起きなきゃいけない時間は決まっているのに、何時に起きたらいいかわからないなんてそんなバカな話

今日は「ちょうどいい起き時間」について考えてみたい。

お前の予定なんて知らないよ、と思ったそこのあなた、ちょっと待ってください。
どうせ寝坊したんだろ、と思ったそこのあなたもちょっと待ってください。
起きるつもりないからいいやと思ったそこの三年寝太郎は寝たままでけっこうです。

私は「ちょうどいい起き時間」というものが、いったい何時なのかよくわからない。
ちょっと何を言っているのかわからないという人のためにもう一度言おう。私は「ちょうどいい起き時間」というものが、いったい何時なのかよくわからないのである。まったく同じことを二回言っただけなので、さっきわからなかった人は今もわからないままだろう。

たとえば、朝6時に起きたいとしよう。

このとき、6時に目が覚めて最初に思うことは、「ああもう6時か」だ。
爽快な目覚めどころか、失望感とともに起床だ。
つまり、朝の6時に起きたい場合、6時に起きたところでそれは「ちょうどいい起き時間」ではないということだ。

ならば、もう少し早めに起きてみよう。
5:50ならどうだ。
アラームが鳴り、目が覚める。時刻を確認する。「なんだ、まだ5:50か。まだ10分あるじゃん」そして目を閉じる。

ダメだ。二度寝して気がついたら6:43のパターンだ。

では、逆にもう少し遅めに起きるというのはどうだろう。
6時に起きたいところを、あえて6:10に起きるのだ。

アラームが鳴り、目が覚める。時刻を確認する。「えっ!? 6時過ぎてんじゃん! なにこれ!」
当然の結果だ。

これでおわかりいただけだかと思うが、朝の起床時間にちょうどいい時間など存在しないのだ。
え、なに? なんだか「こじつけ」だの「無理やり」だの「屁理屈クソ野郎」だの「頑固じじい」だの「メガネ曇り野郎」だの聞こえてくるようだ。だが、しかたがないだろう。冬はどうしたってメガネは曇るのだから。

10分刻みにしたところに問題があるのだろうか。
仮に、予定の6時より早く起きるパターンを、10分ではなく5分としてみたらどうなるか。検証するまでもない。まだあと5分あるぞ、と二度寝。わかりきったことだ。

では1分前は? 5:59に起きたらどうだろう。
この場合は、6時ちょうどに起きたときと同じ。「うわ。もう5:59かよ」だ。

なんだ、こいつ。文句ばっか言いやがって。
じゃあ、いったい何時に起きればいいっていうんだい!?
と、そろそろスタンドから怒号が飛び交い、メガホンがぶん投げられてもおかしくないような緊迫したムードが漂ってきたぞ。

まあまあ、落ち着いてください。我々は「ちょうどいい起き時間とは?」という問いに対する正解をすでに知っているではありませんか。先人の知恵に従おうではありませんか。
さあ、今こそ勇気を出して「起きないよ。三年はね」という英断を下すのです。集うのです、三年寝太郎先生の大号令のもとに。

そして、これはまったくの余談なのだが、三年の睡眠から目覚めた彼はその後、布団の上だけではなく、石の上にも三年寝たらしい。そこから生まれたことわざが「石の上にも三年」だという話が近々学会で発表されるらしいという夢を見てるうちにきっと明日も寝坊。

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