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マンデラ効果って知ってますか?

突然ですが、マンデラ効果(Mandela Effect)って聞いたことありますか。都市伝説に詳しい方はご存じかも知れませんが「事実とは異なる記憶を不特定多数の人が共有している現象」(Wikipedia)のことを指します。

2013年12月に亡くなった南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ元大統領が1980年代には獄中死していたという記憶を持つ人が多く現れたことから、「マンデラ効果」といわれるようになりました。

実は、私も小さい頃に「ケネディ元大統領は1984年に亡くなった」と覚えた記憶があります。しかし、歴史上では1963年に亡くなったことになっているので、「あれ? なんで間違えて覚たんだろう・・・」と、長い間、自分の記憶に疑問を持っていました。

そして数年前、これが「マンデラ効果」であることを知りました。


そんなこともあり、今回はMedical News Todayというサイトにアップされた記事をもとに、マンデラ効果について話したいと思います。


マンデラ効果(Mandela Effect)とは

記事では、マンデラ効果について、次のように説明しています。

The Mandela effect describes a situation in which a person or a group of people have a false memory of an event.

マンデラ効果とは、個人または集団がある出来事に関して誤った記憶を持っている状況のことをいう。

また、以下のような特徴があるといっています。

1. Having distorted memories in which some aspects are partially or entirely inaccurate
1. 部分的あるいは全体的に正確でない歪んだ記憶を持っている

2. Clearly remembering entire events that did not happen
2. 実際には起きていない出来事の全体をはっきりと記憶している

3. Several unrelated people sharing similar distorted or inaccurate memories
3. 接点のない人々が、この歪んだまたは不正確な記憶を共有している

つまり、基本的には個人個人が持つ誤った記憶のことをいいますが、それを「接点のない人々が共有している」ということに大きな特徴があります。

また、重要なポイントとして、「嘘や欺瞞は含まれていない」ということも挙げられています。


◆ 考えられる原因(Potential causes)

では、このマンデラ効果はどのようなメカニズムで起こるのでしょうか。
心理学者を含めた学者がいくつかの仮説を立てています。

 1. 虚偽記憶(False Memories)

まず関連している原因の一つとして考えられるのが、虚偽記憶です。

False memories are untrue or distorted recollections of an event. Some false memories contain elements of fact, closely resembling the actual event in question. However, others are entirely false.

虚偽記憶とは、ある出来事に関する事実ではない、または歪められた記憶のことである。事実を含み実際の出来事と非常に似通っている場合もあれば、完全に誤っている場合もある。

記事では、間違って記憶してしまうのはよくあることで、記憶というのは、特にその人が持つ感情や先入観の影響を受けやすいと語っています。

また、実験的に虚偽記憶を生み出すDRM Task Paradigmという方法を挙げ、このようなメカニズムがマンデラ効果に関与しているのではないかと説明しています。

 2. 作話(Confabulation)

Confabulations are false statements or retellings of events that lack relevant evidence or factual support. Although confabulations are technically false statements, the speaker will regard these statements as fact.

作話とは、関連性のある証拠や事実による裏付けのない虚偽の証言、またはリテリングのこと。専門的には虚偽証言という括りになるが、話し手はそれを事実だと捉えている。

作話とは、事実とは異なる記憶を基にした、人を騙そうとする意図のない、誤った証言のことをいいます。

これはアルツハイマー病やその他の認知症など、記憶に影響を与える神経学的症候としてはよく見られる症状で、この作話のメカニズムが、マンデラ効果と関連しているのではないかと挙げられています。

 3. プライミング効果(Priming)

In psychology, priming describes a phenomenon in which exposure to a stimulus directly influences a person’s response to a subsequent stimulus.

心理学におけるプライミングとは、受けた刺激が、その後の刺激に対する反応に直接影響を与えることをいう。

プライミング効果の例としては、例えば「芝」という言葉を見聞きすると、全く関連性のない単語よりも、「木」や「芝刈り機」といった単語を意識しやすくなります。

これは、「他者の言動が示唆する内容を受容したり、それに基づいて行動したりする傾向」(コトバンク)がある「被暗示性」としても知られており、このプロセスがマンデラ効果を生み出している要因の一つではないかとされています。

 4. 代替現実・パラレルワールド(Alternate realities or parallel universes)

最後に、代替現実・パラレルワールドに関する可能性を挙げています。

Broome describes the Mandela effect as a clear memory of an event that never occurred in this reality. Her explanation ties into several popular theories that suggest that the Mandela effect occurs when our reality interacts with other alternate realities or parallel universes.

ブルームは、マンデラ効果を現実には起こっていない出来事に関する確かな記憶として捉えている。彼女は、この現実世界が代替現実やパラレルワールドと交わる際にマンデラ効果が起きていることを示すいくつかの有名な理論と関連付けて説明している。

つまり、マンデラ効果とは、今の現実世界に移動する前の現実世界で起こった記憶といえます。

80年代マンデラ氏死亡 → 別の並行世界へ移動 → 2013年マンデラ氏死亡


◆ケネディ氏が亡くなったのはいつなのか

上で述べたように、小さい頃に「ケネディ元大統領は1984年に亡くなった」と覚えた記憶があります。しかし、気づいたときには63年に亡くなったことになっており、「じゃあ、なんで84年と覚えていたんだろう・・・」という疑問だけが残りました。

まず、なぜ私が「84年」と覚えていたかというと、私自身が84年生まれで、「あの世界的に有名なケネディが、自分の生まれた年に亡くなったんだ」と強く思った瞬間を覚えていたからです。

ただ、記事にもあるように、記憶なんて曖昧なもの。自分の記憶が正しいなんて思いませんでしたし、そもそも、それほど重要なことではないので、時間とともに忘れていきました。

しかし、それでも記憶というものはうっすらと残ったりはするもので、ふとした時に、あの時のあれって結局何だったんだろう・・・と思い出すことが何度かありました。

そして数年前に、偶然この記事を見つけました。

マンデラ効果に関する記事だったのですが、

貴方はものすごいスピードで自分の波動にみあった平行世界へと移動し続けています。次から次へと異なる平行世界へ移動し続ける貴方は、この”積み重ね”を”動き”として認識しているのだとバシャールは説明しています。フレームからフレームへ移動するその1コマ1コマには、ちょっとだけ違った世界の“全て”が含まれています。しかし突然の大きな意識の変化が起こると、それぞれのコマを3つ飛びや10個飛びという具合に、飛び級出来るようになるだけでなく、”辻褄”のあわない出来事を発見するようになります。これを一般的に、”マンデラ・エフェクト”と呼んでいます。

とのこと。そして、このように続けます。

過去の記事でご紹介した”変化する歴史 (2015-07-17 )でもあるように、ケネディー大統領の暗殺事件は1963年に起こった事ですが、私達の意識が大きく拡張する前の1996年までの記憶では、ケネディー大統領は1984年まで存命であったと、バシャールは話します。

「え・・・・? じゃあ、あの記憶って、勘違いじゃなかったの?」

1996年ということは、私は12歳。うん、84年に亡くなったと記憶したのは小学生の時だから、時系列的には合ってるぞ。


◆その他のマンデラ効果

実は、以下のこともマンデラ効果の例として知られています。

・ピカチュウの尻尾の先が黒かった → 本当は黒くない
・ミッキーはサスペンダーをしていた → 本当はしていない
・漢字「勉」の「力」の部分は「ム」だった → 今は「力」

私の記憶では、ピカチュウの尻尾の先には黒い線が入っていたし、ミッキーは確実にサスペンダーをしていました。でも、これらは完全に誤った記憶だそうです。

最後の「勉」に関しても、「力」ではなく「ム」と覚えた記憶があるのですが、ペンを持って書いてみると、普通に「力」と書いてしまうという・・・あれ? 頭の記憶と体の記憶が異なるなあ・・・。


これらのマンデラ効果はすべて1~3の科学的理由で説明が付くのでしょうか。

記事で挙げられている要因は、事実とは異なった記憶を持つメカニズムとしては説得力があると思うのですが、「接点のない人々が共有する」という点では弱い気がしますよね。

ただ、ネット上では様々な情報が溢れていますから、結果的に、全く接点のない人たちが誤った知識や記憶を共有していたとしても、不思議ではないなとは思います。


まあ、個人的にはやっぱり最後のパラレルワールド説が一番いいなあ。
誰かに話したい気分になる。

ということで、今日、noteで書いてます。

ひょっとしたら、似たような記憶を持つ人がいるかなという期待も込めて。


ではでは。

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