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故郷って何だろうか【開墾地】

「故郷ってそもそも何だろうか?」
そう思わずにいられませんでした。

・故郷はどこか。

主人公ラッセルはアメリカ出身。
東京在住で、日本文学科を専攻。
博士論文の審査を待ってる最中に、アメリカの実家へ帰省しています。

父親はイラン出身ですが、血が繋がっていません。
実母と父がケンカして、
ラッセルが7才のときに実母は出ていきました。
その以来、父親は血の繋がっていないラッセルを育ててきました。

父親から見ればイランが故郷だけど、
長年アメリカの家に住んでます。
ラッセルはアメリカ出身だが、現在は日本在住。

「そもそも故郷って何だろうか?」と
わからなくなりました。

・帰りたい人が多いのか。

ラッセルの目線より。
そこでの生活に馴染んでいるように見えても
「帰りたい」という人が多いように感じていました。

私は生まれ育ったのも現住所も日本国内です。
今は福岡県に住んでますが、
生まれ育ったのは宮崎県※。

※10才で家を建てるまで、2、3年に1回引っ越し。

私の場合、「帰る」場所と言えば宮崎です。
「帰りたいか?」と言われると
「うーん…」となります。
今のところに7年住んでて、慣れてしまったので、
「今更?」と感じてます。

この話を母としたことがあります。
母も「今更」と感じているようです。
一方父は、地元に友達がいるから帰りたいと言ってたそうです(母より)

・感想

100ページもなく、本の薄さに戸惑いました。
芥川賞候補作の書籍は、
100〜150ページが多いです。

本の厚さの薄いこととは裏腹に、
深く考えさせる内容でした。

最近、他の国のルーツを持つ日本人を見かけることが増えているように感じます。

今年のドラフト1位でソフトバンクホークスに入団したイヒネ・イツア選手が真っ先に思い浮かびました。

彼は生まれも育ちも日本ですが、
両親はナイジェリア出身。
「彼にとって故郷は愛知県?それとも両親の出身国?」と疑問が出てきました。

時々ネット上で「国に帰れ」発言を見るけど、
人によっては「どこに帰れって?」と思う人がいてもおかしくないと考えさせられました。

以上、ちえでした。
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