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もうすぐ僕も高校生

相変わらずのチビだった僕も、この3年間で結構身長が伸びた。


しかし、平均と呼べるまでには、まだ遠い。


風邪を引くと胸がヒューヒューとなり苦しい時もあるけど、だいぶマシになってきた。


たまに苦しくて病院まで一人で行く。

幼い頃から通ってるところで、たまに行くと

「大きくなったなぁ~」って注射で泣いてた頃の話を毎回してくる。

もう、聞き飽きた。


すっかり、おじいちゃんに見えるけど・・・いったい何歳なんだろう?


以前はお母さんと歩いて行っていたけど、僕は一人で行くようになると自転車で行っていた。


ある日、かなり苦しくなり僕は病院へ行くとお母さんに言った。

「ついて行こうか?」

「いい、自転車で行ってくる」

「大丈夫?」

「うん」


大丈夫じゃないけど、仕方がない・・・


僕は、心なしか下を向きながら自転車をゆっくり走らせていた。

何となく前から自転車が走ってくるのが見えた。


少し端に寄りながらすれ違った顔を見たら「あいつ」だった。

「あ・・」

向こうも「あ・・」と思ったのか振り返ろうとして、よろけて足をついたように見えた。


だけど、僕は、苦しさのあまり、早く病院へ行きたかった。

だから、そのまま足をつくことなく走り続けた。


病院についた僕は、すこし安心して、さっきの出来事を待合室で思い出していた。

それは、僕を毎日後ろから抱き付き振り回していた「デカ女」だった。

なんで、あんなところで・・・


転校していった後に、あんなけイヤだった僕は「初恋だったのか?」と思うほど淋しい気持ちになってたけど今まで忘れ去っていたことに気づいた。


友達に会いにきてたんだろう・・


あの時は、苦しかったから立ち止まることができなかったけど

また会えるかな?


でも、何となくまだ、あいつのほうがデカそうだったから、まだ先でいいや。


次あったら覚えとけよ!!

絶対に振り回してやるからな。


あ、お前は・・

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