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【第2回】お金を預けるだけなのにお金を払わなければいけない?

出た、マイナス金利ちゃん!

M:秀吉殿、「金融」って意味わかるか?
T:ふん、わかるわけなかろう。わしは天下人”豊臣秀吉”じゃぞ?
M:なぜ上から目線・・・金融とは、資金に余裕がある主体から資金不足にある主体へ、必要とする資金を融通することじゃ。
T:資金に余裕がある主体、つまりブイブイ言わせてた全盛期のわしが元就に「土地に余裕があるから少しやる。頑張ってやりくりしろ!」って感じか?
M:まぁ間違ってはないがな、なんか嫌だけどな、うん。融通してもらった資金を元手に、新たな経済活動を行うことで、次の新たな経済活動が生まれるきっかけとなる。融通してもらえなければ何も生まれず、経済がストップしてしまうんだな。
T:なるほど!その時点でジ・エンドじゃな。
M:例えで言うと、金融は「経済の潤滑油」お金は「経済の血液」といった感じかな。
T:いちいちわかりやすいな、ちくしょう
M:いちいち合いの手ありがとう。そしてこの金融を活性化しようとしたのがマイナス金利政策じゃ。
T:出た!マイナス金利ちゃん!
M:何度も言うが3ヶ月くらい流行るハーフタレントじゃないからな!簡単に説明すると、たくさんの銀行が中央銀行にお金を預けていたんじゃが、一定額以上の預金に対してマイナス金利を適用するとした。さてここで質問じゃ。預けた金額に応じてお金を払わなければならない。これだけ聞いてどうじゃ、預けるか?
T:預けるのにお金がかかるのか?それなら預けないのう
M:そう、それが狙いじゃ。各銀行は預けてられんので民間企業や一般の人々にお金を貸して運用する事にした。結果、住宅ローンなんかは随分金利が安くなったのう。 
T:なんとなくわかったが、資金に余裕のない相手なんかにお金を貸してしまって、返してもらえる保証はあるのか? 
M:さすが秀吉殿!!!そこが大事なポイントじゃ!!!!
T:急に声大きくするのやめてくれ!!情緒不安定か!?
M:情緒不安定じゃないっすけど
T:情緒不安定じゃ・・・
M:「借り手」と「貸し手」の間に銀行などの金融仲介機関が入る形もある。銀行が 預金という形で資金を集め借り手に融資することで資金が融通されるのが「間接金融」という。もし仮に貸した資金の回収ができずとも銀行は預金者への返済義務があるので、貸し倒れのリスクは預金者ではなく銀行じゃ。
T:ふむふむふむ。
M:真面目に学んでいて感心じゃな。一方、企業や国などの借り手に対して、貸し手が直接融通するのを「直接金融」というんだ。仲介役がおらんので、貸し手は「投資家」の立場で、株式や債券を自己責任で購入するんじゃ。 
T:リスクは背負いたくない、わしなら間接金融一択じゃな 。
M:昔はその一択で充分じゃった。が、超低金利時代でその一択では資金は増えぬ。
T:ひぇぇ・・・またややこしい時代じゃ〜 
M:例えばゆうちょ銀行。定額金利で比較すると、約50年前が8%に対して、現在0.002%。
T:元就!数字が多くて頭が爆発しそうじゃ〜!!
M:わかったわかったわかった。まあ、もし仮に100万円を10年間預けるとしたら、50 年前だったら200万円に増えていた!が、今なら100万200 円。といえば想像できるか?
T:に、に、200 円しか増えんのか!?待て、他の銀行は・・・ 
M:「金利が高い銀行」で検索すれば 0.2%とか出てくるのう。さっきの話なら 102 万円にはなるな。 
T:10 年も預けてやっと2万円か・・・ 
M:ちなみに金利と一言で言っても、「単利」と「複利」があるんじゃが知っておるか?
T:小難しい話は御免じゃ。 
M:残念じゃの・・・お金の増え方が違うので知っておいて損はないというのに
T:お金!?お金が増えるのか!?教えてくれ! 
M:扱いやすいじじいだな・・・
T:元就様お願いしますよ〜
M:わかったわかった・・・まず「単利」というのは、取引当初の元本だけを対象として利息を計算する。
T:ふむふむ
M:一方「複利」とは、運用期間中に発生した利息を当初の元本に加え、その合計額を元本として再運用時に利息を計算する。
T:ふむふむ
M:当然「単利」より「複利」のほうが、利息として増えたお金を更に運用に回していくわけなので、お金は増えやすいぞ。
T:ふむふむふむふむ
M:さっきから話聞いてんのか?
T:ふむ・・・ん?なんじゃ?
M:ちょ、待て!なん、なん、聞いてないな!?ちょっとこれ貸せ!何書いてるんだ?さっきからこれは!?
T:あ、やめろ!
M:「元就先生って熱いしうざくね?」
T:すまぬ!メモをしていたらつい学生時代を思い出して落書きしてしまった!
M:お主に学生時代なんかないだろが!!全くもう・・・真面目にやらんだったら教えんぞ!
T:わかったわかった、つまり100万円を金利5%で2年間運用する場合、単利だと1年目も2年目も当初の元本を対象に利息がつくから110万円になる。対して複利の場合は、1年目は元本の5%だから5万円、しかし2年目は1年目の元利合計額が対象になるから105万円の5%、つまり5万2,500円が利息となり、合計額は110万2,500円になる。ということじゃろ?
M:・・・いやめちゃくちゃ理解してるー!!


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