HayaTaku

とある都道府県の教育委員会主査(R6で指導主事6年目、主査2年目になりました) 指導主…

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とある都道府県の教育委員会主査(R6で指導主事6年目、主査2年目になりました) 指導主事のお仕事と自分の学んでいることなどを記事にしています。

最近の記事

目が回るほど忙しかった異動後の4月・・・。末端の指導主事が「教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】」を読んで思ったことを、とめどなく記しておく。

指導主事になって5年目。 この4月に異動になり役職が1つ上がり「主査」になりました。 部署も変わって所管する市町村数が少ないところに。 以前のエントリー「指導主事は”タテ社会?”小学校の先生が指導主事になって驚いた教育行政の仕組み」で書いたとおり、立場的には一般教員から教頭職になったことになります。 主査になったものの、これまでよりも指導主事の人数が少ない部署になった分、主査の業務+指導主事の業務の一部を行うことがあり、やっていることは今のところさほど変わっていません。

    • 1年で1番早く感じる3月。仕事は今年度と新年度のハイブリッド状態!?指導主事の年度末業務と異動の話

      3月になり、全国各地で卒業式が行われています。 小学校教員だった時に、5回ほど学級担任として卒業生を送り出しましたが、この時期は日々の授業と通知表、指導要録の作成+卒業式の準備といつも慌ただしかったことを覚えています。 でも、卒業式の雰囲気は大好きでした。 指導主事になった今でも、入学式と卒業式だけはいつでも出たいなぁと思っています。 私の指導主事としての生活も4年目が終わろうとしています。 以前のエントリー(運動会も発表会もない。指導主事の”季節感”は「計画書と報告書」

      • 休むことも大事だけど、学ぶことはもっと大事。指導主事的ワーク・ライフ・バランスって何だろう・・・。

        私が指導主事になった4年前頃から、学校でもよく聞かれるようになった「働き方改革」という言葉。特にタイムカードもなく、勤務時間の管理すらされていなかった学校現場に勤務時間削減の「波」が押し寄せてきました。 以前のエントリー(激務って本当?今、指導主事の「働き方改革」も進んでいます)にも書いたとおり、指導主事にも「働き方改革」の影響があり、時間外勤務原則禁止の「一斉退勤日」やパソコンのログオン/ログオフによる「勤務時間管理システムの運用」などが始まっています。 そんな中、私の

        • 指導主事は2~3年で異動?「9月に始まる人事異動の話合い」と「異動サイクルの話」

          4月にスタートした新学期も9月末でちょうど半年が経ちます。振り返ってみるとあっという間です。今年度、私は異動もなく、仕事のポジションも大きくは変わりませんでした。 年度初めに思い描いていた「もう少し余裕を持って仕事をしよう」とはほど遠い状況で、今の心境としては、何とか半年乗り切ったという感じでしょうか。 さて、みなさんの学校では「学級担任や校務分掌の希望調査」がありますか? 私が小学校教員だった頃、学校によって多少の違いはありましたが、次年度の学級担任や校務分掌の希望調

        目が回るほど忙しかった異動後の4月・・・。末端の指導主事が「教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】」を読んで思ったことを、とめどなく記しておく。

        • 1年で1番早く感じる3月。仕事は今年度と新年度のハイブリッド状態!?指導主事の年度末業務と異動の話

        • 休むことも大事だけど、学ぶことはもっと大事。指導主事的ワーク・ライフ・バランスって何だろう・・・。

        • 指導主事は2~3年で異動?「9月に始まる人事異動の話合い」と「異動サイクルの話」

          今だから振り返ることができる『私が指導主事を「辞めたい」と思っていた頃の話』

          あるワードを検索したときに、一緒に表示される検索候補となるキーワードのことを「サジェスト」と言います。 Google検索で「指導主事」と入れると、サジェストに「なるには」、「年収」、「メリット」などが出てきます。 中には「偉そう」というのがあってちょっとドキッと・・。 確かに指導主事という立場を「勘違い」して、高圧的に「指導助言」をする方もいらっしゃいますが、正直言って、そんな指導主事の話は聞かなくていいです。 でも、そういう私も気を付けないといけませんね・・・。 指導主事

          今だから振り返ることができる『私が指導主事を「辞めたい」と思っていた頃の話』

          子どもたちは夏休み、先生方は勤務日。では、教育委員会の指導主事は何してる?今日の私のお仕事@7月28日

          今日は私の業務日誌をnoteとしてみなさまに・・・。 多くの公立小・中学校が「夏休み」になりました。私の所属する教育委員会が管轄する地域では、7月28日の今日、終業式を迎えた学校があり、全校が夏休みに突入しました。 ご存じのとおり、学校が夏休みになり、子どもが登校しなくても先生方は休みではなく、勤務日です。 小学校教員から指導主事になり、教育委員会事務局の一員となった私も当然勤務日ですが、学校に勤めていたときと比べるとこの時期の業務内容は全然違います。 今日、7月27

          子どもたちは夏休み、先生方は勤務日。では、教育委員会の指導主事は何してる?今日の私のお仕事@7月28日

          教員採用試験に挑むみなさんに"元小学校教員の指導主事"が伝えたい3つのアドバイス

          今年度も全国各地で「教員採用試験」が行われています。 正式名称は「公立学校教員採用候補者選考検査」で、次年度の4月に教員として採用する候補者を選ぶ検査になります。 検査で選考するのは候補者であり、合格=正採用ではないのですが、 実際のところは、採用通知を受けたほとんどの方が 4月に正規教員として赴任することになります。 多くの自治体では、6月から7月上旬にかけて1次試験、7月末から8月にかけて2次試験があります。 7月末のこの時期は2次試験に向けて面接の練習などを行っている

          教員採用試験に挑むみなさんに"元小学校教員の指導主事"が伝えたい3つのアドバイス

          教員時代よりハードな生活で太る?やせる?指導主事の健康づくりとオススメの一品

          指導主事になる以前、小学校で学級担任をしているとき、 いわゆる「運動不足」とは無縁でした。 私が勤務していた学校にはいずれもエレベーターがありませんでした。 まぁ、あっても使わないのが普通ですが・・・。 毎日階段を上り下りしてました。 それだけでも結構な運動です。 そして、学校は横にも広い! 職員室が1階の東端、教室が3階の西端という学校に勤務していたことがありますが、 1日に何往復もするのが大変で、必要な荷物をリュックとかごに入れて まるでピクニックにいくかのようなスタ

          教員時代よりハードな生活で太る?やせる?指導主事の健康づくりとオススメの一品

          ”あなたの教育観は?”と聞かれたら・・。『哲学対話』、やってみた。

          教育関係者なら誰でも参加できるオンラインによる学びの場 「みんなのオンライン職員室」 たくさんの魅力的な講座がありますが、私が一番オススメするのが「教育哲学ゼミ」です。 ホームページの宣伝文にはこう書かれています。 教育に携わるとき、先生として、または親として、または大人として、わたしたちは何を願っているのでしょうか。そしてその願いは、何に基づいているのでしょうか。 日々忙しい毎日。 仕事として教育に携わっていると、「自分の教育観」を考える余裕がありません。 教育哲

          ”あなたの教育観は?”と聞かれたら・・。『哲学対話』、やってみた。

          牧草の匂い、父の背中。教師になった私。

          【再掲:1年前の父の日に書いたエッセイ】 酪農を継ぐ、なんて一瞬たりとも考えたことがなかった。 実家は酪農業だった。 祖父が未開の地で始めた酪農を父は24歳で継いだ。 私が生まれた頃には、もう遺影の中にいた祖父は、ガンで急死したらしい。 父は、酪農を自分が継ぐとは思ってなかったと、 一緒に酒を飲み交わすことができるようになった頃、教えてくれた。 記憶が確かではないが、私が始めて”酪農の手伝い”をしたのは小学校に入ってからだ。 朝、自分の背丈よりも大きな竹ぼうきを使って

          牧草の匂い、父の背中。教師になった私。

          運動会も発表会もない。指導主事の”季節感”は「計画書と報告書」とともに・・・

          4月の「入学式」 春から初夏にかけて全国的に行われる「運動会」 そして、秋から冬にかけては「文化祭」「学芸会」「学習発表会」 そして、3月の「卒業式」 「働き方改革」、「行事の意義の見直し」などで、昔に比べて形は大きく変わりつつありますが、学校では、行事によって季節を感じることがあると思います。 私も小学校に勤務していた時は、学校の行事と季節が感覚的に結び付いていましたし、一番多く経験した6年生の学級担任の時は、『だいたい秋にはこの学習かなぁ・・・。』のように、学習内容が

          運動会も発表会もない。指導主事の”季節感”は「計画書と報告書」とともに・・・

          激務って本当?今、指導主事の「働き方改革」も進んでいます。

          教員の「働き方」に世間の注目が集まっています。 部活指導、生徒指導、事務仕事・・・。 教員の最も大事な仕事は「授業」であるはずなのに、それ以外の業務が多すぎるという問題。 そもそも、「時間外手当」は定額が給与に含まれているという”給特法”があるために、昔は勤務時間の管理すら行ってこなかったという事実が問題の根深さを物語っています。 以前の記事で触れたように、教員から教育委員会指導主事になった場合、 立場としては教諭と同じなので、時間外手当は支給されません。 <前の記事> ミ

          激務って本当?今、指導主事の「働き方改革」も進んでいます。

          指導主事は”タテ社会?”小学校の先生が指導主事になって驚いた教育行政の仕組み

          私が小学校教員から指導主事になった4年前。 まず驚いたことが業務の進め方における「タテの関係」でした。 ところによって違いはありますが、多くの教育委員会には「課長」がいます。他にも「課長補佐」「主査」「主幹」「局長」など様々な役職があり、それぞれの役職がタテにつながっています。 会社であれば「課長」、「社長」といった”役職”があります。 最近だとCEOだったりCFOだったり横文字の役職もあるようです。 でも、学校には「社長」はもちろん「課長」と呼ばれる人もいません。 もちろ

          指導主事は”タテ社会?”小学校の先生が指導主事になって驚いた教育行政の仕組み

          訪問してくる指導主事は教室の何を見ているのか 100校以上の学校訪問で感じたこと

          学校に指導主事が来て授業を見られたこと、ありますか? 「学校計画訪問」「学校教育指導訪問」など自治体によって呼び名はちがいますが、多くの教育委員会で指導主事がこの仕事をしています。 私も指導主事になってからの3年間で延べ100校くらいの学校にお伺いして授業を見てきました。 本当だったら、何度もお伺いして「子どもがどう変わったか」について、実際に見て気が付いたことをお話しできたらベスト。 でも、1年間で何度も”要請”があってお伺いする学校もありますが、多くの学校は年に1回の訪

          訪問してくる指導主事は教室の何を見ているのか 100校以上の学校訪問で感じたこと

          緊張する?指導主事になる「試験」は何をするの?

          どんな「試験」があったの? 指導主事になって、よく聞かれる質問です。 指導主事の「試験」、正確には「専門的教育職員選考」といいます。 これは、毎年通知される実施要綱に基づいて選考が行われています。 私は都道府県の指導主事ですので、市町村の指導主事とは内容が違いますし、他の都道府県とも違うでしょう。 私の自治体では「調査票という名の”事前提出小論文”」と「面接」がありました。 私は、この「調査票」と「面接」がこれまでの自分の履歴、教育観を見直すきっかけになるものになりました。

          緊張する?指導主事になる「試験」は何をするの?

          ミドルリーダーと呼ばれるようになったら考えてみては?教員のライフプランに「指導主事」?

          教員としていつまでどんな立場で働くか。60歳定年制は昔の話。 今は「再任用」として元管理職の方々も学級担任や教科担任として働いています。 教員としてのライフプランには、「学級担任や教科担任を続ける」、「管理職(いわゆる副校長・教頭や校長)となる」など多くの選択肢があります。 その中に「指導主事」があることを知っていますか? でも・・・ ・指導主事、聞いたことあるけど何しているかよくわからない。 ・激務で毎日、ものすごい残業しているって聞いたけど・・・。 ・どうせ、将来管理

          ミドルリーダーと呼ばれるようになったら考えてみては?教員のライフプランに「指導主事」?