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ポステコグルーがなぜ理解されないのか?〜フットボールにおける非言語領域について〜

 最近、某YouTuberがスパーズに対して言ってはいけないことを言ってしまい炎上する様を見てから、熱が出ていたことも相まって色々考えてしまいました。ポステコグルーのフットボールはロマン派と言われることが増え、直近のニューキャッスル戦での不甲斐ない戦いから早くも(早すぎるだろ)ポステコグルー限界説がX上で出回っています。  しかし、個人的にはポステコグルーの目指すフットボールをファン側が理解していないなと思う場面が多くあります。まぁ、確かにポステコグルーのフットボールはかなり

    • クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Epilogue〜

       こんばんは。Mi2です。  一応、前回で本編は終了しました。最後にエピローグという形でこの企画の雑感やテーマであるクラブ史でのレヴィの立ち位置、スパーズの未来について書いていきたいと思います。  今回、レヴィ以前の会長について調べてみて1番感じたのは、"レヴィは革命家ではなく、改革者である"ということです。フットボール界に革命を起こし、ゲームチェンジャーとしての役割を担ったのはスパーズ史の中ではEpisode 2で取り上げたでアーヴィング・スカラーのような人物です。しかし

      • クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 6: 栄光の復活を目指して〜ノーザンバーランド開発計画〜

         こんばんは、Mi2です。  前回まで長々とスパーズの歴史を振り返ってきました。色々問題が起こりすぎて、振り返るとジェットコースターにでも乗っている気分になります。さて、今回はレヴィの経済基盤の安定化に向けた究極の一手である新スタ建設を含む都市計画についてまとめていこうと思います。  スパーズの新スタ建設はノーザンバーランド開発計画という複合都市開発計画に基づいて行われました。ご存知の通り、フットボールの試合だけでなく、NFLの試合も行えるスタジアム建設に加え、開発計画には

        • クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 5: 栄光の復活を目指して〜ポチェッティーノの魔法と夢の代償〜

           こんばんは、Mi2です。  前回はレヴィ初期の時代について書いていきました。書くことないと言いながら余計なことをだらだらと書いてしまい、反省してます。今回は前回の2010年から今に繋がる時期まで書いていこうと思います。この時代は見事ビッグ4時代を打ち破ったスパーズが益々ライジングしていくと思いきや、なぜか混沌とした時代に入っていくことになります。この1歩進むと3歩下がるか、50歩足踏みするという2択で動いているのがスパーズっぽいですが、なんだかモヤモヤします…。  前年に

        ポステコグルーがなぜ理解されないのか?〜フットボールにおける非言語領域について〜

        • クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Epilogue〜

        • クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 6: 栄光の復活を目指して〜ノーザンバーランド開発計画〜

        • クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 5: 栄光の復活を目指して〜ポチェッティーノの魔法と夢の代償〜

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 4: 栄光の復活を目指して〜ビッグ4の牙城を崩せ〜

           前回まで歴史の中でレヴィを認識するためにレヴィ就任以前のスパーズを振り返ってきました。 ここまで18,433字…長すぎですよね。私個人としては過去を振り返る中で、レヴィの立ち位置を捉え直すことができたので今のところはやってよかったかなと思ってます。その辺の話は最後のまとめでしようかなと考えてます(最後までいければですけど…)。シュガー時代はほぼいい事なく、失われた10年を過ごしたスパーズですが、いよいよ真打ちレヴィが登場します。レヴィ時代をどう分けようかはだいぶ悩みましたが

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 4: 栄光の復活を目指して〜ビッグ4の牙城を崩せ〜

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 3:ピッチ上での栄光か、経済的安定か アラン・シュガーの苦悩と失敗〜

           今回はアーヴィング・スカラーの治世により破産の危機に瀕してしまったスパーズを引き継いだアラン・シュガーの時代を振り返っていきます。前回のアーヴィング・スカラー編は下記のリンクからご覧いただけると嬉しいです。  シュガーは崩壊しかけていたクラブを買取り、なんとか建て直そうとしたクラブの恩人である一方、終始トラブル続きでそれがピッチ上の成績にも影響し、スパーズの没落を招きます。シュガー治世を一言でまとめると、スパーズの財政的危機とまだ遠い過去ではない栄光の時代とのギャップに苦

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜Episode 3:ピッチ上での栄光か、経済的安定か アラン・シュガーの苦悩と失敗〜

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜episode 2:フットボールクラブのビジネス化 アーヴィング・スカラーの功罪~

           前回、スパーズがピッチ上で栄光の時代の衰退から復活する中で、経済面では財政的に厳しい状況となっていったという経過を書いていきました。  このような状況で登場するのが今回の主役であるアーヴィング・スカラーです。彼はユダヤ系投資家でレヴィの先々代の会長です。彼について今回初めて勉強しましたが、当時のフットボールクラブからしたら完全に異物であり、異物であるがゆえにフットボール界に革命を起こします。そんな彼の影響はいまだに続いていると言えるほど大きいものです。しかし、フットボールク

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜episode 2:フットボールクラブのビジネス化 アーヴィング・スカラーの功罪~

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜episode 1:栄光の時代からの没落と復権〜

           こんばんは。Mi2です。  さて、今回からスパーズ史を振り返っていきます。一応、この記事の前にepisode 0がありますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです(言い訳がメインですが…)。  内容は前回の予告通り、60年代から話を始めます。この時代から始める理由としては、レヴィを理解するためにはスパーズというフットボールクラブがビジネス化していく背景から知る必要があると感じるからです。また、Episode2以降を理解する上で、当時のスパーズファンや関係者が持っていたOS

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜episode 1:栄光の時代からの没落と復権〜

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜episode 0:執筆理由〜

           こんばんは。Mi2です。冬の移籍期間も閉じて、アジア杯やAFCONから選手も帰ってきたこともあり、やっとほぼフルメンで戦えるようになってきました。  今冬の移籍市場といえば、PSR(Profitability and Sustainability Rules)により例年より大人しいものとなりましたね。そんなプレミアリーグの中で1番”金”を使ったのはスパーズでした。これには旧来のスパーズに対する固定観念があった人達は誰もが驚いたと思います(私から言わせると散々騒いできたENI

          クラブ史の中でのダニエル・レヴィ〜episode 0:執筆理由〜

          諸君、狂いたまえ!〜ポステコグルーと吉田松陰の共通点〜

           こんにちは。Mi2です。  先日の某青戦は負けてしまいましたが、エモーショナルな内容で、色んな意味で歴史に残る試合となりましたね。  私はあの試合を見て、9人になってもハイラインを崩さないポステコグルーから"狂気"を感じました。"狂気"と言えば、幕末の偉人、吉田松陰。そんな吉田松蔭を思い起こしていたら、あれあれ?ポスおじって吉田松陰っぽくね?という気がしてきました。  そこで今回はポステコグルーと吉田松陰の類似点について、まとめてみようかと思います。まぁ、完全に思いつきなの

          諸君、狂いたまえ!〜ポステコグルーと吉田松陰の共通点〜

          22-23シーズンを振り返って〜Road to "Bic" Club〜

          こんにちは。Mi2です。 ながいながーい22-23シーズンが先日やっと終了となりました。いやぁ、本当に酷いシーズンでしたね…。そこそこ長いことスパーズを応援しているつもりですが、ここまで絶望感が漂うシーズンはあまり多くなかったと思います。 今シーズン何がいけなかったかと言えば、コンテとそこに重なった不運に尽きるでしょう。しかし、この失敗はビッグクラブ(あ、ここはビックカメラに敬意を表して、ビッククラブと言った方がよかったかな?笑)を目指す上でいい経験だったと思った方がいいんじ

          22-23シーズンを振り返って〜Road to "Bic" Club〜

          ダニエル・レヴィが持つ2つの側面がもたらす誤解

          こんにちは。Mi2です。 新年になってからしばらく経ちましたが、いまだに正月ボケの私は新年の風に吹かれて、スパーズブログでも書いてみようかなという気になってしまいました。 というのも、最近QSIがスパーズに投資しようと考えてレヴィと会談したとか、ジョー・ルイスがクラブを売却したがっているとかの話が出てきており、スパーズがピッチ上で波に乗り切れないことも相まって、ENIC OUT, LEVY OUTの声が大きくなっています。ENIC OUT勢の声が大きくなるのは今に始まったこと

          ダニエル・レヴィが持つ2つの側面がもたらす誤解