【短編小説(10話完結)】ブルーベールに集う(最終話)
「あの世界にいた子供のままなの。何かが変わったり、失ったりすることをただ見つめることしかできない子供なんだよ、わたしは。」
「・・・亜耶。」
「わたしは、ブルーベールにいた頃のエトランゼのまま。この世界でもそう。どこから来たのか、本当はよくわからない。」
「・・・。」
「ここで自然と生きてきたはずだったのに、ある時から違和感みたいなものを感じるようになった。感情が薄れて、体は中身が抜け落ちた入れ物みたいで、周囲の会話は機械的な言語に聞こえた。言葉がわからなくなる、そうする