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海外企業が中国越境EC市場に進出する前に知っておくべき豆知識(三)|【私域流量】を拡大するWeChatの活用方法

皆様、こんにちは!海外企業が中国越境EC市場に進出する前に知っておくべき豆知識第三弾をお送りいたします。今回のテーマは【私域流量】を拡大するWeChatの活用方法とは?になります。

最初、【私域流量】は何?と疑惑を思う方もおられるかと存じます。日本語訳で直訳するとなると、プライベートトラフィックという言葉になります。要するに、第三者のプラットフォームや決済チャネルに頼らず、企業自身の力で顧客を管理できるトラフィックのことを指しています。


なぜ、【私域流量】は重要なのか?

ご存じのように、中国EC市場は日本よりはるかに進んでおり、20年前のようにものをいっぱい出せば必ず売れるという時代ではないです。Tmall国際、京東国際のようにプラットフォーム系でブランドの旗艦店を出したとしても、参入ライバルが多数存在する中、いっぱいマーケティング予算を投下しなければ、ほぼ売れないのが中国Eコマースの現状です。

詳細は以前の記事にも記載してありました。
https://note.com/embed/notes/nf9fca8f1741e

👇下記の図表にいくつかの課題点をまとめてみました👇

【私域流量】の運営にあたっての課題点

海外企業がプラットフォームを経営する課題点

  1. 経営コストの高騰化

  2. ユーザー確保難易度

  3. マーケティングの難しさ

  4. コンバージョンの低下

①経営コストの高騰化:プラットフォーム側は海外企業への開店審査があり、そこに支払う保証金や普段の日常運営に値するランニングコストもますます高くなっています。
②ユーザー確保難易度:Tmall国際や京東などのプラットフォームのユーザー数が大勢いる中、マーケティング予算を計画的に投下しておけば、新規顧客をうまく取ることができますが、常連客に対するマーケティングの活動を実施する際に、うまくいかないケースが多いです。
③マーケティングの難しさ:顧客データがすべてプラットフォーム側が保管しておりますので、ユーザー属性や消費慣習に関する細かいデータ分析を行うことができず、結果的にどのキャンペーンが一番効くかを計測することがなかなか難しいです。
④コンバージョンの低下:近年海外ブランドがどんどん中国越境EC市場に参入する中、同類商品の差別化戦略がますます難しくなり、価格競争によって消費者の購買コンバージョンも低下しつつあります。

一方で、いろんな細分化市場で新媒体の上昇が明らかになりつつあります。

特に、RED、Tiktok、Bilibiliなどのアプリでショット動画形式でコンテンツを投稿し、KOC&KOLを通して商品PR、ライブコマース(直播带货)を実施することが中国国内EC市場にとって日常茶飯事のように毎日行われております。


【私域流量】を運営するロジック

全体の流れ

上記図表のように、最終の目的は売上の増加やブランド価値を向上させることになります。そちらのゴールに辿り着くまでには、トラフィックの獲得から、受け入れ先の構築、誘導、そして細分化運営を行い、購買に繋がるまでの工夫が必要になります。


【私域流量】を構築する3ステップ

  1. プライベートトラフィックの誘導

  2. アクティビティ促進

  3. 購買コンバージョンの刺激

【私域流量】を構築することにあたって、トラフィックの誘導から受け入れ先、そして商品が販売できる販売サイトの構築まで一連の商流がすべて完結させる仕組みが整備されないといけません。それぞれの部分を詳しく見ていきましょう。

①プライベートトラフィックの誘導

  • トラフィックの収集

  • オンラインショップの構築

まず、ありとあらゆる手法で各メディアから顧客を集めないといけません。従来のECプラットフォームを利用するもありですし、新規メディア(Tiktok、RED、Bilibili)を代表したマルチチャネルでユーザーを集結させ、一貫した運営することにあたって消費者に対する商品の販売網ができる仕組みが必要になります。

②アクティビティ促進

  • 会員管理

  • コミュニティ運営

その次に、集結されたユーザーを会員として登録し、いかに運営するかが肝になります。例えば、WeChatのグループチャットもしくは企業WeChatを利用し、会員様に向けてマーケティング施策を定期的に行います。

新顧客を誘導するためのクーポン券発行、景品抽選を実施するなり、ブランドへのロイヤリティを高めるため、会員レベルを購買歴の金額によって仕分けをし、会員様向けに特典を贈呈するなり、様々なマーケティング手法で既存会員様のアクティビティを促進することが可能です。

③購買コンバージョンの刺激

  • ライブコマース

  • コンテンツマーケティング

また、既存顧客のロイヤリティ―や消費意欲を刺激するには、頻繁的にコンテンツの投稿や、ライブコマースを通して、お得な商品情報、販売キャンペーンを案内し、しばらく商品を購入されていない既存顧客のアクティビティを蘇る活動も大切です。


【私域流量】の運営に当たるWeChatの活用方法

WeChatは中国の国民アプリといわれており、現在約13億人のユーザーが利用しており、いわゆる中国全体人口の9割が利用されている状況になっております。その中、月間アクティブユーザーが10億人で、1日平均WeChatを利用する時間が94分になっております。

WeChat使用ユーザーに関連するデータ

WeChatのブランドスローガンは、「WeChatは、一つのライフスタイル」。それを表現するには、WeChatの生態圏(エコシステム)の中に、幅広くサービスを消費者に提供しております。

  • WeChat公式アカウント

  • WeChatチャネル

  • グループチャット

  • 企業WeChat

①WeChat公式アカウント

公式アカウントの活用方法
公式アカウントの運用例

【私域流量】を運営するにあたって、公式アカウントが最初、かつ一般的な方法です。ブランディング構築の一環として、定期的にコンテンツをテキスト形式でユーザーに届けられます。また、サービスメニュー欄のところに、公式WEBサイト、ミニプログラムへの誘導、ライブコマース実施の告知、新規顧客への特典付与など、様々な手法でユーザーロイヤリティを高めることが可能です。

②WeChatチャネル

WeChatチャネルはTiktokのように、ショット動画形式でコンテンツの投稿ができるサービスです。WeChatチャネルをうまく活用できれば、それぞれのカテゴリーに興味を持たれるユーザーの知り合いを通じて拡散分裂することができ、広がる可能性が大きいです。

WeChatチャネルの特徴
①WeChat公式アカウントへの誘導が可能
②WeChatショップへの誘導が可能
③ライブコマースへの誘導
④ミニプログラムへの誘導も可能

③グループチャット

グループチャットの細分化運営

集結するユーザーを統一管理し、会員様に向けてグループチャットを形成し、様々なマーケティング手法で施策を行うことができます。新規顧客の拡散分裂、団体購入の拡散、時間制限の販売セール、ライブコマースの予告など様々の形でブランドに対するロイヤリティや会員様のアクティビティを促進させられます。

④企業WeChat

また、すべてのユーザーに大型の販売キャンペーンを実施することが難しい高級ブランドは、グループチャットではなく、1対1のカスタマイズ対応が必要な企業WeChatの方がより適切です。1対1の対応を通して、ブランドに対する粘着度や、ブランドロイヤリティを高めることができ、さらに客単価の増加もブランディングの向上に貢献できます。

企業WeChatを通してコミュニティ管理

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