見出し画像

部活動指導の報酬って

教員の働き方をブラックにしている原因の1つが部活動指導と言われる。専門の指導ができないのに受け持っている教員は多い。一方で、部活動顧問がやりたくて教員になった人もいる。教科指導は専門家として教員免許を持って指導する。だからといって、すべての教員を一律に扱うのは変だ。教員の働き方がブラックな理由は他にもあるから、論点が見えにくくなるが、部活動指導について整理したい。

教員の仕事は勤務時間で報酬が決められる職業ではない。デザイナーやクリエイターのように時給計算で報酬をもらわない職業だ。裁量労働制の考え方を採用し、公立学校の教員はみなし労働時間で、教職調整手当が支給されている。本業の教科指導を一律とし、放課後の部活動をオプションにする場合、部活動指導の報酬も一律でいいのだろうか。

教科指導は免許制度で最低品質を保証している
基本的に教員は希望教科で働いている

部活動指導は専門外の場合もある
希望していなくても学校の都合で受け持つ

職能給×職務給

仕方なく受け持つ先生とやりたくて引き受ける先生がいるので、一律に同じ報酬や手当を支給するのはおかしい。

いくつかのタイプに分けて考えると、
A自身の学生時代の経験が指導に活かせる
B選手やプレーヤーとして実績がある
C審判や指導者資格を持っている
D未経験で専門外だが興味を持って指導に従事して手探りで指導力を磨いた
E未経験で専門外だから極力かかわらず何もできない

ABCのタイプは職能給で、段階評価をして報酬が支払われるべきだ。そうすると、Dタイプは報われない。だからDタイプは指導従事の経験年数で評価されるべきだ。

70人の吹奏楽部
10人の水泳部
20人のソフトボール部
5人の書道部

部活動指導は文化部と運動部で単純に分類するのではなく、教員の仕事を考えると、部員数を考慮してほしい。仕事に必要なエネルギーは、部員数と関係している。部員数が少ない方が楽だ。

弓道場やプールに引率する必要がある
競技場や施設に放課後、移動して指導する

水泳や弓道、ゴルフ、ウィンタースポーツなど、学校外での指導が余儀なくされる部活動は教員の負担が大きい。競技役員や審判補助、係分担など、競技団体の運営に参加しなければならない場合もある。こういった拘束時間も勘案すべきだと思う。

一律支給でごまかさず、これら4つの要素で評価して報酬を決めてほしい。

専門性×指導経験×部員数×拘束時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?