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1円玉がいつか消える日

「振り込みをしますので」
いや「現金書留でお願いします」
思わず私は「現金書留ですか?」とその時、聞き返した。

現金書留を最後に見たのはいったいいつのことでしょう。
もはや覚えていないくらい何十年も前です。
キャッシュレスが進もうとしている今の時代に、現金を送るということがまだ存在していたのかと驚きです。
きっと御祝儀や香典など何かしら必要とする人がいるのでしょう。
というわけで先日、郵便局に行って現金書留の封筒を買いに行きました。
ちなみに現金書留の封筒はコンビニでは売っていません。

世界中でキャッシュレスが進んでいる今、どうやら日本は遅れをとっているようです。
確かに現金が引き出せるATMは便利です。
今やクレジットカード、〇〇Payなど様々な方法での支払いが出来る時代とはいえ、年金支給日にはいつも銀行の前は長い列です。

そもそも現金書留って何?
使ったことがない、知らないという人もいるのかも知れません。
現金書留はお金を郵便で送れるというものです。
お札はもちろんコインも送ることが出来ますが、重さによって定形外となり追加料金がかかります。
ただし日本円に限り、外国紙幣は送れません。
送る金額の上限はありませんが、保証は50万円までです。
料金は郵便物の基本料金の定型84円。
それに損害要償額1万円までが480円。
さらに5000円ごとに+11円となります。
そして封筒代金21円が必要となります。
もちろんポストに投函は出来ませんから、郵便局に行かなくてはなりません。
参考までに1万円札50枚は定形外となり料金は1719円になるそうです。

その現金50万円を窓口の郵便局員が受け取り、運転手によりトラックで目的地まで運ばれ、さらに配達員によってバイクで運ばれる。
そんなことを思うと納得の料金のような気もしますが、関わる人の責任は大きいと感じます。

いずれにせよお金を安心して送れる日本という国は、日本人の善意とマナーに成り立っているような気もします。
そんなことを思うと日本のキャッシュレスは、まだ先になるのでしょうか。
参考までに日本のキャッシュレス普及は24.2%、韓国が94.7%、中国が77.3%だそうです。(どのような統計か詳しくはわかりませんが)

今日の私のお財布の中には、1000円札3枚と小銭がずっと眠っています。
1円玉もお金、大切にしなさいと言われ育った私です。
歳の数だけお金を持ち歩きなさいと言われた時代もありました。
20代なら2万円です。
今や歳をとり、そんな大金は持ち歩けません。

そのうち1円玉が消え、いつの日かお金というものが消える時がやって来るのでしょう。
そんなことを思いながら、私は現金書留の宛名を書いたのでした。


台湾カステラ

お茶にしましょう
甘い香りに誘われて
台湾カステラ
今日は阿里山烏龍茶にしましょうか

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