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子供のためのオランジュリー美術館(1)マティス/ぼく、やる気なくなっちゃった①1930年代

オランジュリー美術館企画展 Matisse Cahiers d‘art マティス1930年代の危機①


いままで毎日まいにち たくさんのをかいてきたんだ」
マチスおじさんは もうすぐ60さい

だけど 最近さいきんすっかりやるをなくしてこんなかお

もうをかく元気げんきが なくなっちゃった。

そこでマチスは おもいついた

「そうだ、みなみしまこう」
出発しゅっぱつだ。


たことのないっぱ

はじめてべるものだってある。
みなみしま


なんだ、このいいにおいは!このいろは!

マチスおじさんは もう とにかくうれしくなって
むちゅうで いた。

あおと あかと みどり
それだけなのに みなみしまだ。

もううれしくて これもいた。

元気げんきになったマチスおじさんのおはなしは
まだまだ つづく・・・


さあ みんなも マチスみたいに かいてみない?

musée de l’Orangerie Graphisme: C. Lebrun. Impression: Alliance partenaires graphiques, février 2023. 

オランジュリー美術館発行子供のための冊子お絵かきダウンロード可↓
Livret d'activités pour les enfants pdf, 418.88 Ko

FEMME À LA VOILETTE
1927
Huile sur toile Cahiers d'Art 1931, n°V- VI
New York, The Museum of Modern Art Collection William S. Paley
ベールをつけた女 1927
ニューヨーク近代美術館蔵 オランジュリー美術館企画展のため借用

マティス、困難の中での最後の一枚
「私は何度もそれ(絵画)をやろうと思ったが、キャンバスの前では全く何も思いつかない。けれどデッサンや彫刻では、まるで魔法のようにうまくいくのです」1926年冬にアンリエット・ダリカレールをモデルに描いたこの最後の絵は、1910年代の形式的研究への回帰、1927年のインスタレーション以来断念したキュビスムとの対話が描かれている。
詩人ルイ・アラゴンによって「この作品はモナリザと同じくらい痛ましい」と評されたこの作品は、1930年代初頭に画家を悩ませた危機を示している。

musée de l’Orangerie 

マティスがこの絵を描いたとき、マティスは60歳を目前にしていた。彼は迷っていた。誰もが彼を偉大な芸術家だと言っていたが、彼はもはやそれを信じられず絵を描く意欲も失っていた。
1930年以降、新たなインスピレーションを得るために、タヒチに旅立った。マティスは南国の豊かな自然に驚きながら、絵を描き、写真を撮り、匂いや色に浸る。フランスに戻った彼は、記憶しているパペーテの港の風景を描く。南国の花々を再現し、大胆な色、青、赤、緑、黒で囲まれた色彩豊かな形が、強烈に浮かび上がってくる。

musée de l’Orangerie 

FENÊTRE À TAHITI タヒチの窓Ⅰ
OU TAHITI I
1935
Huile sur toile Nice, musée Matisse

FENÊTRE À TAHITI タヒチの窓Ⅱ
OU TAHITI II
1935-1936
Gouache et ceinpera sur toile Le Cateau-Cambrésis, musée départemental Matisse

企画展デモビデオ30秒

お読みいただきありがとうございました。
この2023年度のオランジュリー美術館マティス企画展は、1930年代がどうしてアンリ・マティスにとって決定的な時期であったのか、その理由を探るというテーマの企画展です。
成功を収めたにもかかわらず、ある日絵が描けなくなったマティス。苦悩の1930年代のマティスのお話は続きます。

本ブログ、子供のための「はじめての美術館」でご紹介している内容は全て美術館発信の事実に基づいたものをお話にしています。

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