USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門
「こんな方にオススメ」
・マーケティングに興味がある人
・ビジネスで成功したい人
・会社を成長させたい人
①USJはなぜ復活し、大成功をおさめることができたのか?
その秘密は、たって1つのことに集約されています。
USJは、「マーケティング」を重視する企業になって、劇的に変わったのです。
かつては新規事業の成功率は30%程度でした。
それが今や、97%!「前段的中」といっても過言ではありません。
人々の購買行動を決定的に変えてしまう恐るべき職能、それが「マーケティング」です。
②USJの成功の秘密はマーケティングにあり
マーケターは、ビジネスが「伸びる・伸びないの本質」を見極めるのに最も時間と精神力を使わなければなりません。
そのビジネスを左右する本質である「衝くべき焦点」を「ビジネスのドライバー」と呼びます。
私が入社直後に確信したのは、「2002年の一連の不祥事」も「映画のパークにこだわってディズニーと差別化すること」も、USJのビジネス・ドライバーではなかったということです。
会社の進むべき方向を見極める頭脳としての存在ともいうべき「マーケター」の最初にすべき際重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めることです。
③USJのビジネス・ドライバー
当時の私がトップラインを伸ばすために衝くべき焦点として着眼したビジネス・ドライバーを3つほど紹介しておきます。
これらの着眼点がUSJのV字回復へ繋がっていきました。
(1)ターゲット客層の幅
当時、USJが相手にできる客層の幅が狭すぎることが最大の問題でした。
「映画ファンだけのパーク」という作り手側の無意味なこだわりのせいで、ただでさえ関東の3分の1しかない関西市場をさらに小さく使い、自らの首を絞めていました。
そこで、USJというブランドを「映画の専門店」から「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」へ脱皮させるために、映画だけにこだわらず、アニメやゲームなどの多くのジャンルからブランドを投入しました。
(2)TVCMの質
当時のUSJのCMの品質はTDRと比べて悪くないが、一級品ではない。
消費者がUSJに来場する本質的な理由を強く捉えられていないところに集客を伸ばす余地が大いにあると考えました。
そこで、「世界最高を、お届けしたい。」という新しいブランド・キャンペーンの立ち上げ、継続させました。
(3)チケット価格の値上げ
大人5,800円(当時)というチケット価格はあまりにも低すぎる。
そこで、入場チケットの値上げを断行(この5年間で5,800円から7,400円に)。
仮に単価を2割も上げたうえで、個数も2割伸ばすことに成功すると、1.2×1.2=1.44と、44%も売上金額を伸ばすことができます。
USJはビジネス・ドライバーとして、ターゲット客層の幅、TVCM、チケット価格の3つに着眼し、そこに徹底的に投資と改善を加え続けました。
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