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第2話 友だちの大切さ

はじめに

キュウソネコカミというロックバンドが、
インデーズ時代に出したミニアルバム(2013年)の中に
「ファントムバイブレーション」という楽曲がありますが、
ご存知でしたか?
では、さっそく…

第2話 友だちの大切さ

今日は「友だちの大切さ」について、お話したいと思います
 
「現代社会を生きるために何が必要か?」
と、自分の子どもに聞いてみたことがあります
そうしたら、うちの息子、なんて答えたと思います?

「スマホ」だって、笑

そういうつもりで聞いたんじゃないんだけどなぁ、と思いつつ、
まあ、でも、そう言われれば確かにそうかな、とも思いました
 
私は3人の子どもの父親ですが、
これは、2番目の息子が大学生の頃、県外に下宿していたときの話です

考えてみれば、その息子との唯一の連絡手段は、スマホなのですね
息子のスマホが故障してしまえば、大げさですが、
安否確認もままならないというのが、正直なところです

その点では、現代社会を生きるためには、
スマホは必須アイテムかも知れません
 
さて、みんなの中で、
「ファントム・バイブレーション・シンドローム」という言葉を
知っている人はいますか
 
ファントム( phantom )という英単語は、2年生くらいなら
知っているでしょうか
photographのように、綴りは、fじゃなくて、phで始まります

「幻」とか「幻想」とか、つまりその場には存在しないもの、
あるはずのないものを、あるように感じる、というような意味です
 
私は映画が好きなので、よく観に行くのですが、
先日観た映画の中に、ファントム・ペインという言葉が出てきたので、
実は今日の話を思いつきました
 
さっきも話しましたが、ファントムというのは、「幻」つまり
「その場にはないものを、あるように感じる」ことです
つまり、事故とか戦争で、腕や足を切断して失った人が、
本来ないはずの腕や足が痛む、その痛みのことを
ファントム・ペインと言うのだそうです
 
話しを戻しますね
ファントム・バイブレーション・シンドロームです

これは、行動心理学とか認知学の用語で、振動していない携帯やスマホが、振動しているように思える錯覚のことを指します
あ、今、振動したかな、と思って、スマホを取り出してみると、
誰からも着信がない、といった経験、ありませんか

これって、一種のスマホ依存症の症状です
 
ところで、小学校の時にこんな歌を聴いたことがありませんか
「1年生になったら、1年生になったら、友だち100人できるかな」

この歌を聴くたびに思うことがあります
果たして友だちは多いほどいいのだろうか、ってね

これは、現代社会が生んだ幻想ではないか、とさえ思うのです
実は、私には100人も友だちはいません
だからって、ひがんで言うわけではありませんが、
決して数の問題ではないと思いませんか?
 
なぁんてことを考えていたら、先日テレビを観ていましてね、
とあるバラエティ番組で、ある心理学者が、
「まわりのすべての人に好かれようとか、
すべての人と仲良くしようとすると、心が疲れてしまいますよ」
というようなコメントをしていました
全く同感でしたね
 
友だちを100人作るより、
たとえ少数でも、お互いに心から信頼し合い、尊敬できる友だちを
いかにつくっていくか、そのことが一番大事なことだと思います
 
ラインの友だちのところを開くと、
友だちリストに登録されている人数が表示されるでしょ?
分類不能なぐらいたくさんの登録があって、
これ誰だっけ、と思いながら、
そのバーチャルな友だちの数を自慢げに眺めている人は逆に心配です

そういう人はきっと、震えていないスマホが、
震えているように感じるようになると思います
 
もう一度言います
今日のテーマは、「友だちの大切さ」です
 
SNSにまつわるマナーやセキュリティーの問題は別にして、
私からは、強いて言えば一つだけ

みんなには、「メールやラインのメッセージに、
すぐに返信しなくても壊れてしまわないような友だち関係を
築いてほしい」と思います
 
またまた、私事で恐縮ですが、私の下の娘が高校生の頃、
自分が勉強すると決めて勉強部屋にこもる時間帯には、
スマホをリビングに置いておく、
つまり、勉強部屋に持ち込まないように
自分でルールを決めていました

親が何か言ったわけではありません
自分が勉強している時間帯には、仲のいい友だちもたぶん同じように
勉強しているはずだ
だから、よほどメッセージは来ないと思うけれど、
近くにスマホを置いておくとやはり気になるので、
あえてリビングに置いておくんだ、と言っていました

私は、特に何も言いませんでしたが、
あぁ、娘は友だちに恵まれているな、と思いました

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