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04 本だけ読んで暮らしたい。

昨日図書館へ行った。
児童書コーナーで読み聞かせ用の本を選んだ。
最近、この仕事(ボランティア)に関する熱意が低下していた。
行く当日の午前中に本を選んだり。直前のお昼に本を借りたり。
マンネリもマンネリのワンパターン。最悪の状態であった。
もう少し丁寧に関わろう。記録もつけよう。手遊びも少し増やして。

そしたら、面白い本に出会った。これは読み聞かせには使えないけど、
『プレストとゼスト リンボランドをいく』アーサー・ヨーリンクス文、モーリス・センダック文/絵。青山南、訳。岩波書店。2020年。

センダックは2012年に亡くなっているのに、おかしくない? と思うでしょう、それが、アーサーとモーリスはお友達で、1990年にヤナーチェクのロンドン公演のために10枚の絵を描いた。ジカドラ(童歌)のための、ヨゼフ・ラダの絵を参考にして描いた、センダック真骨頂のナンセンスで力強い絵。
でも、使われなかった。お蔵入りになった。もう十分、とセンダックが言ってそれっきり。

時は流れ、絵を描いた本人は亡くなり、友を失い沈黙は深まった。しかしある編集者からメモが届く、奇妙なタイトルの原稿が見つかった、これを出版しませんか、と別の編集者からも提案される、そしてようやく二人の友情は本という形で陽の目を見るのだ。

すごいな、すごいことってあるんだな、絵本としては不完全な感じがするかもしれない、文章は長いし、展開は鏡のアリスの如くナンセンスだし、でもセンダックの絵はセンダックそのものだった。リンボランドってどこよ? しかもこの絵本の書き出し方と来たら、、、まるで小説のようだ。
それをこんな片田舎の町の図書館で見つけられたことが嬉しい。

今日はいいお天気です。張り切って過ごしましょう。

夏の絵本。季節は動きました。今はもう冬。。

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