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小さな駅の逃走犯

東海地方の小さな駅で若人が目撃した実話です。

その日は電車が遅れて、辺りをボーっと眺めていたそうです。
改札口付近で何やら一人の老人が・・・

「カード使えないのか?昨日は使えたぞ!」
と駅員さんに詰め寄っていました。
そのカードが何のカードかは分らなかったのですが。
「いや、これは古いので。。。」
と駅員さんは繰り返し対応していましたが、納得いかない老人。
「調べろ」と要求したそうです。

駅員さんは、言われた通りに。。。。。
でも電卓を机に投げつけてしまい・・・・

それに腹を立てた老人はもう止まりません。
「お前!なんだその態度は!!上の者を出せ!」
「あ…ここは私だけなので上の者はおりません。」
「じゃ、電話しろ!」
・・・・・暫くこのような問答が続いて。


えっなにこれ・・・(若人の頭の中)

そうこうしているうちに、通りすがりの
絵に描いたような鉄オタと呼ばれる風貌の方(以後さすらいの鉄オタさん)が声をかけました。
「何、どうしたんですか!」
「いや、こいつがな・・・・」
と老人は話し続けて。。勢いは留まる事なく、どんどんエスカレート。
困ったさすらいの鉄オタさんは
「警察呼びますか、呼びましょう!」
と110。

目の前で起きていることに驚いてしまい、ただ見ていることしか
できなかったと語ってくれました。

その時、一人の女性が。
「あんた、なにやってんの!」
と第一声。。。
「いや、こいつの態度がな!」
「やめなさいよ、やだ、帰るわよ!も~ごめんなさいね。。」
老人の配偶者だろうか。
聞き分けのない老人を連れて去って行きました。

辺りが静かになった頃、警察が到着。
「遅っ」と率直に思いつつ
状況を一部始終を話したそうです。
警察は、
「逃走した模様!」
と無線したと。。。。。

その後、どうなったかは不明です。

ちょっとした事がきっかけで、逃走犯になってしまうんだね。。と。

そして。。。

聞き分けのない旦那さんを止められるのも
奥さんしかいないんだね。。とも。。。。。

以上、
見ていないようで、見ている若人の実話でした。