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極悪ケアマネになった話



上司からメール連絡が入る

数時間前に担当解任になったケースがあったため、
そのことだろうとは思っていたが
内容を聞いて驚いた

どうやら私は、極悪ケアマネらしい

腹いせに事業所へクレームの電話が入ったのだが
その内容があまりにもひどいので
もしも事実なら大変だということで
連絡してきたらしい

内容があまりにも突飛すぎて
空いた口が塞がらないどころではなく、大笑いした

「それって、私、極悪ケアマネですよね?」と思わずネーミング

キーパーソンにはなりたくない精神疾患の家族から
敵認定された結果である

関わり始めから、なんとなく違和感を感じていたので
珍しく逐一記録していたし、最初から地域包括を巻き込んでいた

思えば、自分の危険センサーが、最初からずっと鳴っていた

クレーム
事故報告書

みんなが書きたくないものだけど、逆に面白すぎるので
事例をまとめて研修にしてもらうことにした

以前、別のケアマネに苦情が上がって交代した時に
本人の気持ちを優先して不問にしたことが
逆に、本人の育つ機会を奪ったことになったと確認したところだった

誰か、ベテランが先にお手本でできたら良いなあと思っていたが
まさか、自分がそれに当たるとは

嫌な気持ちは満載だが
これをネタに、みんなの研修材料にしてもらおうと切り替えた

ちょうど、定期ミーティングの日なので
心配する同僚のケアマネに
笑い話のネタと強がり、聞いてもらう

一緒に笑いながらも、全力で励まそうとしてくれる
「あるあるー!」と言いながら、以前あった不条理なクレームや
解任劇を披露して、気持ちを共有しようとしてくれる

対人援助の専門職の集まりなので
四方八方から痛いところをケアしてもらった

面倒なことになった

研修でネタにしようと決めたけれど、
報告書を書くという余分な仕事も増える

全く別物に脚色されているので笑い話と言えるが
嫌われて嬉しい人はいない

何が原因なのかもわかっているけれど、気持ちは悪い

それでも、同僚ケアマネの
「負けたらあかんよ〜。今のまま、自分らしく居てよ!」という言葉に励まされる

利用者本人のキーパーソンから、改めて事業所へ電話が入った
クレーム内容が不当であることを説明してくれたらしい

ざらっとした思いは残るけれど
一旦は、これで幕引きかな

仲間のありがたさを、改めて実感できたし
研修のネタはできた
今まで貰ったことのないレッテルももらえたので
しばらくは、話のネタにしようと思う

極悪ケアマネの経過報告でした

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