見出し画像

フィルターバブル世代

フィルターバブルってご存知ですか?
詳しい解説はほかのサイトにお願いしますが、簡単に言うと、現代人は視野が狭くなりやすい環境にいるということだ。教育関係者は知っておきたい事実だ。
スマホやウェブサイト、動画サイトを通じてビッグデータが集められ、AIがビッグデータを使って、一人ひとりに提案をしてくる。私が知りたい情報やニュースを予想してセレクトしてくれる。欲しいものを察知して広告が表示される。使えば使うほど、好みや癖を覚えて学習して、ジャストなおすすめを提案してくれる。

常に好みの情報に出会う。いつでもおすすめから選ぶ。探さなくてもちょうどいいが手に入る。

探す力が衰える。
比較する力が衰える。
冒険する力が衰える。

好みじゃないものを目にしなくなる。自分好みに偏った情報だけに囲まれていると、考え方が偏って固定化し、柔軟性を失う恐れがある、多様な世界を眺めても、知らないうちに同じ考えの人たちとだけ交流するようになる。賢いマッチングはストレスを減らすけど、視野を狭くする。多様じゃない世界に暮らすことになる。異なる価値観や多様性の理解、寛容さが低下してしまう。同質に囲まれるのは快適だから、異質なものを排除するか、除外や忌避する。

何でも検索する生活、AI多用社会があたりまえになった。子どもたちはこの環境で育ってきた。だから今、子どもたちに探究をさせよう!と文部科学省は言っている。子どもたちは衰えてきた。

実は抽象化ができない

検索はいつも具体的、検索結果も具体的だ。知りたいことをキーワードを入れて検索する。キーワードはいつも具体的、とりあえずそのままズバリの言葉で欲しい情報やたどり着ける。

ペンで文章を書かず、タイプ入力なら、言葉は予測して表示され、選んで入力する。もはや単純な変換ではない。予測変換だ。予測を超えない文ばかりを綴る生活は、頭の中を狭くしそうだ。

思考は具体化だけじゃない
抽象化も必要だ

広い視野で物事を考えることが苦手になる。ズバリAではなく、Aが何に含まれているのか、Aが何に属しているのかを考えるのが抽象化だ。具体的ばかりだと抽象化が苦手になる。どアップばかりを見ているからズームアウトが苦手になる。引いて眺めれば、いろいろ見える。余計なものが見えてストレスだから、欲しいものだけをどアップで見る。いろいろ見ると自分で取捨選択をしなければならない。まずどうやったらズームアウトできるかを考えるところから、子どもたちには教えなければならない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?