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アー写撮影のときの武藤の頭の中を覗いてみる。- Qaijff編 -

おはようございます。minoriです。
LUCKIISのプロデューサーによるnoteの更新がスタートしまして、
早々に私の番が回ってきました。

たくさんの人にLUCKIISのnoteを読んでもらえる日のことを妄想しながら
一生懸命書いていますので、温かい目で見守っていただけたら幸いです。


LUCKIISのフォトグラファー武藤健二 @luckiis_mutoh に撮影の裏側を聞いてみよう企画の第2回目。

これについて取材したいです!と自己申告制なのですが、
数ある制作物の中から私が迷わず選んだのは、Qaijffクアイフ さんのアーティスト写真撮影。

今回撮影した中の1枚。ペイントはQaijffの森さんが。


この撮影を選んだ大きな理由は以下の2点です。
①アーティスト写真の撮影をすること自体珍しい
 
(LUCKIISのお仕事の9割は広告撮影です)
②完成した写真を見て私の気分がとても高揚したので

この撮影に私は立ち会っていないので、取材と称してあれこれ聞けるのが単純にうれしいです。飲み会3軒目くらいじゃないとなかなか面と向かって根掘り葉掘り聞けないですからね…笑

Qaijffクアイフ は森彩乃さん @moriayano1119 と内田旭彦さん @ak0_414 のふたりからなるバンドで、武藤とは何度かお仕事でもご一緒させていただいています。森さんの力強さの中に繊細さもある表現力と内田さんの生み出す多彩な音楽が最高なんですよね…


では、さっそく。
インタビューをはじめます。



ー どのような経緯で今回の撮影が決まったのでしょうか。

ん〜〜 どういう…
LINE。クアイフの内田くんからLINEが来た。


ー しゅ、手段!私の聞き方が悪かったです!
具体的にどんな感じでオファーが来ましたか?

クアイフが11年目を迎えるにあたって力をいれたいと考えてて、アーティスト写真を撮影して欲しいと内田くんから連絡をもらったかな。内容をざっくり聞いて、ぜひ撮らせてください、と。


ー クアイフさんからオファーが来て、武藤さんはどう撮影しようと考えたのですか?

今っぽいとか、見た目がいいとか、外的要因は度外視した方がいいと思って。クアイフの音楽に対する真っ直ぐさや気持ちの強さを知っているから、このタイミングで強いポートレートを撮るべきだと。クアイフの今あるべき姿を残すべきだと思ってベースはモノクロの写真にした。


- 武藤さんから見たクアイフさんの姿が今回のビジュアルに表現されているんですね。おふたりの音楽に対する真っ直ぐさはどこから感じますか?

話をしていると伝わってくるものがやっぱりあるね。音楽に対する姿勢や勉強量はもちろん、話の内容や言葉の選び方からも感じる。
実際に仕事で楽曲制作の依頼を何度かしたことがあるけど、チューニングというかアジャストというか、こうしたいという思いに対しての戻しをちゃんとくれる。本気で向き合っていないと出てこない引き出しを持ってるなと思う。

撮影中のひとコマ。


ー アーティスト写真の撮影を組み立てるとき、撮影するアーティストの曲を聴いてインスピレーションを受けたり、イメージを考えたりすることもあるんですか?

ジャケット写真じゃないから、この曲、というよりは全体の音楽を聴いて考えることが多いかな。撮影するアーティストの背景から感じるものが重要だと思ってる。


ー 今回のビジュアルはやっぱり武藤さんのモノクロ写真と森さんのペイントの見事なコラボレーションだと個人的に思っているのですが、写真にペイントをしてもらうというアイデアはどのようにして生まれたのですか?

森さんがペインティングをしているのは知ってて、写真にペイントをしてもらおうと最初から考えてた。写真は身体性が無いから、クアイフと一緒にビジュアルを作りたくてペイントをして欲しいとお願いした。


ー 一緒に作るビジュアル、いいですね。写真に身体性が無いとはどういう意味かもう少し具体的に聞いてもいいですか?

写真は機械を通して生まれるものだから身体性がない。自分の手を使って生み出すものは身体性があって、ビジュアルを作っていく過程に人の温度感が残った方が今回のクアイフのビジュアルにとっては必要なことだと思った。かっこいいアー写とかはたくさんあるけど、”クアイフらしさ”を出すには共同作業をした方が今までに見たことのないものができるし、オリジナリティーが強くなる。


ー なるほど。人の温度感を残す方法として写真にペイントをする発想さすがです。ペイントの色が蛍光グリーンなのは元々決まっていたんですか?

森さんが蛍光グリーンがいいと意見をくれたので、そのまま蛍光グリーンで。写真をプリントしてからどう描くのかは完全に森さんに委ねてるよ。


個人写真も撮影。こちらも森さんがペイントをした。



ー 何カット用意するというのは元々決めていたのですか?撮れた枚数でプリントしたのですか?

個人写真含めて5パターン撮ろうと決めてはいたけど、ペイントは一発勝負だから予備も含めてプリントを渡した。結果、渡したもの全部にペイントをして戻ってきたからノーミスだね。


ー プリントを出すとき、何回も出し直しをしていたと思うのですが、具体的にどんな部分を見て直しているんですか?

モノクロの印刷は濃度がちゃんと出ているかどうかを見てる。今回はペイントされたときのことを考えて、濃度をイメージと誤差のないところまで持っていく調整をしてたね。



ー 次は撮影について詳しく聞いていこうと思います。今回はモノクロ写真ですが、モノクロで撮影をするとき、カラー写真とはライティングも異なってきますよね。モノクロの場合、どう考えてライトを組んでいるのですか?

これはモノクロだろうがカラーだろうが関係なくて、影の濃さと位置、奥行きとの距離感を考えている。ライトの位置はハイライト側からは考えなくて、影から考えていく。
モノクロの場合は、要素が濃度だけだから濃いところから逆算してライトを組める。攻めどころと引きどころはカラーよりは決めやすいかな。結局、パッションなんで。


ー 今回撮影をしたカメラ機材はライカですよね。ライカを使った理由と振り返ってみてライカの良さが出たなと思うポイントはありますか?

ライカの素直さが出た。ライカは素直な出方をする点が今回の撮影に合ってる。フェーズワンでもよかったとは思うけど、モノクロ写真だからちょっとイメージが違うかも。フェーズワンはレンズシャッターだからタイムラグができちゃうし。


ー 素直とはどういうことですか?

シャドウ側も綺麗に残っていて、イメージと近しいものが写ること。


撮影に使用したライカ



ー アーティスト写真の撮影は広告撮影や作品撮りとはまた違ったジャンルだと思うのですが、アーティスト写真の撮影をしてみてどうでしたか?

クライアントが被写体だから広告とは違うプレッシャーを感じる。アーティストもフォトグラファーも表現者だから、お互いをリスペクトし合ってないといいものにならない。コミュニケーションを取ったことがない人に急に撮ってくださいと言われても、やり切れる自信はないかな。お互いを知っているからこそ撮れる。


ー お互いを知って、お互いを尊敬し合っているからこそ出来たビジュアルなんですね。最後に、今回の撮影をひとことで表すなら?

ん〜、なんだろな…「オリジナル」かな。
ある特定のフォーマットや型にクアイフを収めるのは違うと思って。それは誰が入っても同じになってしまうから。クアイフの歴史上無かったものを、ファンの人も想像をしていなかったものを作れていたら、それは完全なオリジナル。オリジナリティーのあるアー写になっていると思う。


ー 聞きたいこと、全て聞けて大満足です!ありがとうございました!



今回のアー写きっかけでQaijffさんやLUCKIIS 武藤を知ってくれた人が1人でもいたらなあ、今回のアー写を見てQaijffファンの方がおお!と思ってくれていたらなあ
と願って今回のnoteを終わります。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
とても嬉しいです。

今後とも、LUCKIISをよろしくお願いします。
それではまた!




撮影の裏側の第1回はこちら。


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