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笠間 陶炎祭2024/収穫①

笠間と益子で収穫した作品を交互にご紹介。

尾崎高行さんの作品です

カサマシコのパトロールが終わり、
作品撮りも完了。というわけで、
今日から購入した作品をご紹介します。
目移りしそうですが、せっかくなので
笠間と益子、両方の作品を
それぞれ交互にご紹介しようかと。

トップバッターは笠間で購入した作品、
尾崎高行さんの器から。

繊細な葉脈鎬と綾部の色が絶妙にマッチ。

ブースにいたのは袴を履いた和装の男性。
しかも髪を後ろでまとめているので、
まさに坂本龍馬風の御仁でした。
実際には長身痩躯な竜馬とは異なり、
今より二回りほど恰幅を良くした
武田鉄矢演じるそれに近いものがありましたが。

独特の濃い緑と褐色のアクセント、
織部風の作品は他でも多く見られますが、
私が一番魅力を感じたのは、外側に刻まれた
独特の盛り上がりを見せる模様。
ご本人曰く「葉脈鎬(ようみゃくしのぎ)」
と呼ばれる独自の意匠なんだとか。
なるほど、そう言われりゃ葉脈のようだし、
織部の色ともよく合うわ。

よーく見れば縁のラインも一様ではなく、
波打つように微妙な抑揚が。
ところどころ織部の褐色が差されており、
枯れた葉先のような趣もある。
ツルンと滑らかな仕上がりも良いけれど、
こうやってウェーブさせ、
色使いを変えることで、
生命感や自然を感じさせてくれる
仕上がりになるのだと感じた。

素朴でおおらか、だけではない織部の良さ。

作品の高さは約60mm。
私の撮影技術が足りないので
イマイチよくわからないかもしれないが、
焼成の際に高台の下に貝を置いて焼くそうで、
その景色が微妙に高台に移っているところも
なんとも言えず素敵だ。

織部といえば素朴でおおらか、
歪んだ形と派手な文様という印象が強いが、
やりようによってはそうでもない。
尾崎さんの作品は、そんな可能性を
表しているような気がした。

冒頭で紹介した葉脈鎬の鎬(しのぎ)とは
「鎬を削る」という慣用句に使われる言葉だ。
これは刀の刃と峰の間にある
太くなった部分のことで、
激しい剣術による戦いの様子から、
ライバル同士が技術を磨き、高めあう様を指す。

剣術の名手を模すように
袴姿でおられたのは、織部の世界において
切磋琢磨し、さらなる高みを目指す
意思表明かもしれない。
といえば少し言いすぎだろうか?w
ただのナンチャッテ竜馬でないことを
私は信じています!

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