小説家のエッセイ 人間は賢くなりすぎた
人間は賢くなりすぎた。
昔は悩まなかったような事で思い詰め、明らかに世の中は複雑になり、どんどん生きるのが難しくなってきている。
進化して世の中が便利になってきた代わりに、現代人は悩みだらけ。
子育ても昔よりはるかに難しい。
子供が笑っても親は幸せだと感じにくい、孤独あふれる辛さにまみれる子育て。
知能が高すぎるせいなのか。
人間ってなかなかつらい。
最新のスマホを手にしていても、満たされずに、
誰もが寂しい寂しいとSNSに書き込む。
誰もが愛を求めるが、
マッチングアプリで出会った適当な相手と適当なセックスをしても、幸せだと感じられる筈が無い。
ハイブランドの商品を買ってインスタに載せて、人からうらやましがられるだけ。
あとは終わり。
また新しい商品を買う、エンドレス。
世の中がどんどん便利になっていくにつれ、人々はどんどん孤独になる。
どれだけ大金を持っていても愛を求めるが、
愛を欲しい欲しいと欲しがるだけで、
自分が誰かを愛する事は頭に無い。
生きている事が辛いから安楽死を願う。
野生動物は生き延びる事しか頭に無いが、
人間は知能が高すぎるせいで、生きる事が辛くなる。
生きる事が辛いなら、何のために進化したのか?
動物は環境汚染の世の中でも子孫を残そうとするが、
「こんな辛い世の中なら子供を産みたくない」と人間は言う。
それが悪いのではなく、
みんな、本来の幸せを幸せだと感じにくい世の中になった。
何のために進化したのか?
何のために、生きているのか?
幸せとは、何だろうか?
現代人は皆スマホを手にし、今日も寂しいとつぶやく。
スマホがある幸せには気づけないまま。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?