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春のような温かさがいつもある学校に… 見えないもの たいていの人は見ないものをとらえて離さない強靭さ 〜心の宝物187

🌷きれきれのよさこいソーラン


コロナ機の学校
運動会の、高学年の演技種目はよさこいソーランでした。
息が合えば、勇壮で見栄えがする種目ですが、その分、声を出すのか出さないのか、場面を想像しながら、全身を使って精一杯表現するのかしないのか、始めから終わりまで、一瞬一瞬の選択を問われる厳しい種目でもあります。一人一人の選択が、全体としての出来栄えに、達成感に直結します。それを理解しようとするのかしないのかも含めて、奥の深い、一人一人の自問自答と成長のチャンスに満ちた種目です。

6年生の彼女の動きは練習から目を引きました。表情、声、手足のメリハリと躍動感。すべてが見事でした。「キレッキレ」という言葉がこれほどあてはまる姿もないと唸らされるような姿です。これはきっとダンスを習っているに違いないと思って彼女に尋ねてみました。意外なことに、一切学んでいないとのことでした。
彼女の美しい表現は、学んで習得した動きのパーツではありませんでした。懸命に誠実に、怯みを振り捨てて潔く行動しようと自ら決意し選び取った行動そのものだということに、深く感銘を受けました。

🌷見えないもの たいていの人は見ないものをとらえてはなさない強靭さ


別の日、掃除時間に6年生の教室前を通りました。
教室の中で、彼女は懸命に机の上を拭いていました。額に汗をにじませながら、十分にきれいなそこを、力を込めて磨く姿は無論素敵でしたが、どうしてそこまでできるのか、しようとしているのかと疑問に思う部分もありました。

近づいてみてわかりました。

彼女が磨くことで消し去ろうとしていたのは、いつ書かれたのかもわからないほど古く、目を凝らさなければわからい程うっすらした鉛筆の跡でした。
「よく気づきましたね」
声をかけた私に、一瞬笑顔をくれて、またすぐ、拭くことに戻っていきました。

あなたが見たものに、多くの人は気づかないだろう。あるいは見ないだろう。古いから、目に見えないほど薄いから、ということを理由にして、そこに力を注ぐことを選ばないだろう。

だからそれはそこにあったのだ。

しかし、あなたは気づいた。そうして、それを清める自分を選びとった。懸命に誠実に、怯みを振り捨てて潔く行動しようと自ら決意し選び取った行動は、その机の主を、そうして周囲を温かいもので満たしたに違いない。あのソーランの動きのように。
あなたの感性を、行動力を、心から大切に思う。

そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで

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