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2浪宅浪体験記⑦ ~孤独と絶望~

前回の内容はこちら

相変わらず、集中は難しかったが
なんとか勉強は継続できていた。

そうこうしているうちに
模試当日がやってきた。

絶対いい結果を出してやる!
そう強い気持ちをもって家を出た。

自転車で20分ほどで会場に到着。

僕はごくりと固唾をのんだ。

試験部屋に足を踏み入れる。
ほとんどが友人ときているのだろうか
皆、参考書を片手にああでもないこうでもないと何人かで話し合っていた。
そんな彼ら彼女らがすごくかしこそうにみえた。
一人で来ているのは僕だけなように思えた。

不安と孤独で押しつぶされそうになった。
周りの視線が気になってしまう。
全ての視線が僕に向いていて
その全てが侮辱の視線なんじゃないかと不安でどうしようもなかった。

気にするな!まずは試験に集中しよう。
そう心の中でポツリとつぶやいた。

そんな状況の中、試験が開始された。
よし!

しかし、気合いを入れたのも束の間、全く問題が解けない。
頭が真っ白になった。
ペンが動かないまま、時間だけが過ぎていった。
その次の教科もさらにその次以降も同じ状況が続いた。

終わった。なにもかも。
絶望に打ちひしがれるとはこういうことなのだろう。
試験が終わったあともなにも考えられなかった。

後日、当然のごとくE判定結果が突きつけられた。

つづく
2浪体験記⑧

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