コーヒーぼっち

ワシは仕事中にコーヒーを飲みすぎて頭がおかしくなってきた。

とりあえず頭を冷やそうと思い、暖房の効いたオフィスから外へ出た。

ワシはふとエレベーターに目をやると、あることが気になった。

エレベーターの中で感じるフワッとした違和感は、ジャンプとかしたら消せるんだろうか。

オフィスのみんなは一生懸命に仕事中だけれども、ワシは迷わずエレベーターに乗った。

中に入った直後、トイレ休憩にオフィスから出てきた上司と目が合った。

ワシは閉(へぇ)ボタンを連打した。

さて本題だ。

ワシは最上階のボタンを押し、エレベーターが動き出すと全力で何度もジャンプを繰り返した。

ドシンドシンと衝撃がエレベーター内に広がる。

その衝撃と音が妙にスカッとして気持ちいい。

ワシはもはやフワッとした感覚などどうでもよくなり、ジャンプすることに没頭していた。

ダンッ!ダンッ!ダンッ!ダンッ!

飛び続けてたら急にエレベーターが停止し、ドアが開いた。

エレベーターに乗ろうとしていた人はジャンプするワシを見て腰を抜かしてしまった。

ワシは閉ボタンを連打した。

再び動き出すエレベーター。

同時にワシはジャンプを再開した。

ワシはさしづめスーツを纏ったマリオといったところか。

自分のことをマリオだと思うとさらに楽しい気分になってきた。

調子に乗ってイヤッフーイヤッフー叫びながら力を込めてエレベーターの床を蹴っていると、エレベーターが緊急停止してしまった。

ワシはエレベーターに取り残されてしまった。

ひとりぼっちは嫌だなぁ。

ワシはつまんなくなってジャンプをやめた。

壁を背もたれにして体育座りをしていると、眠たくなってきた。

あんだけコーヒー飲んだのに眠くなんのかよ、と一人で呟いて少し笑いながら、まどろみに任せて目を閉じた。

しばらく眠っていたらしい。

エレベーターのドアが開いた。

ようやくレスキューのお出ましかな?と思っていると、現れたのは上司だった。

ワシは閉ボタンを連打した。

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ワシのことを超一流であり続けさせてくださる読者の皆様に、いつも心からありがとうと言いたいです。