【本】アンドロイドは電気羊の夢を見るか? 読書メモ

みなさんこんばんはLonです。
最近SF小説を人生で初めて読みまして、今日はその紹介と感想を共有させて頂きます。
ということで読んだのはこちらです。

きっかけ

人生で初めてSF小説を読もうと思ったのは以下の2つがきっかけでした。
1. 岡田斗司夫さんがYoutubeで「未来の世界観を広げるためにSF小説を読んだ方が良い」という旨のことを仰っていたこと
2. 以前読んだ「21 Lessons」でSFが未来を作っている点について触れられていたこと

ということで有名なSF小説として本書「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を読んでみることにしました。(SFに詳しい友人からお薦めしてもらいました)

本書は映画「ブレードランナー」の原作として有名です。
なのでまずは映画を見て世界観を掴んでから本書を読んでみました。

感想

あらすじなどはWikipediaに譲り、私の感想を共有したいと思います。

まず、世界観が非常に魅力的でした。
- 人類の多くは火星に移住している
- 戦争によって自然は壊滅的な打撃を受けて生物が貴重になり、人々は本物そっくりの電気動物を飼育する
- 感情を自在に操るオルガンが存在し、人々は自在に感情をコントロールできる
などなど現代の作品でもそのまま使えそうな世界観が描かれており、とても引き込まれました。
SF小説を読むことで未来を想像できるというのは本当にまさしくだなと感じました。

そして一番はやはり、50年以上も前に「人間とアンドロイドの境界は何なのか?」というメッセージを投げかけている点への驚きでした。
今でこそ上記のようなテーマを扱った小説やゲームなどは一般的になっていますが、まだAIの技術も発達していない時代にアンドロイドの存在を空想するだけでなく、その先の「人間らしさとは何か?」という思想まで踏み込んでいるのが本作を有名たらしめるものなのかなと感じました。

本書では、アンドロイドと人間の違いは「共感性・感情」にあると定義し、
その前提に依拠した方法で人間とアンドロイドを判断します。
しかし本書では「人間みたいなアンドロイド」、逆に「アンドロイドみたいな人間」が登場することでその領域が曖昧になり、「人間らしさとは果たして何なのか?」という問いを読者に突きつけてきます。

最近世間を席巻しているChatGPTを利用していると、知能だけでなく共感性も高い気がしており、本当に人間との区別がつかなくなるのも近いと感じています。
AIが知能も共感性も人間と同等のもの、そしてそれ以上を身につけた時、果たして人間は何を持って自分達をAIと区別して定義するのでしょうか?
まさしく本書で立てられている問いへの答えを考える時が近づいているなぁなどと考えております。

もしおすすめのSF小説などあればコメントで教えて頂けると幸いです!
読んで下さりありがとうございました。

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