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特定少年19歳 判決について 大人ができること

202401/20

今日は少し重たい話題をわざと選びました。

日本では成人年齢が18歳に引き下げられましたが、少年法により、犯罪を犯した18歳、19歳のことを特定少年としています。

18歳未満の者より重たい判決が下ることになることや、起訴後からは本名や顔写真の報道は禁止されません。

今回の山梨県での事件。

この判決をどう捉えるかは、人それぞれだと思いますが、少なからず、今後の特定少年の犯罪に対する判決の事例として大きな出来事として刻まれることになると感じています。

小学校では、三権分立について6年生の社会科で勉強をしますが、裁判所については、主に、司法権があること、裁判所の種類、裁判員制度について勉強をします。

今回の事件に関しては裁判員裁判だったわけですが、個人的には裁判員の心理的な負担は大きかったのではないかと予想をしています。

しかし、誰もが裁判員に選ばれる可能性があるわけです。
そこで、ここまで大きく報道をされた事件ですから、子どもたちも情報を得ている子が多いと思いますし、犯罪に対する注意喚起をすることは大事だと思っています。
また、裁判員に選ばれた時に、どう自分の考えを述べるのかについても練習をするべきだと考えます。

もし今、私が今6年生の担任だとしたら、社会や国語の勉強を兼ねて、あるテーマをもと討論会を開くと思います。

国語では、自分たちでテーマを決めて、討論会をする単元があります。
肯定チーム、否定チーム、判決チームの3グループに分けます。

事前にテーマは決めていて、班で話し合う時間をとったり、自分で根拠となる資料を集めたりしていました。
討論が深まってくると、子どもたちはより相手を説得させられる方法を考えます。
ある班は、写真を用意して説得力を持たせたり、データで根拠を示したり、論理的な対話が成り立っていて、中立な立場で見ているものとしては、よく考えている様子が見られました。

最後に、判決チームが、肯定チーム、否定チームどちらの方がより説得力があったのかを話し合います。それぞれのチームの良かった点と、改善点を伝えます。

司会・進行、タイムキーパー、書記なども役割を決めているので、基本的には子どもたちで、最初から最後まで討論会をするわけですが、
ノートに書いてある意見が素晴らしいにも関わらず、発表をしない子に発言を促したり、討論があまりにも盛り上がりすぎて1回で結論が出なかった場合には、次回までにもっと根拠を持たせる情報を集めてくるといった方向にしたりして授業を進めることもありました。

まさに、裁判の模擬授業だったのかもしれません。

ただ、教科書の単元に討論会があるから、こういう流れでやると教科書に書いてあるからその通り進める。ではなく、
教員も子どもたちも、
もし、自分が法廷に行くことになった時のことを考えて練習をすることが、より生活の身近なこととして、今この勉強をする「意味」がわかるのではないでしょうか?

それは、裁判員としてかもしれないし、裁判官、弁護士、検察官としてかもしれない。
あってはほしくないが、それ以外の立場としてかもしれない。

どの立場になったとしても、自分の主張をしっかりと述べる訓練はしておきたいと改めて考えました。

また、今回のように、子どもに関わる大きな出来事があった時には、
各学校に、文科省や都道府県の教育委員会から何ページにもわたる資料が送られてきます。
詳しい内容は記載しないが、同じ事件を起こさないように教員として、大人として子どもとの普段の関わり方を再確認する機会にもなっています。

自分の感情をコントロールする自制心、一度失敗しても自分のことをダメだと思わない自己肯定感、相手の意見も最初から否定しない共感力、これら「非認知能力」を伸ばすことが非常に大切だと感じています。
子どもの「非認知能力」を伸ばせるのは近くの大人です。その大人も「非認知能力」を高める努力をしていなければ、子どもには伝わらないと思っています。

私と関わる1人でも多くの子どもが、今日も楽しかったと1日を笑って過ごせるように、私は子どもたちと関わっていきたいと思います。

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