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「論理的思考法」クイズ!【第6問】「最も反省しているときに、逆にあのような態度を取る」

政治家発言の「コント」

日本の政治家は、いつから「お笑い芸人」になったのだろうか? 彼らの発言を聞いていると、まるで「コント」である。コメディアンが観客を笑わせようと意図しているのであれば理解できるが、彼らは国会や委員会や記者会見において公式声明を発しているのである。もはや、幼い子どもたちからさえ、大笑いされるレベルではないか!

読者は、次の発言をどのように思われるだろうか? その発言のあった状況を改めて確認した上で、なぜ「コント」になるのか、どこまで非論理的なのか、いかに日本語が破壊されてしまっているのか、自分自身の頭でよく考えて、発見してほしい。「論理的思考法」のよい訓練になるはずである。

「最も反省しているときに、逆にあのような態度を取る」

2021年2月9日、萩生田光一文部科学大臣は、閣議後記者会見で、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の「女性蔑視発言」に対する「謝罪会見」について、「最も反省しているときに、逆にあのような態度を取る」と述べた。

その前提として、次のような状況があった。2月3日、日本オリンピック委員会臨時評議員会において、森会長は「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」、「女性」は「競争意識が強い」ので「誰か1人が手を挙げると、自分も言わなきゃいけないと思う」、「発言の時間をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困る」などと述べた。

この発言に、国内ばかりでなく海外からも批判が殺到したことを受けて、森氏は、翌日の2月4日に記者会見を開き、「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切な表現」であり「深く反省をして」おり、「発言を撤回する」と謝罪した。

しかし、記者からの質疑応答が始まると、「女性と男性しかいないんですから。もちろん両性っていうのもありますけどね」のようなジェンダー差別的な暴言を繰り返し、さらに会長職辞任の可能性などについて質問されると、「そういう話はもう聞きたくない」とか「面白おかしくしたいから聞いてるんだろ?」など、いわゆる「逆ギレ」発言を繰り返した。

この「逆ギレ」の「謝罪会見」に対して、萩生田氏は「最も反省しているときに、逆にあのような態度を取る」と述べて、森氏を擁護したわけである。

さて、改めて確認するが、萩生田氏は「文部科学大臣」である。仮に学生が女性蔑視発言を吐いて注意され、その発言を撤回し謝罪する段階で「逆ギレ」したとしても、「彼は、最も反省しているときに、逆にあのような態度を取るんですよ。どうか理解してやってください」と擁護すべきなのか?

萩生田氏は、それが教育だとでも考えているのだろうか? 今後、日本全国の学生や生徒たちが、文部科学大臣からお墨付きをもらったのだからと、喜んで「逆ギレ」するようになったら、どう責任を取るつもりなのか(笑)?

なぜ萩生田氏は、これほどまでに信じ難い「詭弁」を弄さなければならないのだろうか(笑)?

ヒント:「甘やかしすぎ教育」・「ムリヤリな擁護」・「舌先三寸」

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