ギリシャ語で愛という言葉を並べると、エロス（情欲的な愛）フィリア（深い友情）ルダス（遊びとゲームの愛）アガペー（無償の愛）プラグマ（永続的な愛）フィラウティア（自己愛）ストルゲー（家族愛）マニア（偏執的な愛）と、「愛」という言葉一つ取っても出るわ出るわ。先にお話しますが、神の愛は「アガペー（無償の愛）」です。これはイエス・キリストの十字架にあらわれていますね。ところで、昨日前職の時のスタッフのお見舞いに行ってきました。顔色も悪く、病棟の通路をヨタヨタ歩いていました。心配でした。しかし、「思ったより元気そうだね。顔色も良いし、回復が早いね」と言ったらみるみる元気になって、以前と変わらず話せるようになりました。病人には希望を与えてあげる事は第一です。「顔色悪いね」「前よりは老けたね」「もっと運動したら」なんて言いません。いくら親しくて、相手のことを思っていても、だからと言って、そんな相手に失礼な事は言いませんよね。品格の問題です。ところで、友人関係、親子関係、夫婦関係、恋愛関係の相談を受けますが、「これだけしてあげているのに」とか「愛しているのに」とか言葉にしなくてもその思いが見え隠れするのです。よくよく聞くと自分の理想を相手に押し付けているのです。相手が自分の理想通りにならないとイライラして暴言を吐き、礼儀を逸脱した態度を取ってしまう。「愛しているんだから」「あなたのことを思って」とか言いながら……。でも、よくよく考えると、その愛は、あなたの「欲望」を満たすだけの「条件付きの愛」なんだとわかります。愛の乱用（薬物中毒と同じです）愛の暴力です。なぜ。そうなってしまっているのでしょうか？それは、条件付きの愛しか受け取っていないからです。極端に聞こえるかもしれませんが、人間自体は本来人を愛すことかできない生き物です。イエスは言う。「汝の敵を愛せよ」。しかし、人は「そんな事は、できないよ」と答える。条件付きの愛ではなく無条件の愛で愛されたら、その人の愛の形は変わるでしょう。相手の持ち物を貪ることもなく、傲慢にならず、与えられるより与えることを喜び、見返りを求める必要がなくなります。一人でも多くの人が、神を知り、神様から沢山の愛を受け取ってもらいたいと切に願います。‭ルカによる福音書 7:47-48 新共同訳‬[47] だから、言っておく。この人が多くの罪を赦されたことは、わたしに示した愛の大きさで分かる。赦されることの少ない者は、愛することも少ない。」 [48] そして、イエスは女に、「あなたの罪は赦された」