見出し画像

イオンシネマの件について考えてみた。~車椅子ユーザーの視点から~

今回は、今、話題の車椅子インフルエンサーの彼女のイオンシネマの立ち振舞いについて、同じ車椅子ユーザーとして私見を書きます。

まず、彼女が望んだこと。
車椅子鑑賞席ではなく、階段の先にある足をフラットに出来るに席に座りたい。映画館の従業員に、移動介助をお願いした。
彼女の主張。
過去3回は、彼女の要求通りに移動介助をしてもらって4回目で支配人に、今後の映画館の従業員による移動介助とその映画館での映画鑑賞を拒否されたと感じた。(元ポスト確認し要約しています)

一番の論点は、従業員による移動介助要求が許容範囲なのか。
イオンシネマのホームページには従業員による介助は出来ない旨の記載がある。
車椅子鑑賞席ヘの誘導までが、許容範囲だと、私は思う。

ならば、何故、今回こんな事態になったのか。
・従業員の対応にばらつきがあったこと。
・移動介助は出来ないとハッキリ初めての介助要求があった時に断り、理由をきちんと説明が出来なかった事。
これに尽きると思う。

彼女にしてみれば、毎回やってもらえていたとの事。急に断られ他の映画館で鑑賞をと言われたら、今回のポストも理解できる。

ただ彼女自身、映画館側に確認は取ったことがなかったのかなと不思議に思う。

彼女がどこに住んでるのか知らないけど、交通のアクセスが良く、車椅子でスイスイどこへでも行ける都会なんだろうか?

ちなみに私の住んでるところは田舎で、電車に乗る時は、連絡必須。
必ず介助者、同伴者がいるか聞かれるし、特急とか座席指定があるものに乗る時なんて、何時何分発~行き。帰りも何時何分発~着まで専用のシートに住所、名前、電話番号まで記入し、本部に確認が取れOKが出てやっと乗れる。
これは、安全と何か緊急時の為の措置と聞いた。あまりに多くの個人情報を提供するからこちらから説明を求めた。
それで、きちんと納得しずっとそれを続けている。

話しを戻すけど、映画館でも、必ず身障者手帳の提示を求められるし、席の確認をされるし、車椅子鑑賞席が取れない場合、自分で椅子に乗り移れるか確認される。

そういった定型的な質問もされない自由な映画館だったのか?

過去3回の移動介助も完全に従業員の独断で行われたサービスなんだろうか?上司に相談しなかったのか?
何かあったら、誰がどう責任を取るか明文化されていたんだろうか?

また、彼女も車椅子の扱いに慣れていない従業員に体を預ける事に不安はなかったのだろうか?
何かあったらと考えて行動を取らなかったのか?

この件は、どちらも認識不足で今まで、何も起こらなかった事が奇跡だ。
それと、今回の支配人の対応で最も不適切だと感じた言葉。言い回しがあった。
「別の映画館へ行かれた方がお互いに気持ち良く鑑賞できる」

この言葉は、面倒だからもう来て欲しくないと客に言っている。
例え、そういった気持ちがあったとしても、それをお客様に直接言うなんてあり得ない。

私は、つい最近まで苦情処理の仕事をしていて、相手を不快にさせない言葉使いを意識して使っていた。

あのポストは、インフルエンサーのポスト。リポストや引用ポストもかなりの数。いわゆる、デジタルタトゥーだ。
書かれた言葉は永遠に残る。
映画館の利用客は、減るだろう。

身障者団体も動くだろう。賛否どちらの団体も。

私が懸念しているのは、あのポストによって障害者はワガママで弱者利用してむちゃな要求や振る舞いをしていると思われる事。

自分から、積極的に確認し説明を求め車椅子鑑賞席で誰にも迷惑をかけず静かに、純粋に映画を楽しんでいる身障者の方が大多数だということを知って欲しい。
~おしまい~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?