見出し画像

ざわめく夜のフィクション

つきあいの浅い方との会話なんだからと、あたりさわりのない話題に徹してるんだけど、ぼくの言葉が相手の痛いところにあたったり嫌なところをさわったりしてるんじゃないかなと思ったりしながら話を続けていた。
ふと相手の反応がビミョーなのをキャッチして、相手の反応が示す意味合いをあれこれ考えはじめるも、当たり外れはあかされぬままその動揺をさとられないうちにと自ら一旦、撤してみたが、相手も追いかけはしてこない。

つまんない話をしてくるつまんない奴認定されたかな。

相手が出した話題に対して、突然くいぎみに乗っかって、あーそれって知ってます。とか、◯◯って◯◯でしょ?とかシッタカと固定観念カチコチの返しをしちゃってて。
大抵は「まあそうですねぇ」ってリターンしかこないやね。
自分が苦手な会話のNGリアクションを自らしちゃってんだっていう覚知をいかせない刹那的反省の自分傾向を反省する沼に没っす。

時間は過ぎて行く。

じゃまた、連絡するねって言って反対の方向の電車に乗った彼女の「また」は全国共通の意味合いなのか、まだぼくが某もっこす県の文化と県民性が分からぬのでまた別の意味合いなのか、と考えあぐねているうちにきた電車に乗った。

あーこいつもひとの話、ぶったきって同じ質問、同じ感想言ってくる奴。と思ったろうな。

本当はもっと聴いてみたかった。
えっきっかけは?
その時どう思ったの?
今はどうなの?

出遅れた?まだ間に合う?
カウントダウン、初詣、…

いつまでもブルブルしないケイタイを眺める、心ざわめく夜に。

そんな事が遠いとおいむかしにあったような無かったような。
今夜のざわめく街を思った隙に、そんなフィクションを描いてしまい、ぼくの未熟のままの過剰な自意識をざわめかせ、今夜も眠らせてくれない。