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「不思議惑星キン・ザ・ザ」監督:ゲオルギー・ダネリヤ/1986

こんなお話

1980年代の冬のモスクワが舞台。「ヴォーヴァおじさん」(дядя Вова)ことマシコフと「ヴァイオリン弾き」(Скрипач)のグルジア人学生ゲデヴァンは、異星人を名乗る裸足の男の持つテレポート装置によって、キン・ザ・ザ星雲の砂漠の惑星プリュクに飛ばされてしまう。地球へ帰るための2人の長い旅が始まった。


マキネマレビュー

80年代のロシアンSFです。今のSFと違って、昔のSFは奇想天外なものが多いですが、この作品は斜め上をいく奇天烈さw

地球に迷い込んだ宇宙人(見た目は人間)の装置で、ある2人の地球人が遥か遠くの星、キン・ザ・ザに飛ばされるわけですが、この星のルールがさっぱりわからん!!

設定を理解するのに、ものすごい時間かかりました。

(第二幕の前で、改めてちゃんと説明してくれるのが親切)

なんたって、キン・ザ・ザ星人はほぼ「クー」しか言わないもんで。

ピカチュウの「ピカー」と一緒ですよ。イントネーションでなんとなく読み取るっていうw

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一応、ストーリーとしては、キン・ザ・ザに迷い込んだ「おじさん」と「バイオリン弾き」が無事に地球に辿り着けるのかってことなんですが、映画の世界観がオリジナリティあふれすぎて、もうそんだけでお腹いっぱい。

このあまりにも自由な世界を、80年代のロシアが作ったってところが興味深いったらありません。

と色々ありますが、ププっとなるコメディ要素が多く、単純に面白かったです。

住居と思しき鉄の塊が砂漠に点在するディストピア的光景は、スターウォーズやマッドマックスの影響も感じられますし、80年代SFの空気感みたいなものを、ゆるりと体感できる作品です。


そして!監督自らが27年の時を経てアニメ化した「クー!キン・ザ・ザ」が今年5月に公開されています。

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http://www.pan-dora.co.jp/kookindzadza/

アニメもぜひ観てみたいです。


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不思議惑星キン・ザ・ザ
Кин-дза-дза!
1986/ソビエト/パンドラ
<スタッフ>
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
脚本:ゲオルギー・ダネリヤ、レヴァン・ガブリアゼ
音楽:ギヤ・カンチェリ
撮影:パーヴェル・レベシェフ
<キャスト>
スタニスラフ・リュブシン
エフゲニー・レオーノフ
ユーリー・ヤコヴレフ
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