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笠間 陶炎祭2024/収穫③

半年ぶりの真っ当な進化を感じさせる器。

あー春の陶炎祭にも出店してるんだ。
秋の「陶と暮らし」で出会った金井さんの
ブースは、結構にぎわっていた。
なーんや、順調やんかー。
ちょっと親類の叔父さんのような感覚で、
彼の接客の様子をしばし眺めていた。

今日ご紹介するのは2回目の登場、
金井春樹さんの作品です。

ぱっと見、そのフォルムは変わっていない。
十八番とも言える紡錘形のシンプルなもの。
代わり映えがしないといえばそうだろう。
だが今回はそこに青緑色の釉薬がほどこされ、
環状の図柄も描かれている。
よく見ると釉薬がかけられている部分は
他より一段凹んだように成形されており、
単純に釉薬をかけただけではないことがわかる。
どの部分にどの形状でどの程度かけるのか、
計算されたうえでのことなのだろう。

彼にはスタイルがある。
そして自分自身、それをよく理解している、
ように感じる。
ただ釉薬をかけるだけではなく、
どうすれば自分らしい意匠になるのか、
試行錯誤を繰り返した結果が
この仕上がりなのだろう。

実際、釉薬の色についても
ずいぶんいろいろ試したそうだ。
釉薬の色、かけ方、かける量、
そしてかける側の生地への工夫と
にじんでいく跡など。
そういうものがすべて組み合わさって
今回の器が出来上がっている。
代わり映えがしない、という私見は
大変失礼な言い方だ。

自身のスタイルを知り尽くした進化の形。

器の高さは約80mm。
なんの手も加えない、端正な前作の
仕上がりも美しかったが、
釉薬と図柄が加わることで、
また違った味わいが加わったように思う。
正常進化、とでも言うのだろうか。

というか、この釉薬と図柄の置き場所、
そしてバランスを選んだところが素晴らしい。
やっぱり彼は自分の強みをよくわかっている。
ブースを訪れる方が増えていることも、
それを証明しているのだろう。

次の展開を叔父さんは楽しみにしています。

こうして出会った若い作家さんが
成長していく様子をたどっていけるのも
陶器市の楽しみ方のひとつ。
次に出会ったときまでにどんな試行錯誤を経て、
どんな新しい世界を見せてくれるのか、
そういうワクワク感がたまりません。

金井さん、次も笠間でしょうかね?
叔父さんは次の新作も楽しみにしています!

なんかピン甘いな?いずれ再撮します

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