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番外編#1. 大学院に行く意味を考えていたのですが

15℃、8月中旬の気温ではない。これがドイツか。
冬には鬱になるぞというアドバイスを幾つかもらったが、言われなくても既になりかけている。昼でも眠い。

さて、ドイツ留学が開始して、約5か月が経った。
特にこれといってヨーロッパ留学らしいことはしていないが、なかなか実のある留学生活を過ごしていると思う。
学部4年次の1年間を海外留学に費やす意義は、大学院で研究を始める前にゆっくりその意義を自分自身に問い直すことだと考えていた。法学部生が大学院に進むケースは少なく、卒業生のほとんどは企業就職or公務員になる(少なくとも自分の大学では)が、その流れに反して勉強を続ける意味は果たしてどこにあるんだろう、同級生が金を稼ぎ始めるなか自分はまだ学生をしていていいのだろうか、そういうことを考えてきた。
僕はこの問いについて一年かけて考えるつもりだったが、今の時点ではなんとなく、世界にはあり得ん優秀な学生が多いのに自分だけここで辞めたらもったいないなと感じている。

留学を通して、ヨーロッパ各地の法学部生や院生と色んな話をした。法学の議論はもちろん、日本の話、彼らの母国の話、映画の話、本の話、とにかく色んな話をした。その中で一番感じたのが、彼らの情報量は自分の何倍もあるということだ。どんな話題をふっかけても「あ、それってあれだよね」みたいに何でも知っている。
スロヴァニアの友人は、日本に一度も行ったことはないのに、日本には北海道、本州、四国、九州があるということを知っていて、なんでお前がそんなこと知ってるんだと少し引きながらも感心した。
日本にいる多くの同級生もそうではあったが、偶然留学中に出会った友人は特にこういう人が多く、自分も負けてられないと思うようになった。幸運にも、彼らのほとんどは自分と学術的関心事が似ているので、彼らと一緒にこの先も議論できたら楽しそうだなと感じ、そこに大学院に進学する意味を感じている。
もちろん問題は第一に「誰と」研究するかではなく、「何を」研究するかなのだが、それはある程度固まりつつあって、簡単に言えば、個人情報を収集し処理する段階で起きる人権問題、特に人工知能(AI)がもたらす効果に注目したいと思っている。機会があれば詳しい内容についても書いてみたいと思う。

話は変わるが、僕は将来絶対ドイツには住まないと思う。
なにせ、臭い、寒い、適当(ネガティブな意味で)、何事も動きが遅い、そして臭い。ドイツの都市が全てひどいとは言わないが、ドイツは僕が人生の最終章を過ごしたい国ではない。ビールはおいしいけどね。あとソーセージは美味い。果物が安い。あとジャガイモも安い。アイスクリームは安くて美味しい。あれ、ドイツいいかも。

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