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好きとどうでも良いの、線引き。|『フランス人の贅沢な節約生活』

ヨーロッパ系の方々と接していて思うのが、みなさん自分の「好き」に熱い。

それは食べ物に対するこだわりで、パスタソースは間違いなく自分で作った方が美味しいから…とハーブを刻むところからだったり。この人はイタリア人。

それは何かを作ることにこだわりで、いい歳した男性が、せっせと陶芸をしていたり。電動ろくろ買いたいなーって言ってたり。この人はフランス人。

それは音楽に対するこだわりで、昼間は公務員をしているんだけど、夜はDJとしてナイトクラブで飛び跳ねていたり。ちなみに彼は3児の父でもある。この人はドイツ人。

自分の好きに対して、全力の愛情を注ぎ、それを恥ずかしがることなく全面に押し出す。相手がなんて思うかなんて気にせず、好きは好き。

そんな姿がかっこいいなーと思うんだけど、この本を読んだことで、彼らの考え方がより咀嚼できた気がする。彼らのように、私もなりたい。

『フランス人の贅沢な節約生活』を手にとったワケ

フランス人の情熱的な暮らしぶりが好きなのです。大人になっても子ども見たいというか、大好きな人には誰の前でも愛を注ぎ、国民の文化の一部だからねと言いながら文句をぶつぶつ言い続け、ハマっているものにとことん一直線。

夫婦間で愛してるなんて言葉は存在しない、文句を言うのは恥ずかしいことだから口を紡ぎましょう、流行っているものになんとなくアンテナを張りながらも、これといって趣味というものはなく…。

そんな日本人とは全くの対照的なフランス人。暑苦しいほどの彼らを見ていると、なんだか憧れちゃうんだよなぁ。

そんなことを思って、この本を手にとってみた。

『フランス人の贅沢な節約生活』からの気づき・学び

少し自分の中身を磨くことに専念してみてはどうでしょう。その方法のヒントは「好奇心」だと思います。なんでもいいのです。旅をしてもいい。読書をするのもいい…。新しい発見をして、考える。話をする。比べる。コミュニケートする。そして自信を持つことを学ぶ。お金がなくても充分素敵になれるのです。

佐藤絵子『フランス人の贅沢な節約生活』(2006)祥伝社

「大人がこんなことするなんて恥ずかしい…。」「いい年して…。」みたいな考え方に囚われがちな、私たち日本人。

でも本当は「好奇心」って誰の心にもあるもので、年齢なんて関係なく常にアンテナを立てては、むくむくと湧き出てくるもののはず。

それなのに「年齢」とか「らしくない」みたいな言葉を使って蓋をしてしまっては、どんどん暮らしがつまらなくなってしまいそう。

気になるなぁと思ったことがあったら、とりあえず調べてみたり、やってみたり。そんなフットワークの軽さは、持っておきたいなぁ。

逆に、「気になる」や「好き」に対して情熱まではいかなくても、時間や体力を注げるようにするためには、「どうでもいい」や「自分は好きではない」ことは極力そぎ落としたい。

DJをしている三児の父は、いつみても、といったら失礼だけど、比較的高確率でソックスに穴が開いている。シャツがズボンから出ている。

そう、彼はファッションにはこだわらない。そこにお金やエネルギーを注がないからこそ、私が見ても分からないような音楽機材には投資するし、夜のパーティーに向けてエネルギーを充電しているみたい。

あれこれ中途半端に手を出すのではなく、「好き」にまっすぐになることで「自分にとってはどうでもいい」が減っていったら、暮らしが楽しくなりそう。

こんなかっこいいJust Do Itがモットーな家族もいます。


『フランス人の贅沢な節約生活』から取り入れたこと

フランスの女性はもちろん「ルックス」には気を付けますが、が外見以上に「パーソナリティー」を持つことを優先させるのです。おしゃれな女性が、朝着替えるときに考えるのは「みんなとちょっと違った工夫や着こなし」の意識であり、「最近奮発して買ったブランドの最新の服を見せよう」ということではないのです。

佐藤絵子『フランス人の贅沢な節約生活』(2006)祥伝社

私にとってファッションはこだわりポイントではないんだけど、でもこの箇所を読んで「パーソナリティー」をしっかり持ちたいなぁと。

「なんとなくあれもこれもそれもぼちぼちやっているよね」というタイプよりは、「なんだか書くのがめっちゃ好きでnoteもせっせと書いているし、常に日記を持ち歩いているし、デジタルノートなんて買っちゃって、さらにその好きがあふれてジャーナリングワークショップなんて運営しちゃっている人」の方が面白そうじゃない。そうそう、最近は絵もかいてみたり

そう思ったら、なんとなく見せるのが恥ずかしかったり、根暗っぽいかなぁなんて見た目を気にしていた「書くことが好き」を前面に押し出せるようになってきた。

『フランス人の贅沢な節約生活』をおすすめしたい方

断りたいときはきっぱりと「ノン」と言いましょう。「ノン」と言った分の時間を自分にとって、周りの身内にとって楽しい時間、もしくは前向きな時間として使いましょう。

佐藤絵子『フランス人の贅沢な節約生活』(2006)祥伝社

「好き」なものは大好き。大好きすぎて、大好きと伝えるのを忘れないし、誰が見ても好きなんだなぁとにじみ出てしまうほどにぞっこん。

そんな姿を恥ずかしがることもなく、自分の一部よってかっこよく見せられるフランス人を見ていると、「好きなものねぇ…なんだろうなぁ。」「最近趣味なんてないなぁ…。」なんてつまらない返事はしたくなくなるもので。

どんなものでも良いから、まずは「とことん好きかも」というものを見つけられたらいいよなと。

そして、それだけの愛情を注ぐためには、やらないことには「ノン」と断る。その潔いまでの切り替えができるからこそ、フランス人はフランス人っぽいんだろうなぁ。

そうそう、こちらで紹介したイギリス人もしっかりとYES/NOを切り分けていたっけ。NOを言う練習をしていきましょ。


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