長男のこと

今回は、長男の発達障害の経緯を書いてみたいと思います。

長男は小学4年生の時に、ADHDの傾向があると診断を受けました。
その頃から、内服薬を飲んでいます。

長男は保育園の頃から、落ち着きがなく、お友達との小さいいざこざが、多くありました。

私は、「子どもだし、そんなこともあるよね。」くらいで、あまり気にしていませんでした。一つ一つ教えていけば、学習するし大丈夫だろうと考えていました。

夫は臨床心理士をしており、発達障害のあるお子さんに接する機会が多く、
長男の様子を見て「うちの子も発達障害があるんじゃないか。」と割と早くから疑っていました。

夫からの話もあり、私も、子どもの行動や、特性を気にしてみるようになったと思います。
「落ち着きがないな。」「忘れ物が多いな。」と感じるようになりました。
ただ、それは私の大きな不安になりました。
私の関わり方が悪いんじゃないかとも考えていました。

そんな不安の中、小学校入学早々に、担任の先生から電話があり・・・。
どうやら、体育の時間、校庭で並んで座っていた時に、同級生の頭に砂をパラパラとかけたと。
なんでそんなことをしたんだろう・・・。
私の不安をよそに、本人は特に気にする様子も見られませんでした。

その後も、同級生とのじゃれあいがヒートアップして、パンチするなど攻撃的になってしまったこともありました。
長男は、「衝動的」に行動を起こしてしまうようでした。

また、長男は、「相手の気持ちを考える」ことが苦手でした。
その当時、「自分がされてイヤなことは、相手にもしない。」という事があまり理解できていないようでした。

初めての小学校生活で、私もどうしたら良いかわからず、戸惑い、悩みました。その頃、次男が生まれたばかりという事もあり、長男との時間を取れていないと感じていて、長男に対してうしろめたさのような気持ちがありました。
「もう少し私が配慮できていれば・・・」と自分を責めることもありました。

しかし、小学校の先生としては、長男の行動は、成長段階の途中だと考えていたようでした。 社会性が身につくまでの一時的な行動と見ていたようです。

しかし、周りのお友達が少しずつ成長してきた、3年生になってからも、学校からお友達とのトラブルについて、連絡がしばしばありました。トラブルの内容としては、お友達に過剰にちょっかいを出してしまい、喧嘩に発展したり、お友達の言葉に、イラっとして、強く押してしまったりというような内容でした。
そのような行動があるからと言って、息子がいじめられたり、仲間外れにされたりという事はありませんでした。
ただ、この頃から、「学校へ行きたくない」という事が時々ありました。
「僕は何やってもダメだから・・・」と。

今思えば、自分の行動を思うようにコントロールできず、自分がしたことで、周りから注意されることも増え、劣等感をもってしまっていたのかもしれません。私も「なんとかしなくては」と焦っていて、長男に対する注意が多くなっていたのかもしれません。

普段の長男は優しさもあり、自分より下の子たちの面倒見がいいという一面もありました。
劣等感を感じている長男でしたが、周りのお友達は長男の良いところも見てくれ、「○○君は、ちょっと怒りっぽいけど優しい人」と自然に受け入れられていたように思います。
そんな息子を、自然に受け入れてくれた、周りのお友達や小学校の先生方には、今でも感謝しかありません。

3年生の3学期くらいから担任の先生から、家庭と学校とで連携して子どもを見守っていくための、情報共有の場所という目的で、毎月面談をしてもらっていました。
そこで、学校での様子を聞く機会が増え、自習時間に教室後ろのロッカーに寝そべって勉強していたことや、校庭で大きな声がすると、教室から校庭に向かって「うっせぇ!」と怒鳴ったことなど、私が知らなかった長男の姿を知ることができました。
家の様子からは想像できない姿であったため、ショックと不安が大きかったです。

それと同時に、長男は自分がうまくコントロールできない事に、不安や劣等感を感じていたのではないかとも思いました。

このことがきっかけとなり、心療内科への受診を決めました。
受診の際は、担任の先生に意見書を書いてもらいました。
受診後の診断は、「ADHD傾向が強い」とのこと。担当医師から内服についての説明があり、夫と相談しました。

私としては、子供に薬を使うことに関しては、少し抵抗はありました。
そこまで必要なのかと・・・。いろいろな考えました。
最終的に私は、薬を適切に使うことで、イライラや落ち着かなさが減り、子供が少しでも楽に過ごせるなら、使ってみてもいいかなと考え、薬を始めました。

内服を開始してからは、だいぶ落ち着いたようで、クラスのお友達に「脳みそ取り換えたのか。」と茶化されるくらい(笑)
お友達の言葉は、悪い意味ではなく、いつもの息子らしくないと見えたようです。

内服が安定してからは、行動が落ち着き、学校へ行きたくないという事が減りました。

私は、内服薬を始める前から、本人が自分の特性を認識して、自分でも対応できるよう一緒に考えてきました。
お友達の行動で、どうしてもイライラしてしまう時は、いったんその場から離れることや、気分が変えられるよう次男の笑顔の写真を持たせるなどしてみました。
場所を変える対策としては、長男が通った小学校には、支援学級の一部で「通級」のシステムがありました。
担任の先生から、通級を進められ、そのシステムを利用しました。
通級のシステムは、常に支援学級に属するわけではなく、集中が続かない時や、イライラした時などの避難場所という位置づけです。長男は週に1~2回程度利用していました。

いろいろな人に支えられながら、長男は無事に小学校を卒業し、中学校に入ってからも、更に成長しました。
そして、来週中学校の卒業式を迎えます。
ここまで立派に育ってくれて、ほんとに良かったなと思います。

長々と書きましたが、私の備忘録みたいな感じで書きました。
まだまだ書ききれない内容がたくさんあるので、また、思いだしたときに、書いてみたいと思います。

この内容が、読んでくださった方の参考になれば幸いです。

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