情報や技術が進んだからこそ置いてきてしまった歪みを戻すには、今まで以上に手放す苦労を覚悟しないと進めない。人間が奥底に抱えている意思や意識は、今も昔も実は変わってないんじゃないかな。

3.ヒマに耐えられないなら #ヒマと退屈の倫理学

はい、私です。ヒマと退屈ほどめんどくさいことはないと思っています。やるべきことはたくさんあるけど、ヒマと退屈という現象が襲ってきて行き場がない時がありませんか?

ヒマと退屈を解消できる「趣味・やりたいこと」と「時間」がセットであれば問題にならないんです。だけど、限られたリソースでヒマと退屈を解消するのは至難の業です。

とりあえず、この本を読むと、ヒマな時間を退屈せずに過ごすことができる。ヒマな時間があって、それを退屈だと感じる現象が一体何なのか?というモヤモヤは確実に解消される。この本を読みながら思考を巡らせているともう、結構スッキリ!

動物は感じないのに、人間がヒマや退屈を感じるのは何でか?「自由だから」「もともと遊牧民だったから」と、「労働以外の時間も労働につかおうの現代圧力があるから」をヒントに何かを導き出してみる。

もう退屈じゃないはずです。

4.落語が気になっているなら #教養としての落語  

落語が気になる人は、まず入門編としてこの本を先に読むのがおすすめです。「落語はおもしろいよ~きくといいよ~」と方々から言われても聞き続けることがないまま、時は過ぎ・・でもやっぱり落語が気になる!となって、良い本を見つけました。

落語は、基礎知識があることで面白さがわかります。品のあるユーモアは大人として身に着けておいたほうが良さそうです。


「話をする人がいて、それを聞いた人が笑う」という現象には、「話している内容」がある。日常会話だと最近の面白い話でも近況報告でも笑える。

でも、エンターテイメントとしての「噺(はなし)」は、関係性がなくても笑える。それも、心が健やかな状態で笑える。

最近、音声配信でも10分だと長いと感じる。ノウハウを知りたいなら、テキストの方が楽だとすら思っている。そして音声にも疲れてきた今、「噺(はなし)」の癒し度はすごい。【寝ながら聞く】とyoutubeにアップされているまとめがある理由がわかった。

5.文章を短くしたいなら #短いは正義

私は、長い文章を読むのが好きですが、多くの人は「文章を読むではなく、見ている」らしいです。たしかに。そう、見ているのかもしれません。

長い文章があることはわかっていても、読みすすめるかどうかは最初の10行くらいの文章を見て決めている気もします。文章がどう見えると読みたくなるかは言葉と文字の選択です。すばらしいテクニック本でした。

文章に関して「文字」の印象を改めて確認することは、大切。もともと自分が書いていた文章には癖があって、特に考えなしにやっていることにも気づける。

そして、時代と共に、文字やセンテンスへの印象は変わるんだな~と知った。情報を更新していく事って大事。

6.菓子を作ってみたいなら #眠れぬ夜はケーキを焼いて

日々生きていると、無性に・わけもなく・なんとなく苦しい日というのが普通に存在します。きっと誰でもそうじゃないでしょうか。

そんな時に、「あ。これしよう」とふと思えることがあれば、その苦しさは「存在していい」ことになるんじゃないかと思うんです。動物たちの日々といい香りがする感覚を味わえるお菓子レシピで、その緊張がじんわり解放されていきます。

眠れなくなったとき、いつもより早く起きてしまった朝、雨の音を聞きながら天井を見ている時、そんな時間の存在を大切にできる気持ちと、レシピ付きの漫画。

 お菓子レシピだけではなく、 無限オンキャベツ・豆腐アヒージョなど、聞いただけで簡単&ちょうど小腹にいい感じのレシピもあり。 虚無に襲われ、夜中に炭水化物を食べたくなってしまう時の 「チーズ塩昆布ごはん」「たらこバター醤油ごはん」に、すでに2度ほど救われている。

7.母であり娘であるなら #やさしくつよくおもしろく

ほぼ日刊イトイ新聞に連載された、 糸井重里さんのことばに漫画が添えられ、じんわり温まるショートストーリー集です。

良いことを言うとか、考えさせるとかじゃなくて、自分の中に本当はあるこどもの自分が言葉にできない気持ちがあったかくなりました。ほんとうになにかを伝えたいというときには、絶対に「ことばがきれい」なほうがいい。 ということばが好きでした。

毎日がほんとうはとても幸せであることを、実感できた本。

親は、子どもだった時の自分と母親である自分を行ったり来たりしながら、毎日子どもと生活をする。ふと「子どもの頃の私だったらこの気持ちわかるのかな?」と思ったりすることも。

だけど、やっぱり子どもは自分とは違うし、その時に一緒に生活した毎日があることに幸せを感じる。あ~わかる。あ~かわいい。という時間を過ごせる本。

8.医療を信じてないなら #病理医ヤンデル先生

「良い病院を探す」という、あくなき探求はずっと続いていくでしょう。結局は自分のカラダですから。医者は占い師じゃないので、症状を自分でも認識して話す努力を惜しまないようにしましょう。

専門医や得意とする分野、病院の成り立ちなどを理解し、病院選びや、対処法に関してのリテラシーを持っておきたいですね。「信頼できる医者に全部お任せ」という幻想は医者も患者も苦しみます。

いつから医者は占い師になったんだろうか?と思うほど、患者は医者に頼りすぎなんじゃない?と思った。医者の診断に納得がいかないなら、納得がいく診断をしてもらえる相性がいい医者を探せばいい。対処の方法として自分が治る気がするなら、信頼して治療を始めればいい。

病院に通うこと、医者に対して自分も含め患者が何を求めているのかということがわかって面白かった。「診断に安心したい患者」というのは厄介で、でもそれが大半であることも。

医者だって風邪をひく。風邪をひいたら仕事に支障が出る症状を抑える薬を飲むけど、他にやれることはない。早く帰って栄養とって寝る。医者だから風邪を早く治せるわけじゃない。人間だから。だから人間同士、健康でいよう。

9.新入社員なら #会計の地図

まもなく新社会人!入社して「自分の力を試したい」なんて言葉を言おうものなら、ぶっ潰されるでしょう。

確かに知恵や知識はあるかもしれません。しかし、まずは、自分が会計上の数字を動かしている実感が来るその日まで、目の前の事に必死になることをおすすめします。なぜなら、会社のお金の流れは「給料」から始まっていないんです。

「会計の地図」という本では、会社のお金の流れをとてもわかりやすく、アレルギー症状を発することなく確認できる。

この地図をイメージしながら業務習得のスピード・細やかな活動を積み重ねると評価は上がり、この地図の話を経営層とできるようになれば、プロジェクトリーダーになれる日がぐっと近づくはず。

役職者には、以下の記事も合わせて読んでいただくと、本の幅広さにお得さを感じます。

おわり。

読んでくださってありがとうございました。

本のハナシを通じて、あなたの気持ちに何かが流れてたら嬉しいです。

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