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宝泉寺で「10日間の禅修行」をして感じたこと

こんにちは、まろです!
今回の記事は、"修行" 体験を通して感じたことについて。

京都にある宝泉寺というお寺で、10日間
禅の修行をさせていただきました。

最初の夜に、驚きました。

「どういうキッカケで修行しに来たんですか?」
と何気なく聞いたら、

「僕、プライドが高すぎて。」
といきなり。

普段人に話さないようなことや、
自分の受け入れにくい一面をさらけ出してくれて。

そんなスタートだからこそ、
素直に受け入れられたり、気付きや学びも多かった気がします。
彼にも感謝でいっぱいです。

そんな中、今朝10日間の修行を終え、
感じたことを新鮮なうちに書き綴りたいと思います。

禅や修行に興味がある、
悩みや葛藤に苦しんでる、
何か面白い特別な体験を探している方は
ぜひ読んでみてください!

1. はじめに 修行内容について

まずはじめに、どんな修行をしてきたのか
簡単に紹介します。

わたしが行った宝泉寺の禅センターは
「禅」の生活を通して、自分と、
今と向き合う時間をつくる場所です。

京都の少し街から外れた山のふもとにあるお寺で、
眺めがよく、落ち着いた空間です。

禅修行では、座禅の中で自分と対話をする場所と思っていましたが、実際はむしろ逆で、いろんな人との一期一会の関わりの中で、共に生活をし、コミュニケーションを通して自分と向き合う。そんな印象を受けました。

基本は3泊4日から受付けており、
その日程の修行をされる方が多いです。

少し時間があり、1週間や2週間、1ヶ月いる方や
リピーターの方もいます。

他にも常住さんといって、半年や1年など
修行のお手伝いをしながら、自身も修行生活を
されている方もいらっしゃったり。

世代や性別、バックグラウンドや環境が
本当に様々な方が集まっている場所でした。

ざっくりしたスケジュールは、

朝5:20に起床、22時消灯で、
座禅は
朝25分×2セット
夜25分×3セット

間に食事や八段錦というストレッチ、
作務などの掃除、仏教聖典の拝読、和尚さんの法話などがあります。

昼には4時間、夜は1.5時間、
いろんな合間に30分-1時間の自由時間などがあり、それぞれ会話をたのしんだり、部屋で昼寝をしたり、本を読んだり、外出したり、各々の時間を過ごせます。

わたしの時間の過ごし方としては、
1人の時間(昼寝や読書、日記を書いたり
日向ぼっこしたり)と他の修行者さんとの
会話をたのしむ時間が半々くらい。

何か変えたい!と大きな目標がある訳ではなかったので、
自分にとって心地よいバランスで無理なく過ごしていました。

そんな中で感じたこと、気付いたことを書いていきたいと思います。


2.どんな人がいたか と 和尚さんの印象

老若男女、本当にいろんなバックグラウンドを持った方がいました。

ゲストハウスが旅好きで交流好きな人が
比較的多い場所だとしたら、

ここの禅修行は、何か悩みや問題、葛藤を抱えている、自分と向き合う時間がほしい方が多い印象でした。

なので、ゲストハウスでの一期一会とは
また違った深い会話や面白さや気付きがありました。

プライドが高すぎて生きづらいという20歳、
自己中で心が狭い自分を変えたい女性、
起業か就職かで迷っている学生、
自己肯定感が低くて苦しんでいる人、
禅や瞑想、修行に興味があった社会人、
コミュニケーションが苦手で社会生活が苦しい人、
パワハラをしてしまい会社の会長から修行に来るように言われた人、
アフリカで産婦人科医をしてる人、
フリーランスでカメラマンをしている人、
休職中や仕事を辞めてきた人、
理想の生き方を実践したいという22歳、
シングルファザーで子育てがひと段落した方、
元常住で就職前の節目に再訪問した青年、
積極的になりたい人、
会社を辞めて英語の先生を目指している人、

あげたらキリがないほど
他にもいろんな方がいらっしゃいました。

普段の友人関係、仕事では出会わないような
価値観やバックグラウンドの方がたくさん。

そして、お寺で修行というちょっと変わった環境だからこそ、「ここにきたキッカケは?」という話題から、よりパーソナルな部分を知ることができ、普段人に話さないような深い会話、そこからの気付きや発見が多かったのだと思います。

そして和尚さんがめちゃくちゃ面白い!
いい意味で和尚さんぽくないというか。
柔軟で世の中と上手く折り合いをつけている
教えをしてくれて。

法話のときにiPadみながら話したり、
YouTubeの好きなチャンネルの話したり。笑

世間の感覚もたくさんあって、
キレイごとじゃなくて、世の中で生きていくために必要なスキルを柔軟に話してくれる感じ。

臨床心理士の資格も持ってて、
カウンセラーとしての一面もある。
常住になると、和尚さんが週一回カウンセリングをしてくれるらしい。

7泊以上すると1回カウンセリングを無料で受けれて、
それもすごくいい時間だった!それは後述。

この和尚さんのもとで過ごすためにゆっくり半年くらい常住やるのもいいなと思った!


3.気付きや学び

ここからは、気付きや学び、感じたことを
まとまってないけれど、新鮮なまま書き綴りたいと思います。

同じ修行内容でも、感じ方や気付きは十人十色だと思いますが、
わたしの気付きも何か1つでもためになったらうれしいです!

◆素直でいること

ここの穏やかな環境のおかげなのか、出会う人がそうからなのか、
とても素直な心でいれました。
そのおかげで、普段だったら受け入れたくない自分の悪い一面や、反省せず通り過ぎる言動と向き合えたり、大切な教えや素敵な考え方などがスッと心に入ってきました。

大事な考え方や教えは周りにたくさんありますが、
それを受け止められる素直さが大事だなと実感しました。

修行が終わってからも、今のところその状態が続いていて、
いいことがたくさん起こり、いろんな気付きがあり、
自然と感謝の気持ちが沸き、気持いい生活が続いています。

普段と同じ日常なのに、こんなに違うものかと、
心の持ちようは大事だなと実感しています。

印象的だったのは、座禅中にふと自分のエゴに気付いて
受け入れられたことです。

仕事で体調を崩しましたが、
苦手なマルチタスクやマニュアルなどの多い仕事内容と、
頼れる人がいないし、逆に頼られるという苦手な状況が続いていて、
きつかったなと思っていましたが、

ああ、環境のせいだけじゃなくて、
仕事ができると思われたい、と思って断らずに全部やろうとしていたことも
キャパオーバーになった原因だったなぁと。

これに気付いたおかげで、次また仕事に戻るときは
無理せずもっとバランスよくできると思います。

この素直に受け入れるという心の状態って、
すごくいいなと感じました。

ここのお寺の環境は、心をそんな状態にしてくれる気がします。

新しい気付きもありますが、どちらかというと、知っていたことを改めて実感することも多かった気がします。

そんな心の状態で受け取ったことなので、
これも含めてこれから下に書く気付きや感じたことも、
それが大事なことくらい知ってるよ、と思う方もいるかと思いますが、
再確認と思って優しい目でみてください。笑

◆自分も人も 責めていいことは何一つない

和尚さんの法話の中であったこの言葉が印象的でした。
たしかによく考えると、自分を責めてクヨクヨしたり苦しんでも状況は良くならず、むしろパフォーマンスが下がったりよりネガティブになって人に迷惑をかけちゃう。そんな自分をまた責めたり嫌になったりと悪循環になったり。

人を責めてもイライラするだけで、何も解決しないし、相手に恨まれたり、それを見ている周りの人に、あの人心狭いなと思われたり。

反省は大事だけど、次に繋がらない
ただ責めるという行為は、自分にとっても相手にとっても苦しくネガティブな結果を招くだけで。

この自分や人を「責める」という考え方から
解放されるだけでも楽になる人が多い気がしました。

◆内面は表情や目に表れている

これは旅をしたり、いろんな人と出会ってよく思うことですが、
改めて実感しました。

習慣は中々変えることが出来ず、
日々積み重ねで表情の筋肉やシワができ、
目にもその人の習慣やクセになっている考え方が宿っているなと。

40代らしいのですが、目尻が優しく表情がとてもキレイな方がいました。
お話をしていても、心の内の優しさや、思いやりや穏やかさが溢れていて。
下に書いてる、留守にするときは旦那さんに必ずご飯を作っているという女性です。

また、20代でカメラで独立していた人も、
芯の強さと穏やかな心が表情に表れていてとてもステキで印象的でした。

社会人になって3年以内にカメラで独立すると目標を立てて、
コツコツ日々を積み重ねて、2年半ほど勤めて独立したそうです。
その環境にも運がよかったと感謝していて、カッコイイ人だなと思いました。

40代のシングルファザーの方も、表情に優しさと思いやりと強さが表れていました。雨で足場が悪いときに、「ここ滑るから気をつけてね」と言ってくれたり、一緒に話したり作業する時間が多かったのですが、言動一つ一つに思いやりと優しさと誠実さと強さが溢れていました。

わたしも普段の自分はどんな表情をしているか。
5年後、10年後、どんな筋肉やシワができていたいかと意識しながら日々を積み重ねていきたいと思いました。

◆その日死んでも後悔のないように

よく、人はいつ死ぬか分からないから、
その日死んでも後悔のないように
周りの人に接するように、日々の感謝を伝えるように。
と聞きますが、言うは易し、行うは難しです。

おじいちゃんが亡くなったときや、
小説を読んだりするなかで、わたしもできるだけ意識して、
手紙を書いたり言葉で伝えたり現実に反映するようにしていますが、
身近な大事な人ほど後回しになったり難しいなと。

でもこれを日頃から実践している方がいて、ステキだなと思いました。

その女性は、旦那さんと二人暮しで、
出かけるときなど旦那さんが1人でご飯を食べるときは、必ず手作りのご飯を作っていくと言っていました。

もしその日、旦那さんが死んでしまったときに、
最後のご飯がカップ麺やインスタントではなく、
愛情のこもったご飯を食べていてほしいと。

高校のとき大好きだった物理の先生も、
人類最後の日には奥さんの手料理が食べたいと
言っていたのを思い出しました。

大切な人を大切にしたり、感謝したりするのは
意外と難しい。
そしてそれを伝えるように言葉にしたり、
実際に行動にするのは難しい。
小さなことからでもいいので、思うだけでなく、
現実に反映させたいなと思います。

人への感謝や尊敬などの思いは、
思っているだけじゃ伝わらなく、
想像の1/10も伝わっていない気がします。

寄せ書きを見てこの人こんな風に思ってくれてたの、全然知らなかった。
すごく嬉しいな、と何度も読み返しちゃう経験はありませんか?

学生時代の友人が何気なくくれた言葉やメッセージが
未だに自分を支えたり励ましてくれたり。

逆に、恩師が亡くなったときに、
もっと感謝や尊敬を伝えておけばよかったと後悔した経験もあります。

だからわたしも、日頃からできるだけ言葉や行動で伝えるように心掛けています。思ってるだけじゃ伝わらないので。
身近な人や大切な人へほど、まあいいかと後回しにしたり、素直になれないことも多いですが。少しずつでもやっていきたいですね。


◆無意識に人の為になっていることもあるから、
「人の為に、役立つことをしなければ」と思い詰めずに、肩の力を抜いてもいい

これはとても楽になる考え方でした。

バックパッカーのように海外や日本を旅したとき、数えきれないほどのやさしさや親切、愛情を受け取りました。

キレイな景色や美味しいご飯も思い出ですが、
見返りの求めない優しさや思いやりが1番心に残っています。

また、聖書や仏教の教えを学んだり、
ビジネス本でも小説でも、
出会う素敵な人にも、何にでも共通しているので、

人間の幸せにとって大切なことは
人のために行動することだと思っていました。
見返りを求めない思いやりとやさしさ、
giveの精神が大切だと。

この旅の経験や本から、わたしも恩返しや恩流し、人のためになることをしたい!giverになりたい!と思うようになりました。

でも、ゲストハウスと雑貨と旅好きなわたしの
今一番やりたい心からの夢は、

「世界各地の手仕事や雑貨、民芸品を売り歩く旅をすること」
「その旅で各地のマグカップを集めて、帰ってきてから
1階を世界各地のかわいいマグカップを選べるカフェ兼 雑貨屋さん、
2階をゲストハウスにして運営すること」です。

これって自分の好きなことなだけで
人のためじゃないな、とか、
この夢に 人のためになることを組み合わせなきゃ、とか
夢の価値を考えたりと肩ひじ張って悩んでいました。

でも、ある修行者のおじさんが、
「意外と人の為と思ってやっていない行動が人のためになっていたりするし、人のためと思いすぎると恩着せがましくなったりするから、そんなに思い過ぎずに過ごしても大丈夫だよ」と言ってくれました。

「たとえばこの修行中も、
どうしてここに来たの?と聞いてるだけでも
話してる人の為になったりするし」と。

人の話を聞くだけでも、逆に自分の話をするだけでも
人のためになってたりする。

そう思って生活してみると、
たしかに意外と無意識で人のためになってることってたくさんあるのかもって。

何気なく挨拶して話しかけただけだけど、
来たばっかりの人にとっては緊張が解けて
なじむキッカケになったり。

コミュニケーション苦手って言ってた人が、
頑張って自分から挨拶してくれたりしたときに、
励まされたり。本人は自分の苦手を克服しようと
していただけなのに、人を励ましている。

今までも、無意識にしてた行動だけど
お礼を言ってもらえることがあったなぁと。

逆にこの人は無意識だろうけど、この行動ありがたいなぁとか。

なので今は、世のため人のために行動しなきゃだ!と思いすぎず、
肩の力を抜いてやりたいことをやろうと思えるようになりました。

ワガママだったり、人に害を与えるような
好き勝手じゃなければ、自由にやりたいことやっててもいいなと。
元々やりたいことを自由に好きにやるタイプなので、
それが自分に合ってる気もするし。

話してみると意外と他の修行者さんたちも
人のために何かしなきゃ!と
プレッシャーに感じてる人が多い。
大事な考え方だけど、思い詰める必要は全然ないなと思いました。

◆なるようになる 巡り合わせのご縁

仏教には なるようになる、という考え方があります。
10日間、修行の人の出入りを見ていると
本当に巡り合わせとご縁で、この世はなるようにしてなっているなと実感しました。

3泊4日の方が多いので、自然と同じタイミングや1泊違いの人と話す機会が多くなりますが、それぞれの人に合った人が同じタイミングで修行に来ていました。

自分を変えたいと思ってる人が多い時もあれば、
瞑想に興味がある人が多いときもある。
遠目でみて、この人とこの人が同じタイミングでよかったなぁと思うことが何度もありました。

引き寄せの法則とか言うけど、本当だなと。

今回の修行も、今の自分に必要な出会いが
巡り合わせであったんだなと思います。

思いがけず、大事にしたい考え方や気付きと
たくさん出会えたし。

10日間という、ちょっと長い期間いたからこそ、
実感できたことでした。


◆泳ぎ方

和尚さんのお話でもう1つ印象に残ったのが、
「苦しい人は、その人が悪い訳でも、
環境が悪い訳でもない。泳ぎ方がヘタなだけ。
泳ぎ方がヘタなことを受け入れて、そこを直したらいい」というお話。

加えて、そもそも水の中なのか陸なのか、
自分に適した環境ってあるなと。

わたしは苦手なマルチタスクの仕事が多い現場で働いていて、無理をしている感覚がすごくありました。ひどいミスをする訳じゃないけど、全然自分の力を発揮できないし、やる気がない訳でなく、真面目だからこそやればやるだけ苦しいような。ちょっとは上達するから、諦めることもできず。

説明書とかマニュアルを読んだり、それに従うこともすごく苦手でストレスがかかるので、そういう仕事をする度に、苦しかったです。
みんなが難なくそれをこなしているのを見ていると、できない自分や、合ってないことをずっとしているのに環境を変えない自分を痛感して余計に苦しかったり。

逆に、得意なことをやってるときは、
スイスイたのしく泳げるものだし。

自分のことも人のことも責めない、の考え方に近いですが、何か上手く行かなかったり、苦しかったりするときに、「泳ぎ方」と「泳ぐ場所」という考え方ができれば、楽になるし、客観的になれる気がします。

◆すべてが師である

これは、よく聞くけど、そんないい心持ちでは普段生活できていませんでしたが、修行中に実感し、意識すると面白いように周りからどんどん気付きや教えが飛び込んできました。

座禅は雑念を消して、呼吸に、いま、ここに集中する時間ですが、まあ雑念か出てきます。笑

その雑念の1つの中で、先ほど話した仕事ができると思われたかった気持ちを認識して。

座禅中のよくないとされている雑念の中にさえ、
大事な考え方があったなあと。

そう思って修行をしていると、法話や経典、会話や本、単純作業の草むしりや、自分とは合わない人からでさえ、いろんな所にいろんな気付きや教えが散りばめられていることに気がつきました。
そして、それが面白いようにたくさん飛び込んできます。

これを実感してから、修行生活がもっともっと
たのしく、面白くなりました。


◆何事もバランスが大事

大小どんなことでも、結局なんでもバランスが大事だなぁと感じたし、和尚さんもおっしゃってました。

この世は矛盾だから、柔軟に、バランスを大事にと。
「苦しい」とか「ちょっと無理しているな」という感覚は自分にとってバランスが悪くて、何かが過剰していたり、何かが過度に足りていないサインだと。そしてこの感覚は人によって尺度がバラバラだから、自分の感覚を大事にすべきだと。

仕事で無理して体調を崩したときも、
このサインが出てたのに、まだまだ無理を続けていた気がします。
この感覚は、内容は量は人によって様々なので、甘えと思わず、
人と比べず、自分が苦しいと思ったらちょっと立ち止まって
客観的になったり、自分を大切にできたらいいなと思います。


◆人生はクリエイティブなもの

まさにこれだ!とわたしが感じて実践し楽しんでいた考え方を、和尚さんが言語化して法話の中でもお話していました。

人は、はじめは親や家庭の価値観でそれに当てはめて生きていくが、
いろんな人や価値観に触れて、取捨選択をしながらアップデートを繰り返しながら、自分だけの価値観を作りあげていくのが人生であると。

わたしは小さい頃からいろんな人と話して、いろんな価値観に触れるのが好きでした。

好きなことは席替えやクラス替えでいろんな人と出会うこと、授業中の雑談。囲碁でも老若男女いろんな人と関われたり、大会に出ると全国のいろんな友達ができるのが楽しかったり。

大学生になってからも、国際交流サークルに入ったり、留学したり、就活支援団体でボランティアをしたり、本を読んだり、旅やゲストハウス巡りをしたり、とにかくいろんな人と出会って、いろんな価値観に触れるのがたのしい。

就活中に人材系の会社が面接をしてくれたときに、
「あなたはいろんな人の価値観に触れて、自分の価値観をアップデートしていくのがたのしくて、喜びを感じるんだね」と言われて、自己理解をしました。

そして和尚さんが、「人生はクリエイティブなもの」とこの話をしてくれたときに、そうそう!と腹落ちしました。

そう思うと、改めて同じ人間はいないし、
みんなそれぞれの価値観を持って生きている。
他の人の価値観もお互いに尊重し合って生きていきたいなと。

イライラするときはたいてい自分の価値観で物事を見ているときが多くて、
相手には相手なりの価値観があってこうなんだと思って生活するようにしたいです。


◆この世は矛盾だらけ。その矛盾や葛藤の中から第三の価値のあるものが生まれる

この世は、というと宗教くさくなりますが。笑

大小どんなことも身の回りは常に矛盾で溢れていて、常に葛藤や悩みがあります。そんなときに、どちらかに過剰になりすぎずに、柔軟に生きていくのがいいよと教えてくれました。

・ダイエット中にお菓子を食べたい、我慢やストレスが一番いけない
・好きなことをして生きるのが幸せ、人のために行動するのが幸せ

などなど。
バランスが大事。そして、その悩みや葛藤の中から、どちらでもない第三の価値のあるものが生まれる、というのは、とても素敵な考え方だなと思いました。


◆悟りは開かなくていい、という悟り

これは和尚さんに面談してもらったときに知った考え方です。

わたしはこの4つ
・誠実、素直
・giveの精神
・無条件の愛
・違いを尊重し合う
を大切に軸にして生活するよう心掛けていますが、

「giveの精神でいたいけど、見返りを求めちゃう自分がいたり、無条件に愛せていなかったり、人をジャッジしてしまったりする傲慢な自分がいて、よくない気がする」
と相談したら、

「それで上司とかに注意されたり客観的にエゴの方が過剰でなければ、普通の感覚だと思うよ。むしろ、こういう人間でありたいという倫理観が強すぎても、それができない自分を責めたり、批判的になる原因になるからね。

生身の人間なんだから、そういうエゴや煩悩を完全になくすことなんてできないし。悟りを追い求めつつも、そういうエゴの部分に+αで、ありたい人でいれるようと行動していればいいよ。その矛盾や葛藤の過程で第三の価値あるものが生まれるのが人生であり人間である」

と言われて、楽になりました。

旅をしたときに、泊めてくれた人のハグから、無条件の愛をもらったことがあり、ほんの1.2分かもしれないけど、すごく幸せな気持ちになったことがあります。
それでわたしもこんな風に人を無条件で愛せる人になりたいと思うようになり、そうじゃない自分を認識すると、いかんいかん、と思ってましたが、生身の人間だし、嫌な部分やエゴも受け入れ、それでいいと思うと肩の力が抜けました。

わたしはマザーテレサではないしと。笑

逆に自己肯定感が低かったり、自分を変えたい、と思っている人も、
いけないと思いすぎず受け入れたらいいと。

和尚さんはすごく話を聞いてくれて、その人の中にある答えを見つける手伝いをしつつ、客観的でキレイごとでない話をしてくれて、本当にすごいなと思い、ありがたい時間でした。ぜひ何かで悩んでいて、ここで修行する方は、和尚さんとの面談もオススメです。


◆悩みや苦しみの大きさを比べない

悩みや苦しみは人それぞれあると思います。

修行者の中に、てんかんを持っている方や、コミュニケーションが苦手で、自分が話しかけたら迷惑になると思ってる、という方もいました。
ある方が、そういう方達はきっと、ずっと苦しい思いをしてきたと思うと
自分の今の悩みがちっぽけに感じたと言っていました。

逆に、失恋の苦しみのように、よくある話だけど、その人のその瞬間にとってはすごく苦しかったりするよね、と言っていて。

こんなに大変な人もいるんだから、とか、俺の方がもっと大変だったんだからクヨクヨするな、なんて人もいますが、
わたしはこの会話をして、悩みや苦しみは人それぞれだから、
助けを求める人がいたり、話を聞くときは、比べないように、ただ寄り添えるようにしたいと思いました。


◆環境を整える

人間の意志力は弱く、環境が大事であるという法話がありました。
仏教の教えというよりは、ほぼ脳科学の授業。

仏教聖典の中に、恵まれた環境にいて、とてもいい夫人がいたが、環境を変えたら嫌な人になった。いい環境でいい人でいることは簡単。むしろ悪い環境でもいい人でいれることが大事だ、という教えがあり、たしかに自己コントロールは大事と思いましたが、それと同時にやはり環境はめちゃくちゃ大事。

和尚さんは心理学とか脳科学にも詳しく、ドーパミンや血糖値などの話をしてくださいました。

意志力が強い人でも、運動した後は面倒くさくなるし、
和尚さんもコンビニでついついホットスナックをついで買いしちゃうといいます。笑

修行している方が今2週間くらい禁煙できているけど、買いに行かないのが一番と言ってました。

わたしも物欲が少ない方だと思いますが、
見るとほしくなるので、見ない。
見ないために、余計な広告や誘惑に触れない習慣があります。

わたしの実際にしてる環境づくりの一部は
・インスタでフォローする人を減らしたり、非表示にする
・時間潰しでショッピングモールをうろつかない
・テレビを捨てる
・スマホを充電しない
・スーパーのお菓子コーナーを通らない

などなど。わけもなくお酒を飲む習慣も変えたいので、
オススメの環境づくりがあれば教えてください。笑


他にも、イライラしたり怒りやすい人は、
自分がそうならない環境づくりや、自分や人間の仕組みを理解するといいとおっしゃっていました。

アンガーマネジメントは人間のテーマの1つですが、なぜイライラしたのかを客観的に考えたり、状況をメモしておく。相手がなぜそういうことをするのか考えて納得すると、少し収まったり。

達成感を利用したり、音楽を利用するのもいいそうです。

また、自分で決めたルールは守りやすいそうです。
人に押し付けられたものは守るのが難しい。

理にかなった自戒があれば、自ずとよくなると言ってました。

できるだけどんな環境でもよくあるように
自分を客観視する俯瞰の視点を育てつつ、
意志力に頼らない環境を整えるすべを身につけたいです。


◆今、ここに集中して、ありのままを受け入れる

仏教の考え方に、なるようになるから抵抗せずにありのままを受け入れる、という考え方があります。

作務という草むしりや掃除などの時間も、目の前のやることに集中する。
やるべきことはやる、という修行でした。

わたしはやりたくないことは極力やらない派でしたが、
目の前に最低限のやるべきことがあるときに、やるべきことはやると受け入れられるようになりました。

また、自分を変えたい、と思っている人も、
変える必要はなく、受け入れて、+αでできるようにしていけばいいという教えがありました。


4.最後に

ここまで読んでくださってありがとうございます。
話が飛んだり重複したり長くなってしまった気がします。
他にもたくさんありますが、書ききれない。笑

修行が終わって2日過ごしてみると、
気付いたことや学んだこと、素敵なことが
日常にも溢れていると実感します。

カフェで定員さんと話していて、旅好きな話をしたら、古本屋をしてて売れない旅本を置いているから好きなの持って帰っていいよと言ってくれたり。

逆にわたしもちょうど片付けをして捨てようと思ってた本を、読みたいと言ってくれた常住さんがいたので本をお寺に寄付したり。

サラリーマンさんの給料は上がっていないから、コロナで光熱費が上がって大変だけど、値上げせずに頑張ってると聞いたり。

親子丼屋さんがちょうど満席で並んで入ったら、
長いこと並んでくれてありがとう、と素敵な心遣いをしてもらったり。

カクテルパーティー効果のように、
そういういい考えや素敵な出会いや気付き、感謝に敏感になっているのだと思います。なので、何か大きく悩んでいない人もその感覚を増やすために修行体験をするのもオススメです。

そして何か悩んでいたり、何かを変えたい、生きづらいと感じている人がいたら、ここの禅修行には、より楽に、生きやすくなるヒントがたくさんあるのでオススメしたいです。

ここの宝泉寺の禅修行のURLを張っておくので、
気になる方は見てみてください!

(HPは自己啓発っぽい言葉が多くて、うっとなりますが、実際の和尚さんや教えは全然そんなことなくてよいですよ!笑

そして実際に行く方がいれば、、初日から次の日のお昼までは修行スケジュールの内容的に、作法とか厳しいことが多くて来なきゃよかった、と思うけど、お昼過ぎるとリラックスできてたのしめるので、最初だけ辛抱すれば大丈夫なので安心してください。笑)

感想あればとても嬉しいのでぜひコメントでもDMでも教えてください。

ではまた^^

⇓⇓宝泉寺 禅センターのHP⇓⇓



















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