自己啓発の世界では有名な星渉さんの存在を、実はこの本に出会うまで知らなかった。
神メンタル。キャッチーなタイトルである。キャリアに子育てに人生に常に迷っては揺れている私が、その本を手にしない訳がない。人生のバイブルになる本とまた出会ってしまった。

思い通りに生きる公式

人生の９割はメンタルで決まる。私達が今置かれている状況（収入、仕事、地位など）はこれまでの選択と行動の結果である。この選択と行動を変えるために、人生がうまくいっている人のメンタルを科学し、実証された公式がある。
＜思い通りに生きる公式＞
現実（未来）＝①目的地　× ②手段　× ③メンタル

①目的地

目的地の設定が全てと言えるくらい重要にも関わらず、多くの人がここを間違えている（９９％の人が曖昧すぎる目的地を設定してしまっている）。カーナビを想像するとわかるように、どこなのか分からない曖昧な目的地では、どんなに性能の良いナビでも辿り着くことはできない。大切なのは、
①「ここ以外ない」というくらい明確に設定すること
②目的地から常に目を逸らさない（忘れないようにする）こと
である。

②手段

①目的地が明確に設定されていれば、自動的に見つかるもの。逆に明確な目的地がなければどんなに頑張っても見つからない。それくらい①が重要。

③メンタル

メンタルとはすなわち自己評価（自分は〜な人間である、という定義づけ）である。脳は、”今の自分にふさわしい”情報だけを認識する。つまり、カラーバス効果で実証されるように、私たちが今目にしているものは、全て自己評価に基づいている。現状を変え、なりたい自分になるためには、この「自己評価」を書き換える必要がある。

未来の自己評価で生きる

目標を達成した理想の自分なら、どういう発言をするか、どういう行動をするか、どんな人たちと付き合うか、どんな場所に行くのか。既に「そうなった」状態で生きてみる。すると、「今の自分」でしていた選択が変わり、行動が変わり、現実が自己評価に追いついてくる。

自信がない、などの理由でなかなか自己評価を書き換えられない場合もあるが、そんな時は「体験すること」で、一瞬にして自己評価が書き換わる。例えば、広い家に住みたいと思っている人が、実際に何度か住みたい家を見に行く（体験）。そのうち今の家の狭さを強烈に感じ、強い違和感を覚えるようになる。この「現実に違和感を覚える」ことこそが、未来の自分で生きるスタートであり、自己評価が書き換わった証拠である。

未来体験シート（私の場合）

「私はこんなことを実現しました」というものを５年後、３年後、１年後、半年後と順に書いていくのだが、最初にこのワークに取り組んだ際、私の解答はこうなった。

客観的に見返すと、目的地設定がまるでダメだなと痛感する。具体的なのは、昇格して年収UPーの所くらいで、他は得意の曖昧・ダラダラが目立つ。「どうなったら達成できたと言えるのか」わかるものでないといけない。会社でよくやる目標設定と同じである。

これについては、改めて時間をとって取り組みたい。５年後の、「自分の本を出版する目処が立っています。」というのはだいぶ思い切っているが、自分の心がそう叫んでいたので、正直に書いた。

本書では、目的地を忘れずに意識し続けるための具体的方法や、アファメーションのやり方など、他にもすぐに実践できるTipsが多数紹介されている。

神メンタルを手に入れ、自分の人生を好きにデザインし、進んでいきたいものである。