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春のような温かさがいつもある学校に… あなたのようにできる人がどれほどいるだろう 〜心の宝物194

🌷朝の教室で


コロナ機の学校
1年生の朝の会もずいぶん落ち着いてきました。荷物を整理する、提出物を出す、終えたら席に着いて待つといったルーティンをこなすことに精一杯だった子たちが、それをする過程で創意や工夫を取り入れるようになっていました。

その過程で、その子その子の思いやりや発想の豊かさといった個性が、とりどりにきらめくようになり、それを自分なりに見取って、その子や周りの子、機会があれば保護者の方に伝えたり、担任をはじめ、先生方と共有したりすることはこの上ない喜びでした。

この日は少し出遅れて、1年生の教室に着いたときは、朝の会の終わりがけの時間でした。

🌷あなたのように行動できる人がどれだけいるだろう


司会の子が「つくえやいすをととのえましょう」と声をかけます。学習環境を整えて、気持ちを新たに授業に入っていくために行うという値打ちは、1年生なりに共有できており、てきぱきと動く姿が見事です。自分の机を整えるだけでなく、欠席している子の机の上、床のごみにまで意識が届くようになっている姿をうれしく眺めていました。
「小さなごみはありませんか」
司会の子が更に声をかけました。

その声で、すっと床に膝をついたのが彼女でした。
物静かで、いつも姿勢よく、仲間や先生の話に心を向けていました。仲間がはしゃぎまわっているような場面でも同調することなく、行動も慎重な彼女なだけに、その姿は目を引きました。

顔を床に近づけるようにして、指先で小さなごみをつまみ取っています。
感動しました。彼女にそっと「きれいにしてくれてありがとう。そんなにまでできる人はなかなかいないと思います」と伝えました。
はにかみ屋の彼女ですが、ほんの少しだけ嬉しそうな顔で思いを返してくれました。

こういう一つ一つの決意や創意を、決して見逃すまい。できるだけ多く見取り、その感動を周りの人たちと共有し、温かいものをその子に届けよう。
そんな決意で彼女の姿を見続けました。

かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで

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