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I'm ハッピー

なんの気なしにぼんやり「あ、JOKERって映画面白そうだな」って思って映画館に駆け込みました。また、運よくレディースデイ。そろそろ水曜日はお得という事を覚えて毎週通ってやろうと思いました。今回はこの映画がヴェネチア国際映画祭にて金獅子賞受賞という事で鑑賞を決意。アート性や作家性を重視するこの賞を獲ったこの作品はきっと父を亡くしたばかりのわたしの心をうまく揺さぶるに違いないと期待こめつついざ映画館へ。


アメリカの貧困層に育った冴えない中年おじさんの主人公アーサーはピエロのバイトでわずかな収入を得ながら要介護の母と二人暮らし。心優しいアーサーはコメディアンになり人を笑わせる事を夢見ながら都会の片隅で暮らす。どん底から抜け出そうともがくアーサーはなぜ、狂気に満ちた「悪のカリスマ、ジョーカー」となるのか。


「非常に切ない、不気味、でも美しい」


まず、主人公アーサー役を演じるホアキン・フェニックスの役作りがすごい。23kgの減量。ストイック過ぎてびっくりする。皮と骨を魅せつける場面がたくさんあって、スクリーンに大きく映る彼の姿に一瞬ギクッとする。けれど何故か彼の身体のラインは惹きつけてやまない。ちょっとした仕草が気になって仕方ない。少し変わってる人だな、という印象からいよいよ暗く、重く、真っ黒になっていく様は分かっちゃいるけど不自然で、とても自然である。だからホアキンの演技は圧巻だったとしか言えない。人が病みで闇に堕ちる異常な現象なのに、全然違和感がないのだ。


ただ綺麗に狂っている。


このストーリー構成は80年代のアメリカ。貧富の差が激しい社会に不平不満を持ちながら自分の夢を諦めずにいる主人公だが物の見事に報われない様を描いている。随所随所、なんとなく自分に重ねてしまったり、こういう人いるだろうなと思うなど、現実と照らし合わせる事ができてしまうのだ。昔を描いている様で実は今の社会にも十分通ずる内容であり深く考えさせられるストーリーとなっている。こう、なんというか、ミニシアター系を彷彿させる感情の揺さぶり具合と、鋭いエグさみたいなものがこんなに大きな映画館でなくとも、、、とは思ったけれども。それでも大満足!


え、そうなの???


誰かと話したくなったけど生憎そんな愉快な相手がいない。だからネットの感想とかネタバレ見てみようと調べたら、、、え?バットマンの悪役のジョーカーの話だったのか!!(すいません汗

これで更に満足度が上がった。本当に面白過ぎて今まで観た事なかったバットマンシリーズを観る事に。バットマンってめちゃくちゃおもしろいね。でも観れば観るほどJOKERが最高だったと感じるので皆様、是非。



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