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小2息子に診断名がついた

通っている病院の先生から「放課後等デイサービスを使ってみたら?」と言われ、目下検討中だ。
先週・今週とちょうど私が有給消化休みなので、毎日のように施設見学に行っている。

施設利用にあたって、受給書というものが必要で、受給書の発行のためには医師の診断書が必要とのこと。

先生には「これかな?という診断名をつけますね。ちょっとびっくりされるかもしれないけど」と言われた。

そして先日、診断書が郵送で届いた。
ある程度の覚悟はしていたものの、実際の診断名を見て、私はたじろいでしまった。(ここではあえて、診断名は明かさないでおきます)


診断書が届いたその日、私は診断書を持って市役所に申請書を提出に行った。街中にはたくさんの人がいた。

私の目についたのは、高校生のカップルだった。これから先、息子にあんな風に一緒に歩いてくれる人は現れるのだろうか。
ふと、そんな不安がよぎった。

けれど、その不安はつぎの瞬間に消えた。
ちょっと待てよ、私には高校生の時にあんなふうに付き合っていた人がいたか?いやいない。夫にそんな人がいたか?いやいない。
なんなら、大学生の時だっていなかった。

そんな夫婦の子どもである息子が、そんな早くに「一緒に歩いてくれる人」を見つけられるわけがないじゃないか。
遅くてもいい。ゆっくり、息子のペースでいけばいいじゃないか。


先日、チコリンさんとオンラインでお話しさせてもらった。
(チコリンさん、その節はありがとうございました!)

その中で「ケンちゃん(息子の愛称)って本当に、発達障がいだと思いますか?」とチコリンさんに聞かれた。

息子は多分、限りなくグレーなのだと思う。
放課後等デイサービスに見学に行くと、「特別支援学校」に通っているお子さんもいる。
その中にいると、息子は少し異質に見える。
一方で、通常級クラスに息子がいると、それもまた少し異質に見えるのだ。

今の息子は、通常学校の「支援級」という枠がぴったりなのだと思う。

1年生の時にお世話になったK先生には、こう言われていた。
「息子さんはたとえば、1クラス数人しかいないような地域の学校に通っていたら、全然問題なかったんだと思います。それが、街中の1クラス30人×3クラスのような大人数の学校にいるから、異質に見えるんだと思いますよ。」

確かに、それも一理あるかもしれない。


いくつかの施設を体験する中で「息子さん、運動神経がものすごく良いですね」と言われることがあった。

確かに、息子は雲梯やジャングルジムが大好きで、鉄棒も得意。
(雲梯は端から端まで軽々とこなし、逆上がりもお手の物)

1年生のときに、運動場で雲梯をしていて、遊びに来ていた他のお友達のお母さんに「運動なにかやってるんですか?すごいですよね?」とびっくりされたことを思い出した。

手先も器用で、頭も良い。頭の中で折り方を覚えていた竜を作って、施設の先生にもびっくりされていた。

親バカかもしれないが、息子にはものすごい才能があるんだろうと思っていた。”思っていた”というのは、他人に言われるまでちょっと忘れかけていたのだ。

病院に行って、支援級に入って。
確かに「一般的な、普通の」というところからは少し外れてしまったかもしれない息子。「社会性」という面では、明らかに後れを取っている。
そして、診断名までついてしまった。
そのことで私は、"息子の良さ"が見えなくなってしまっていたのかもしれない。


以前は、「息子の個性が壊されるくらいなら、つぶされるくらいなら、無理して学校という枠に納めなくてもいいかもしれない」とまで思っていた。

でも、病院の先生に「これからは、社会性を学んでいくことも必要」と言われ、軽く頭を殴られた気持ちになっていた。
そうか、個性ばかり伸ばしてもやっぱりダメなんだ、と。

だから今は、学校や放課後等デイサービスという場所で社会性を学びつつ、息子の個性も伸ばしていける方法を探っている。

あくまで、無理のない範囲で。
「社会性」を重視するばかりで息子の「個性」を忘れてしまってもいけないし、その反対も、息子にとって辛くなると思うのだ。
親として、どちらの面も忘れずに、見守っていけたら…と思う。

とはいえ、私もできた親ではないので、ゆらゆら揺れながら、他の人にも手を借りながら…にはなると思うけど。

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