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2型糖尿病患者において、血清ビタミンD濃度が高いほどアルツハイマー病、血管性認知症のリスクが低い

今日の京都市内は久しぶりに大雪でした。市内でも10~20cmも積雪し、午後になってもまだ雪が残っています。
さて本日は、前回に続きビタミンDに関する研究報告ですが、今回は2型糖尿病と認知症との関連に関する報告です。

▶論文概要
T2Dで認知症のない13,486人(60歳以上)を対象とした大規模コホート研究において調査を行った。
T2D患者(平均年齢64.6歳、男性64.3%)のうち、ビタミンD≧50 nmol/Lは38.3%、ビタミンD≧75 nmol/Lはわずか9.1%であった。
平均8.5年の追跡期間中に、アルツハイマー病101例、血管性認知症97例を含む283例の全死因性認知症が観察された。
血清25(OH)D濃度が高いほど、全死因認知症、アルツハイマー病、血管性認知症のリスクが低いことが有意に示された。
この結果は、T2D患者における血清ビタミンDスクリーニングが認知症ケアおよび予防に有用である可能性を示唆している。

▶論文情報
Association of serum 25-hydroxyvitamin D concentrations with risk of dementia among individuals with type 2 diabetes: A cohort study in the UK Biobank
PLoS Med. 2022 Jan 13;19(1):e1003906.
発行日:2022年1月13日

本論文から、2型糖尿病の患者さんが将来、認知症になる可能性を血清ビタミンD濃度を測定することで予測でいるのではないか、としています。
また、充分なビタミンD摂取をすることで血中濃度をあげておくことが、認知症予防のためには重要であるとも言えそうです。

またビタミンDとうつとの関係も以下の論文で明らかにされています。
Vitamin D, testosterone and depression in middle-aged and elderly men: a systematic review
Crit Rev Food Sci Nutr. 2021 Dec 14;1-12.
発行日:2021年12月14日

この論文では、
中高年男性におけるビタミンD欠乏症、うつ病、テストステロン血清濃度との関係を提示することを目的とし調査を実施したところ、ビタミンDの欠乏が高齢男性のうつ病の発症と関連していることが示され、ビタミンDがテストステロンへの影響を通じて、うつ病の予防的な役割も果たす可能性があり、中高年男性には、うつ病予防のためにビタミンDのサプリメントや日光を浴びることは、リスクが低く、安全な方法として推奨される。

としており、テストステロンへの影響について言及しており、更に以下の論文では、結論として、
AD患者に対するテストステロン療法は、認知症の発症とADの進行を抑制するために不可欠な臨床治療法である」
Impact of Testosterone on Alzheimer's Disease
World J Mens Health. 2022 Jan 2.
発行日:2022年1月2日

としています。

つまり、脳機能、特に認知機能にとって、ビタミンDとテストステロンは非常に重要な働きをしている、と言えそうです。


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京都 永観堂


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